昨年ウイナーのマーカス・エリクソンが最速ラップをマーク。佐藤琢磨も好調を維持して7番手
第107回インディアナポリス500マイルに向けた公式プラクティスは今日が3日目ですが、初日の火曜日が雨に見舞われて一切走ることができなかったため、今日、木曜日は走行2日目となりました。
幸いなことに、水曜日もインディアナポリス上空には青い空が広がり、全長2.5マイルの伝統あるオーバルコースで、正午から午後6時までの長いプラクティスが滞りなく行われました。気温は19~24℃と、2日連続でとても過ごしやすいコンディションに恵まれ、スピードウェイには多くのファンが集まっていました。
最速ラップをマークしたのは、昨年のINDY500で優勝したマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)でした。プラクティスが始まってしばらくしてからコースに出て行ったエリクソンは、自身の20周目に今日の自己ベスト、そして出場全車のタイムとしても今日の最速となるラップ=39秒1974をマークしました。それはレース用のマシンセッティングを進めている中で記録されたもので、平均速度は229.607mph。昨日の佐藤琢磨(Chip Ganassi
Racing)によるトップタイムをわずかに0.0287秒ながら上回り、エリクソンは今年のこれまでのところの最速ドライバーとなりました。
予選開始が明後日に迫っていることもあり、今日は単独走行でのスピードをチェックしたり、予選のシミュレーションを行う4周の連続アタックを行うチームもありましたが、エリクソンはドラフティングの助けを借りないラップでも出場34台中のトップとなる時速224.414マイルをマークしました。プラクティス終了間際に、Chip Ganassi Racingはエントリーしている4台全員に一度だけ予選シミュレーションを行わせ、エリクソンはそのアタック中のラップで今日のトウ(スリップストリーム)なしでのトップ・スピードを記録しました。
2番手には、昨日に続き2日連続でスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)がつけました。2日ともトップはチームメートに譲りましたが、インディカーチャンピオンに6回輝いた実績を持つ彼は、2日連続で高いパフォーマンスを発揮できている点を高く評価し、今年のレースに向けて自信を深めている様子でした。Chip Ganassi Racingは2日連続で1、2番手を独占しています。
3番手にはセッション終盤にシモン・パジェノー(Meyer Shank Racing)が飛び込んできました。2019年のINDY500ウイナーは、228.681mphをマークしました。その後に上位3ポジションへと食い込んでいくドライバーは現れず、公式日程3日目、走行2日目の今日はINDY500での優勝経験を持つHondaドライバー3人がトップ3ポジションに並びました。Hondaエンジンは走行初日となった5月17日が1-2、走行2日目となった5月18日にはトップ3スウィープを果たしました。
昨日6番手だったコルトン・ハータ(Andretti Autosport with Curb-Agajanian)が5番手で、Honda勢はトップに4人が入っています。
昨日トップだった佐藤琢磨(Chip Ganassi Racing)は、レースに向けたマシン作りを重視して98周を走り込み、66周目に227.818mphをマークして木曜日の7番手につけました。夕方になってガレージに戻された佐藤マシンは、クルーたちによって予選用にマシンセッティングを変更。佐藤は走行時間終了まで10分を切ってからコースインし、予選シミュレーションを行い、今日のプログラムを終えました。
昨日4番手だったアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は227.718mphで9番手。今日も6人のHonda勢がトップ10入りするスピードを記録しました。