全長1.968マイルのコースを85周して争われるレースではカイル・カークウッド(Andretti Autosport)という若いアメリカ人ドライバー、そしてHondaエンジンが圧倒的なパフォーマンスを見せました。カークウッドは予選でキャリア初となるポールポジションを獲得し、レースでも危なげのない安定した走りを続けて、これまたキャリア初の勝利を飾ったのです。
2位でゴールしたのはロマン・グロージャンで、Andretti Autosportは1−2フィニッシュを達成。3位はマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)、4位はコルトン・ハータ(Andretti Autosport with Curb-Agajanian)、5位はアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)と、Hondaにとっての2023シーズン2勝目は1-2-3-4-5フィニッシュとなりました。このような上位独占が叶ったのは、Hondaエンジンがライバルを大きく上回る燃費性能を高いスピードとともに実現していたからでした。
2021年にインディNXTシリーズでチャンピオンとなったカークウッドは、2022年にインディカーシリーズへとステップアップし、今シーズンからAndretti Autosportのカーナンバー27で走っています。今日はレース中盤にジョセフ・ニューガーデン(シボレー)がトップを奪いましたが、カークウッドはそこで慌てませんでした。ニューガーデンが52周目に2度目のピットストップに向かい、目の前が開けたカークウッドは予選アタックかというほどのハイペースを2周続けてからピットインし、給油とタイヤ交換を終えてコースに戻るとトップに返り咲いていました。85周のうちの53周をリードしたカークウッドでしたが、特にすばらしかったのは2回目のピットストップ以降の走りでした。ゴールまでの30周以上に渡り、一つのミスもなく、堂々たる走りを続けてトップを守り抜き、デビュー2年目、キャリア20戦目にして初勝利を手にしました。
開幕戦で優勝し、第2戦テキサスで8位、そして今日ロングビーチで3位フィニッシュしたエリクソンは、獲得ポイントを110点に伸ばし、ポイントリーダーに復活しました。3戦で二度目のトップ5フィニッシュを果たしたパロウはポイントスタンディングの3番手につけ、今日のウイナーであるカークウッドはポイント5番手につけています。