テキサスでのレース1でスコット・ディクソンが優勝し、Hondaは開幕3連勝
2021年のインディカー・シリーズ第3戦ジェネシス300がテキサス州ダラス近郊のテキサスモータースピードウェイで開催されました。グランドスタンドや、インフィールドのキャンプ場にも大勢のファンを迎え入れて行われた今シーズン最初のオーバルレースはスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が今季初優勝を飾りました。Hondaは開幕から3連勝と、快調なシーズンスタートを切っています。
テキサスモータースピードウェイでのレースはインディアナポリス500マイルレース後の6月に行われるのが恒例でしたが、今年はインディ500の前に、ダブルヘッダーでの開催となりました。週末の2レースに向けた予選が土曜日の午後に予定されていましたが、午前中に雨が降った影響でコースの乾燥に長い時間がかかったため、予選はキャンセルされました。
レースのスタートは夕方の6時過ぎで、曇り空の下で気温は22℃という低さでした。ポイントスタンディング3番手のディクソンは2列目イン側の3番グリッドからレースに臨み、グリーンフラッグ直後に2番手へと一つ順位を上げました。テキサスで過去4勝を挙げているディクソンは、昨年のテキサスの覇者でもあり、ポールポジションからスタートしていたチームメートでポイントリーダーのアレックス・パロウ(Chip Ganasshi Racing)も3周目にパスし、トップに立ちました。
先頭に立ってからのディクソンは完全にレースをコントロール下に置き、212周で行われたレースのうち、206周をリードして今シーズン初勝利のチェッカーフラッグを受けました。ディクソンならではの圧倒的かつ冷静沈着なパフォーマンスが見られたレースとなりました。この勝利によって彼は2021年シーズンのポイントリーダーに躍り出ました。
ディクソンはテキサスでの5勝目、キャリア通算51勝目をマークしました。また、今回のディクソンの勝利は彼にとって19の異なるシーズンでの優勝ともなりました。これまでディクソンはA.J.フォイトと18シーズンでの優勝で最多タイに並んでいたのですが、ついにこの記録で彼は史上最多の単独トップに立ちました。
パロウは4位でゴールし、13番手スタートだったグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が5位まで大きく順位を上げてのフィニッシュを達成しました。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は12番手スタートから好ダッシュを見せ、序盤は9番手を走行。しかし、1回目のピットストップに入ったタイミングでフルコースコーションが出るという不運に見舞われ、16番手まで後退を余儀なくされました。それでも再びじわじわとポジションをばん回し、最終的にトップ10に復活、9位でテキサスのレース1を終えました。
明日のレースは今日よりも早めの夕方4時15分のスタートで、レース距離は今日の212周より36周多い248周で争われます。スターティンググリッドは、今日のシリーズ第3戦終了時点でのポイントスタンディングとされるため、ポールポジションはディクソンで、その外側はパロウとChip Ganassi RacingとHondaがフロントローからスタートを切ります。