Race
INDY 2021
Round 10

マーカス・エリクソンが2位、アレックス・パロウが3位でHondaインディ200の表彰台に登壇

us Mid-Ohio Sports Car Course

アメリカ東部オハイオ州の中央部にあるためにミッドオハイオスポーツカーコースと名づけられたサーキットで、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)は土曜日の予選でキャリアベストとなる3番手という好成績を残し、その勢いを保ってレースでは2位フィニッシュを果たしました。さらに、彼のチームメートであるアレックス・パロウが3位でゴールし、Hondaドライバー2人がHondaインディ200の表彰台に上りました。

マーカス・エリクソンが2位、アレックス・パロウが3位でHondaインディ200の表彰台に登壇

快晴に恵まれたHondaインディ200の決勝日、今年も多くのファンが集まり、正午過ぎに80周のレースのスタートが切られました。

予選2番手だったコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)は、スタートから順調に2番手をキープして1回目のピットストップに向かいました。ところが、ここで給油に長い時間がかかってしまうトラブルに見舞われました。

ハータのトラブルによって2番手へとポジションを上げたのがエリクソンでした。そして彼はここからゴールまで、トップを行くジョセフ・ニューガーデン(シボレー)を激しく追い上げ、サーキットに集まったファンを熱狂させました。

エリクソンが2番手に浮上した時、トップとの差は8秒ほどありました。気温は今週末で最も高い28℃に達し、路面の温度も高くなっていくコンディションにはエリクソンのマシンがマッチしており、彼は1周ごとに差を縮めていったのです。残り10周となった時にはトップの後方5秒以内に迫っていたエリクソン。残り6周でその差は3秒を切り、ファイナルラップを迎えた時にはトップから0.8秒差にまで彼は詰め寄っていました。大逆転優勝となるのか、ファンが歓声を送る中でゴールを迎えました。全長2.258マイルのコースを80周して争われたレースでは、エリクソンの2位を先頭にHondaドライバー8人がトップ10でフィニッシュしました。

パロウは7番手スタートから3位にまでポジションを上げてフィニッシュし、ポイントリーダーの座を守っただけでなく、総合2、3番手との差を広げました。ポイントで2番手につけているパト・オワード(シボレー)との差は28ポイントから39ポイントに広がり、チームメートで昨年度チャンピオンのスコット・ディクソンに対しても56ポイントの差をつけています。

今日のレースでは、Hondaドライバーたちがすばらしい走りをみせました。予選5番手だったディクソンは4位でゴールしてポイントスタンディング3番手のポジションを保ち、不運続きだったアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は予選6番手から一つポジションを上げた5位でのゴールを果たしました。彼のすぐ後方の6位でゴールしたのは、予選8番手だったオハイオ出身のグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)で、地元のファンから大歓声を浴びました。後方グリッドから大きく順位を上げたドライバーも3人いました。F1からインディカーへと活躍の場を移し、ルーキーとして戦っているロマン・グロージャン(Dale Coyne Racing with RWR)は予選18番手から7位でフィニッシュ。今回が今シーズン4戦目の出場だったサンティノ・フェルッチ(Rahal Letterman Lanigan Racing)は予選22番手から9位でのゴールを果たしました。そして、予選19番手だった佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)も、ハードタイヤでスタートし、ソフトタイヤを連投する作戦で激しいバトルを戦い抜き、最終ラップに1台をパスしたことで10位でのゴールを達成。彼らの見事なパフォーマンスにより、Hondaのマニュファクチャラーチャンピオンシップでのリードは、第10戦終了時点で73ポイント(暫定)となっています。

次のシーズン第11戦は南部テネシー州ナッシュビルのダウンタウンで初めて開催されるストリートレースで、決勝は8月8日に行なわれます。


Marcus Ericsson
Marcus Ericsson 8
Chip Ganassi Racing
チーム全体を誇りに思います。みんながすばらしい仕事をしてくれ、真のチームワークが発揮されていました。 私たちのマシンはとても調子がよく、ジョセフ(・ニューガーデン=優勝ドライバー)を捕まえるべく本当に思いきり一生懸命にプッシュし続けました。相手は残り10周ほどのところから苦戦し始めていました。私は持てる力のすべてを投入して追いかけました。あと2、3周あれば優勝を狙うアタックができたと思います。今日は総合的にみて、2位という結果はとてもすばらしいものだったと思います

Takuma Sato
Takuma Sato 30
Rahal Letterman Lanigan Racing
19番手スタートから10位でのゴールができました。難しい週末でしたが、レースではまずスタートがうまくいきました。トップグループでアクシデントが2回あったのですが、2回連続でうまく回避できました。今日の自分のリスタートはうまくいっていたということです。その後はリズムに乗っていきました。戦略的には、序盤の2回の後にはフルコースコーションが出されなかったので、何もできませんでした。ほぼ全チームが2ストップでゴールまで走りきる戦略になっていたと思います。私たちは1回目のピットストップを遅らせ、それが成功して激しくレースを戦うことができました。特に、最後にセバスチャン・ブルデー(シボレー)とのバトルが可能となったのは、チームの作戦がよかったからでした。彼を最終ラップにパスし、私たちは10位でゴールすることとなりました。自分たちの望んでいた最高の結果ではありませんでしたが、今週末はまずまずの結果を得られたと思います。19位からのスタートでトップ10入りができたのですから、今回は結果を受け入れます。今週末のレースの後、チームのクルーたちは少しだけですが、夏休みを取ることができます。マシンセッティングについては、多くのデータ分析を行います。カリフォルニア州のラグナセカでテストが1回ありますし、シーズン終盤の戦いがとても楽しみです



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