グレアム・レイホールがテキサスのレース2で3位フィニッシュ スコット・ディクソンは4位でポイントリードを守る
2021年のインディカー・シリーズは開幕3週間で早くも4レース目を迎えました。シリーズ第3戦、第4戦は全長1.5マイルの超高速オーバル、テキサスモータースピードウェイでのダブルヘッダーです。 昨日のレース1は雲が空を覆った涼しいコンディションとなっていましたが、今日のレース2は一転して快晴となり、気温27℃を超える真夏のようなコンディション下での戦いとなりました。
同じコースを使いながらも、今日のレース2は昨日のレース1より周回数が42周多い248周で争われました。気温や路面の温度が上がったことで、マシンが作り出すダウンフォースは減り、タイヤのグリップは下がります。それによって、レース1よりもオーバーテイクが難しい戦いになりました。時速200マイル以上のスピードを保って周回し続けるレースでは、タイヤに負担をかけないマシンセッティング、タイヤに負担をかけないスムーズな走りを実現できたチームがアドバンテージを得られる戦いで、Honda勢の中ではグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)がマシンの仕上がりと走りの両方で一歩抜き出た存在となっていました。彼は昨日のレースでも猛チャージを見せて13番手スタートから5位フィニッシュを達成しましたが、今日は7番手スタートから3位でのゴールを成し遂げました。
テキサスでの優勝経験を持っているレイホールは、レース終盤にトップに躍り出て、久しぶりの優勝を記録するチャンスをつかみました。しかし、最後のピットストップを終えると彼の順位は3番手に下がっていました。イン&アウトラップ、そしてクルーたちのピット作業の速さでライバル勢が先行したのです。レイホールはそこから激しくチャージを仕掛けましたが、暑さの中でペースを上げられず、3位でチェッカーフラッグを受けました。それでも彼にとっては今シーズンのベストリザルトで、ポイントスタンディングも5番手に浮上しました。
ポールポジションスタートだったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing) は180周目あたりまで快調にトップを走っていましたが、終盤戦でペースが上がらず、レース2の結果は4位。開幕4戦すべてでトップ5入りというディクソンならではの高い安定感により、ポイントスタンディングのトップを保っています。
先週のシリーズ第2戦で優勝したコルトン・ハータ(Andretti Autosport)はテキサスのレース2で5位フィニッシュ。オーバルでも高い競争力を手に入れていることを示していました。そして、開幕戦ウイナーのアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)もレース1で4位、レース2で7位と安定したパフォーマンスを発揮し、ポイントスタンディングで3番手につけています。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)はスタートでトップ10へと食い込みましたが、1回目のピットストップで右リアタイヤの装着に時間がかかり、周回遅れに陥りました。リードラップに戻るべく懸命の走りを続けた佐藤は、トップグループと違うピットタイミングにしてトップに立ちましたが、さらに展開が味方をしてくれることはなく、14位でのゴールとなりました。
週末をひとつ挟んで、シリーズ第5戦はインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されます。