Race
INDY 2023
Round 16

今季5勝目をマークしたパロウが自身2度目のシリーズチャンピオン。ディクソンは総合ランキング2位が確定

us Portland International Raceway

アメリカの夏の終わりを告げるレイバー・デーの週末を迎え、インディカー・シリーズ第16戦がオレゴン州ポートランドで開催されました。会場のポートランド・インターナショナル・レースウェイは、太平洋に流れ込む大河、コロンビア川沿いに造られた全長1.964マイルのサーキット。平坦ながら中高速コーナーがバランスよく組み合わされたテクニカルコースで、110周のレースが行われました。

今季5勝目をマークしたパロウが自身2度目のシリーズチャンピオン。ディクソンは総合ランキング2位が確定

最終戦の1つ前のレースとあって、チャンピオン争いは佳境を迎えていました。ポイントリーダーのアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)が2度目のタイトル獲得へ近づくのか、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)がシリーズ最多に並ぶ7回目のタイトル獲得へ望みをつなぐのか。HondaエンジンユーザーのChip Ganassi Racingからエントリーする2人のバトルに注目が集まりました。

今シーズンすでに4勝を挙げているパロウは予選で5番手となり、3列目イン側のグリッドからハードコンパウンドのプライマリータイヤ装着でスタート。温まりの遅いタイヤながらも、パロウは1周目に2台をパスして3番手にポジションアップ。ソフトコンパウンドのオルタネートタイヤでスタートしていた前の2人が早いタイミングでピットに向かうと、パロウはトップに躍り出ました。安定感があり摩耗も少ないプライマリータイヤで31周を走ってピットに滑り込んだパロウは、ソフトなオルタネートタイヤに切り替えてコースに戻ると、すぐにトップに返り咲きました。

ディクソンは、予選4番手からパロウのすぐ後ろの2番手に浮上。2連勝中と勢いに乗る彼は、ハードタイヤの連投というパロウとは異なる作戦に打って出て、2回目のピットストップまでにレースの主導権を奪うことを狙いました。しかし、パロウは丁寧なマシン操作で速く安定したラップを刻み続け、ディクソンとの差を拡大。前半からレースをリードしたパロウは、ミスなく淡々と周回を重ね、トップでゴール。来週の最終戦を残して、タイトル獲得を決定しました。

Hondaは今回が今シーズンの11勝目。ディクソンは3位でフィニッシュし、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)が7位、デビット・マルカス(Dale Coyne Racing with HMD Motorsports)が8位、カイル・カークウッド(Andretti Autosport)が10位でフィニッシュしました。

インディカー・シリーズ最終戦は今年もカリフォルニア州のラグナセカ・レースウェイで開催されます。サンフランシスコの南西約110マイルに位置する、風光明媚なモンテレーの常設ロードコースは、ポートランドとは対照的にアップダウンの大きいサーキットです。


Alex Palou
Alex Palou 10
Chip Ganassi Racing
信じられないほどすばらしい週末になりました。私たちのマシンは本当に速く、勝利を目指すべきだとわかっていました。これまでのシーズンでやってきたようにレースを戦い、こうしてビクトリーレーンに立てたことを誇りに思います。最高の気分です。インディカーでチャンピオンになれるなんて考えてもいなかったのに、2回目のタイトルを獲得できて、自分でも驚いています。夢のようです。チームのクルーたちは、勝つために必要な道具をすべてそろえてくれました。 この勢いを保ち続けられるようにがんばります。 今日の私たちは、どんな戦い方でも力強いレースを披露できたと思います

Scott Dixon
Scott Dixon 9
Chip Ganassi Racing
まず最初に、私たちのチームのカーナンバー10に関わったクルーたちを思いきり祝福します。パロウ選手は今日、2023年のシリーズチャンピオンとなりました。私たちのレースも非常にスムーズに進んでいました。最初のピットストップまでの走りはとてもいいものでしたが、その後のトラフィックの巡り合わせが悪く、最後のフルコースコーションが出た際にフェリックス・ローゼンクビスト選手(シボレー)の先行を許しました。そのまま彼の後ろを走って、3位で今日のレースは終わりました


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