デトロイトのダブルヘッダー1戦目でマーカス・エリクソンがキャリア初優勝
アメリカ自動車産業の首都と呼ばれるミシガン州デトロイトでは、インディカーのダブルヘッダー開催が恒例となっています。昨年はパンデミックによって開催できなかったデトロイトGPですが、この春から状況は急激に改善され、多くのファンがインディカーレース観戦のために集まりました。
青空が広がり、夏といってもいい暑さになった土曜日にはダブルヘッダーの1戦目が開催され、インディカーシリーズ参戦3シーズン目のスウェーデン出身ドライバー、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)が優勝を飾りました。
レース終盤に赤旗が出された時点で2番手につけていたエリクソンでしたが、トップだったウィル・パワー(シボレー)のマシンがレース再開時にエンジンを再始動できず、エリクソンがトップに浮上しました。
残り3周でレースにグリーンフラッグが振り下ろされると、エリクソンは冷静にダッシュを決め、2番手以下にアタックのチャンスを与えることなくインディカーでのキャリア初勝利のゴールへと走り切りました。この勝利はChip Ganassi Racingにとっては今シーズン3勝目、Hondaにとっては5勝目となりました。
ベル島内の公園内に作られる全長2.35マイルのコースは、速く、バンピーで、体力を消耗させるものです。今日の気温は30℃に迫るもので、ドライバーたちにとっては非常に過酷なコンディションとなっていました。
70周のレースは、珍しいことに赤旗による中断が2回ありました。その最初は24周目のターン6でフェリックス・ローゼンクビスト(シボレー)の起こした単独クラッシュによるものでした。彼はアクシデント直後も意識があり、デトロイト地域の病院へと搬送され、検査を受けています。そして、2回目の赤旗は、もうゴールまで7周となった時にロマン・グロージャン(Dale Coyne Racing with RWR)が単独で壁にヒットしたために出されました。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は16番手スタートから激しいポジション争いを休む間もなく続け、4位まで大きく順位を上げてのフィニッシュを果たしました。Rahal Letterman Lanigan Racingのチームメート2人もグレアム・レイホール、サンティノ・フェルッチの順で5、6位でゴール。7、8、9位もHondaエンジンを使うアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、エド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)でした。
日曜日も、午前中に予選を行い、午後にデトロイトでのレース2、シリーズ第8戦が開催されます。