スコット・ディクソンがINDY500のポールポジションを獲得
5月18日の火曜日にプラクティスが始まり、4日間も走り込んだあと、第105回インディアナポリス500マイル(INDY500)の予選が週末の2日間に渡って開催されました。アメリカ東部のインディアナ州インディアナポリスは火曜日から好天が続き、2日間の予選はいずれも、もう夏といっていいほどの暑さの中で行われました。今年はグランドスタンドにファンの姿もあり、220mphを越すハイスピードバトルとなった予選は大いに盛り上がりました。
スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は激戦を勝ち抜き、自身4度目となるINDY500でのポールポジションを獲得しました。5月30日、第105回INDY500の決勝レースでは、彼が出場33台の先頭でグリーンフラッグを受け、200周の長く、熱い戦いのスタートが切られます。
ディクソンは2008年のINDY500で優勝しており、インディカー・シリーズでは6回チャンピオンになっています。彼は今週末に2日間をかけて行われたINDY500の予選でも1日目に最速の9人に入り、予選2日目である日曜日に、その9人によって争われるポールポジションを賭けた勝負に加わりました。
INDY500では伝統的に他のレースとは異なる予選が行われてきています。全長が2.5マイルと長いオーバルコースを4連続周回し、10マイルの平均スピードを競うのです。9人が1回だけのアタックを許された予選、気温が摂氏30度まで上がってハイスピードで走るのが非常に難しいコンディションとなっていましたが、ディクソンは231.685mphをマークし、栄誉あるポールポジションの獲得を果たました。昨年のINDY500が自身にとって3回目となる2位フィニッシュだったディクソンは、2回目の優勝に大きな意欲を持ってグリッド最前列イン側からスタートしていきます。
ディクソンの隣りに並び、フロントロー中央からスタートすることになったのは、21歳のコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)です。ファスト9予選に進出した彼は、4周のアタックで231.655mphを記録しました。今シーズンの第2戦セントピーターズバーグで優勝している彼は、INDY500初勝利を目指して戦います。
ディクソンが所属するChip Ganassi Racingのチームメート3人、トニー・カナーン、アレックス・パロウ、マーカス・エリクソンもファスト9に入っていました。カナーンは予選5番手、パロウは予選6番手でスターティンググリッドの2列目に並ぶこととなりました。そして、グリッド3列目もライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)、エリオ・カストロネベス(Meyer Shank Racing)、エリクソンとHondaエンジンユーザー3人が占めました。Hondaのエンジン・HI21R Indy-V-6は、ファスト9に進出した9人のマシンのうちの7台に搭載されていました。
Greatest Spectacle of Racingの異名を持つINDY500は今年が105回目の開催ですが、今日の予選は2014年に打ち立てられた記録を上回り、出場33台が予選で記録したスピードの平均が230.325mphとなりました。INDY500史上最速のフィールドとなったのです。