インディアナポリス・ロードコースでの今季2戦目、グロージャン2位、ハータ3位
2021年のインディカーシリーズも、今週末のレースを含め、もう残すところ5戦となっています。今シーズンの第12戦は、インディアナポリスモータースピードウェイのロードコースで行われました。全長2.5マイルの歴史あるオーバルコースとそのインフィールドを利用した、14のコーナーを持つロードコースでは、今シーズンは5月と8月、2レースがスケジュールされました。
真夏のインディアナポリスといえば、とても暑くなるのがものですが、今週末は思いのほか涼しいコンディションが保たれていました。土曜日の午後1時、レースのスタート時の気温は摂氏28℃で、ゴールまで30℃に達することはありませんでした。
暑さと戦う必要のなくなったドライバーたちは、全長2.439マイルのコースを85周するレースでハードファイトを繰り広げました。アクシデントがなくハイペースで進んだレースでは、ほとんどのチームがピットストップを3回行いました。
F1出身のルーキー、ロマン・グロージャン(Dale Coyne Racing with RWR)は予選3番手で、グリッド2列目のイン側からスタートし、ひとつ順位を上げた2位でのゴールを達成しました。
また、予選5番手だったコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)は、グロージャンらとバトルし続け、3位でゴール。激しく競い合い続けた彼らは揃って表彰台に上り、お互いを讃えていました。
グロージャンはインディアナポリスのロードコースで5月のレースで、キャリア初のポールポジションを獲得し、レースでは2位になりました。今回は予選3番手から2回連続となる2位フィニッシュ。レース終盤のリスタート後にハータをパスし、2番手へとポジションをアップさせた彼は、キャリア初勝利に向けてアタックを続けましたが、ウィル・パワー(シボレー)にあと一歩。それでも、デビューシーズンに2回目の表彰台登壇を果たしました。ハータは3位で、表彰台は今シーズン3回目でした。
Honda勢は7人がトップ10でゴールしました。アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)が4位で今シーズン2度目のトップ5フィニッシュ。6位にはジャック・ハービー(Meyer Shank Racing)、7位にはグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が入り、先週ナッシュビルで優勝したマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)が9位でした。そして、佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)が10位でフィニッシュしました。
15番手スタートだった佐藤は、レース終盤の72周目に8番手に順位を上げました。それが5つのポジションアップだけの10位フィニッシュとなったのは、残り2周のターン1で後続車にヒットされ、芝生に押し出されたためでした。金曜日に1回だけ行われたプラクティスと予選までで目指すレベルまでマシンセッティングを向上させることのできなかった佐藤とチームは、決勝日のウォームアップでマシンのハンドリングとブレーキングを前日を大きく上回るものに仕上げ、レースではライバル勢をパスして順位を上げていく戦いができていました。
ポイントリーダーのアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は予選が6番手で、レース序盤にこそポジションを下げましたが、しぶとい戦いぶりで順位を回復させていき、3回目のピットストップを終えると4番手を走行しました。ところが、ゴールまで18周というところでマシントラブルが発生し、リタイアしました。今シーズン2勝を挙げている彼は、ランキング2番手に21点の差をつけ、引き続きチャンピオン争いをリードしています。