アレックス・パロウ、そしてHondaが揃ってシリーズチャンピオンに輝く。 最終戦の優勝はコルトン・ハータが飾る
28台と多くのエントリーを集めた2021年シーズン最終戦、第46回アキュラグランプリ・オブ・ロングビーチは、気温20度と過ごしやすいコンディションの下、コースサイドのグランドスタンドに大勢の観客が陣取る中でスタートが切られました。そして、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)が10番手スタートから4位でフィニッシュし、参戦2年目にして自身初のインディカーチャンピオンに輝きました。パロウはHondaにとって10人目のインディカーチャンピオンで、Hondaが1994年にインディカーシリーズへの参戦を始めて以来、18回目のドライバーチャンピオンシップ獲得となりました。
11位以上でのゴールがチャンピオン獲得の条件だったパロウは、アクシデントの危機などほとんどないクリーンなレースを戦い、着々とポジションを上げていきました。ロングビーチのダウンタウンに作られる全長1.968マイルのストリートサーキットは、コンクリートウォールに囲まれているために小さなミスも許さないものですが、パロウは速く、確実な走りを続け、大きなプレッシャーも跳ね除けて85周を走りきりました。
4月開催が恒例のカリフォルニア州ロングビーチでのレースですが、今年は最終戦としてスケジュールされました。第15戦ラグナセカでマニュファクチャラーチャンピオンシップ獲得を決めていたHondaは、ホームコースであるロングビーチでドライバーズチャンピオンシップの獲得を目標に掲げていましたが、そのレースでコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)が14番グリッドから優勝し、パロウも10番グリッドから4位まで順位を上げてフィニッシュ。Hondaドライバーのチャンピオン誕生とレース優勝を両方とも達成しました。
ハータの優勝もすばらしいものでした。85周のうちの43周をリードして、地元カリフォルニア州ロングビーチの歴史あるビッグレースでの初勝利を記録しました。また、シーズン3勝はチャンピオンとなったパロウと並ぶ2021年の最多勝利でもあります。Hondaは2021年シーズンの16レースで10勝をマークしました。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選16番手から9位まで、7つポジションアップをしてチェッカーフラッグを受けました。2回のプラクティス、予選、レース前のウォームアップとマシンセッティングを変更し続けた佐藤は、決勝レースでベストのマシンを手にすることに成功していました。メインストレートでのスピードを重視し、ダウンフォースを小さくしたマシンが威力を発揮し、スタート直後のアクシデントをくぐり抜けて一気に11番手まで順位を上げます。その後もオーバーテイクを重ねて、2021年最後のレースでシーズン8回目となるトップ10フィニッシュを記録。フルシーズンの16レースを戦った佐藤は、シリーズランキング11位となりました。
今日のレースで2021年シーズンは終了です。Hondaはインディアナポリス500での優勝、マニュファクチャラーズチャンピオンシップの獲得、そして、ドライバーズタイトルの獲得を達成しました。2022年シーズンはフロリダ州セントピーターズバーグ(2月27日決勝)からスタートします。
Hondaの歴代インディカーチャンピオン
1996年 ジミー・バッサー
1997-98年 アレックス・ザナルディ
1999年 ファン・パブロ・モントーヤ
2000-01年 ジル・ド・フェラン
2004年 トニー・カナーン
2005年 ダン・ウェルドン
2006年 サム・ホーニッシュJr.
2007、09-11年 ダリオ・フランキッティ
2008、13、18、20年 スコット・ディクソン
2021年 アレックス・パロウ
2021年インディカーマニュファクチャラーズチャンピオンシップ
Honda 1,401ポイント [4年連続10回目のタイトル獲得]
シボレー 1,238ポイント