Race
INDY 2021
Round 5

ポールポジションスタートのグロージャンがデビュー3戦目で初表彰台2位、パロウは今季2回目の表彰台で3位

us Indianapolis Motor Speedway

5月に入って寒波に覆われることの多かったインディアナ州インディアナポリスでしたが、今週末から天候が上向きとなり、清々しい快晴が広がり、暑くなり過ぎない快適なコンディションの下、シリーズ第5戦目となるGMRグランプリが開催されました。

ポールポジションスタートのグロージャンがデビュー3戦目で初表彰台2位、パロウは今季2回目の表彰台で3位

このレースも観客席にファンが招き入れられ、伝統あるインディアナポリス・モーター・スピードウェイで2014年から使用されているロードコースでのレースを堪能していました。フラットながら長いメイン・ストレートが2本あるレイアウトで、オーバルコースのバンク部も僅かながら利用した全長2.439マイルのサーキットでは、今回も非常に多くのオーバーテイクが見られるエキサイティングなバトルが繰り広げられ、ポールポジションからスタートした元F1ドライバーのロマン・グロージャン(Dale Coyne Racing with RWR)が2位でゴール。ロードコースとストリートコースのみの出場としている彼は、デビュー3戦目にして初ポールポジション、初表彰台という素晴らしい成績を挙げました。

グロージャンは85周のレースで44周をリードしましたが、2回目のピットストップで装着したハードコンパウンドのブラックタイヤでライバル勢との差を広げることができず、ひとつ順位を下げた2位でゴールラインを通過しました。優勝はデビュー2年目のリナス・ヴィーケイ(シボレー)。20歳のオランダ出身ドライバーにとっての初優勝でした。

グロージャンはインディカー・シリーズで初めて表彰台に登壇しました。同じくHondaエンジンを使うアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は、開幕戦でキャリア初優勝を飾り、今日のシリーズ第5戦では3位フィニッシュ。今シーズン2回目の表彰台に上り、グロージャンとともにシャンペン・ファイトを行いました。

グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)はスタート直後のターン1で他車と接触し、ピットで修復を施したために最後尾まで後退しましたが、その後は安定して速いラップを重ね、ピットタイミングも良かったことで5位でのフィニッシュを成し遂げました。開幕5戦で3位フィニッシュが1回、5位が2回と今シーズンのレイホールは安定感のある戦いぶりを取り戻しています。

アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は予選14位から決勝は7位まで順位を上げてゴール。ポイントスタンディングでトップにいるスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)も予選16位から9位フィニッシュを達成しました。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選結果が17位。中団グループからのスタートにハードコンパウンドのブラックタイヤを選びました。スタートでポジションを上げ、11周目という早い段階で1回目のピットストップを行った佐藤は、ここで作業ミスがあってタイムロス。コースに出た後もトラフィックにひっかかり、思うように順位を上げる戦いができませんでした。バトルを仕掛け、ライバルたちを何度もパスした佐藤でしたが、結果は16位でした。

シリーズ第11戦として開催が予定されていたカナダのオンタリオ州トロントでのストリートレースは、パンデミックのためにキャンセルされることが決定し、今週末のレースを前に発表されました。現在インディカーシリーズは代替イベントの開催を検討していますが、現状で開催が決定しているのは17レースから1戦減った16レースに変わっています。

GMRグランプリで2021年シーズンは早くも5レースが終了しました。この後の日曜日と月曜日、2日間の短いオフがあった後、来週の火曜日からシリーズ第6戦、そして第105回目の開催となる伝統のイベント、INDY500のプラクティスが始まります。

マニュファクチャラーズ・チャンピオンシップ
暫定スタンディング(5戦終了)

Honda    408ポイント
シボレー   405ポイント


Romain Grosjean
Romain Grosjean 51
Dale Coyne Racing with RWR
F1からインディーカーに来て以来、アメリカのレース・ファンの皆さんに本当に力強く支持をしてもらっています。信じられないぐらいのサポートです。今日、私たちは素晴らしいレースを戦うことができました。チームは見事な仕事を行ってくれました。バックマーカーによるトラフィックなどによる不運も少しありましたが、インディーカーでの3レース目にして2位フィニッシュで表彰台に上れたのですから、悪くはないと思います。今日のようなパフォーマンスを見せ、好結果を挙げる。そのためにアメリカに来ています

Takuma Sato
Takuma Sato 30
Rahal Letterman Lanigan Racing
残念なレースになりました。悔しいレースと表現すべきかもしれません。悪いところはなかったです。好スタートを切り、ピット・タイミングも事前に用意した戦略の通りでした。しかし、ピットでの作業を終えてコースに戻るたびにトラフィックに引っかかってしまいました。みんな条件は同じとは思いますが、私たちはポジションを上げていくことが叶わなかったのです。レース中には幾つか非常におもしろいバトルもあり、それは素晴らしいことでした。しかし、結果が16位というのは、フラストレーションの溜まるものです。次はINDY500です。自分たちの置かれた状況を一転させて、いい走りを見せることができると期待しています



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