Race
INDY 2022
Round 16

スコット・ディクソンが3位でフィニッシュし、史上最多7度目のタイトルへと望みをつなぐ

us Portland International Raceway

2022年のインディカー・シリーズも残すところ2戦のみとなっています。最終戦の一つ前のレースとして、グランプリ・オブ・ポートランドがアメリカ西海岸の北部オレゴン州のポートランドで開催され、Hondaエンジンで走るスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が3位でフィニッシュし、表彰台に上りました。

スコット・ディクソンが3位でフィニッシュし、史上最多7度目のタイトルへと望みをつなぐ

ワシントン州との州境を流れるコロンビア川沿いに全長1.964マイルのフラットなロードコース、ポートランド・インターナショナル・レースウェイはあります。9月最初の週末、ポートランドのエリアは爽やかな快晴に恵まれ、もう夏の終わりが近づいているというのに、決勝日の気温は28℃にも達しました。青々とした空の下でインディカーのチャンピオン争いを楽しもうと、多くのファンがサーキットに詰めかけました。

トロントとナッシュビルで優勝し、ポイントスタンディング3番手でポートランド入りしたディクソンは、予選16番手で後方グリッドからのスタートでしたが、1回目のピットストップを早めに行う作戦で、序盤戦にしてトップ10圏内まで進出すると、その後も着々とポジションを上げていきました。そして、終盤に出された今回唯一のフルコースコーションの後、ディクソンはリスタートで強豪を次々と3台パスしてサーキットを沸かせ、表彰台の一角を占めてファンからの歓声に応えていました。今回35点を獲得したディクソンは、ポイントリーダーのウィル・パワー(シボレー)と20点差でカリフォルニア州モントレーでの最終戦を迎えます。逆転でチャンピオンとなれば、史上最多タイの7回目のシリーズタイトル獲得をディクソンは成し遂げます。

110周で争われたレースでは、予選11番手だったグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が5位となって今シーズン2回目となるトップ5入りを達成。コルトン・ハータ(Andretti Autosport with Curb-Agajanian)が6位、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)が7位でゴールしました。

佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)は、予選22番手から18位でゴールしました。スタート直後に多重アクシデントの起こることが多いポートランドとあって、佐藤陣営は序盤の混乱をくぐり抜けた後に好燃費でハイペースの走りを実現してトップグループへと進出することを狙っていました。ところが、今年のレースではアクシデントがないまま周回が進んだため、燃費走法をストップしてフルスピードでのアタックを重ねるよう、作戦を180度切り替えることを余儀なくされました。マシンのハンドリングはよく、佐藤は順位を上げていきましたが、終盤に出されたフルコースコーション中に、前車との間隔を開けたまま走り続けていると3つのポジションダウンというペナルティーを科せられ、18位でのゴールとなりました。

2022年のインディカー・シリーズはこのままアメリカ西海岸に残り、カリフォルニア州モントレーにあるラグナセカレースウェイでシーズン最終戦を開催します。


Scott Dixon
Scott Dixon 9
Chip Ganassi Racing
とても楽しい1日になりました。予選は後方グリッドしか得られずに終わりましたが、そこからすべてをうまく利用して上位に食い込むことができました。レースでの私たちは非常に速いペースを保つことができていた上、タイヤの摩耗状況もたいへんよかったため、戦いはずいぶんと楽になっていました。エンジンの燃費が非常によく、目標の数値を達成するのは容易でした。その上でドライバビリティがファンタスティックたったことが大きなプラスとなっていました。この点に関してはHondaに感謝しています。残すは最終戦1レースだけとなりましたが、20ポイント差でまだ私たちはチャンピオンシップを争っています。そしてタイトルを勝ち取るチャンスは間違いなく存在します

Takuma Sato
Takuma Sato 51
Dale Coyne Racing with RWR
ポートランドでのレースはいい面と、そうでない面の両方がありました。もっとたくさんフルコースコーションが出され、2回のピットストップでゴールまで走り切れることを期待していました。それはレースの本当の序盤戦でのことでした。しかし、10~15周を走ったところで2ストップ作戦は通用しないことが判明したので、フルパワーで走る作戦に切り替えました。マシンの仕上がりはよく、何台かをパスすることもできました。ピットクルーの活躍によってポジションをさらに上げることもできました。ところが、終盤にフルコースコーションが出された際、前車との間隔をすぐさま詰めなかったとオフィシャルから言われました。自分たちにそういう意図はありませんでしたが、ペナルティーとして3つもポジションを下げられました。その結果、私たちのフィニッシュは18位となりました。全く正しいものではありません。チームは本当に一生懸命に働いてくれました。来週のラグナセカはストレスなし、ペナルティーなしの、いい週末となることを願っています


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