Race
INDY 2022
Round 4

パロウが2位表彰台を獲得してポイントリーダーに。ディクソン5位でトップ10にHonda勢6人が入る

us Barber Motorsports Park

アメリカ南部のアラバマ州バーミンガムにあるバーバー・モータースポーツ・パークにおいて5月1日にHondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマの決勝レースが開催されました。午前中は大雨に見舞われたサーキット周辺でしたが、スタート時刻の正午を前に雨雲は東の空へと流れ去り、青空が広がりました。気温は摂氏23℃にまで一気に上昇し、適度な風もあって蒸し暑くもならないすばらしいコンディション下、多くのファンの目の前で26台のインディカーによるハイスピードレースが繰り広げられました。

パロウが2位表彰台を獲得してポイントリーダーに。ディクソン5位でトップ10にHonda勢6人が入る

丘陵地帯の地形を見事に利用して作られたバーバー・モータースポーツ・パークはアップダウンが激しく、高速から低速までバラエティーに富んだコーナーがレイアウトされたテクニカルなサーキットです。体力的にも厳しい、この難コースを90周して争われたレースでは、2021年のインディカーシリーズチャンピオンのアレックス・パロウ(スペイン出身/25歳)が2位でゴール。今シーズンのドライバーズ選手権争いのトップに躍り出ました。

予選3番手だったパロウは4~5番手をキープして周回を重ね、2回目のピットストップを終えたところで一気に2番手に浮上。そこからはバーバーでの2年連続優勝に照準を合わせ、約30周に渡ってパト・オーワード(シボレー)との優勝争いを披露しました。3番手以下を突き放しての彼らのバトルは間隔が1秒以内に縮まることもあるデッドヒートとなりました。しかし、パロウはあと一歩、逆転優勝を実現させる距離まで接近することができず、2位でチェッカーフラッグを受けました。

パロウは、今シーズンに予定されている17戦のうちの4戦が終了した時点で早くも3回目の表彰台登壇を果たし、チャンピオンシップのトップに立ちました。2番手のドライバーに3ポイントの差をつけています。

優勝争いを展開した2人の後方では、トップ10圏内で凄まじいポジション争いが延々と続けられていました。その中からChip Ganassi Racing/Hondaのスコット・ディクソンが5位フィニッシュを果たしました。予選13番手からの実にすばらしい追い上げでした。

また、ロマイン・グロージャン(Andretti Autosport)とグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)はレース終盤にマシンを接触させながらの激しいポジション争いを行いました。彼らの勝負の決着は最終ラップにレイホールが燃料関連のトラブルに陥ってスローダウンしたことでつきました。グロージャンは7位、レイホールは8位という結果を手にしました。

グロージャンのAndretti Autosportのチームメート、アレクサンダー・ロッシとコルトン・ハータ(Andretti Autosport with Curb-Agajanian) はそれぞれ9、10位でフィニッシュしました。

佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)は予選17番手から2ストップ作戦を採用。序盤に何台もがピットインしたことで10番手まで大きくポジションを上げました。しかし、1回目のピットストップでソフトタイヤを選んだ作戦が展開に合わず、レース中盤に順位をじりじりと下げていく苦しい戦いを余儀なくされました。ソフトタイヤを選択した2回目のピットストップからペースアップして上位進出を目指したのですが、13位でゴールを迎えることとなりました。

金曜と土曜に行われたプラクティス2回と予選ではマシンが思うように仕上がらなかった佐藤とDale Coyne Racing wih RWRでしたが、予選後のファイナルプラクティスでマシンセッティングを大きく向上させ、レースでも安定したペースでの周回を重ねていました。2週間のインターバルを置いて開催される次戦GMRグランプリも常設ロードコースでの戦いなので、佐藤の好パフォーマンスが期待されます。


Alex Palou
Alex Palou 10
Chip Ganassi Racing
全体的に見て、決勝日はいい1日になったと思います。マシンはとても速く、自分たちのパフォーマンスは満足のいくものにできていました。私たちは優勝争いができていましたから。しかし、残念ながら今日の私たちは優勝という目標を達成することはできませんでした。もちろん、次戦でまた勝利に挑戦します。今年も私たちはすばらしいシーズンのスタートが切れていて、いよいよ5月という重要な月を迎えることとなりました。月末に決勝レースが開催される伝統のイベント、INDY500が今から本当に楽しみです。5月は私たちにとって本当に特別な時間です。ロードコースのレースで始まり、その次にはINDY500が控えています

Takuma Sato
Takuma Sato 51
Dale Coyne Racing with RWR
我々にとっては厳しい週末でした。スタートでポジションを上げ、その後さらに9番手まで順位を上げることに成功しました、そしてリスタートを迎えることとなったのですが、私たちはレース中盤を戦うタイヤにプライマリーを選んでいました。その作戦は自分たちにとって有利には働かず、順位を下げることになりました。さらには燃費セーブが必要になりました。これは誰にとっても同じ条件でした。そして迎えたレース終盤、自分たちのマシンはいいものになっていました。ジョセフ・ニューガーデン(シボレー)をパスすることもできましたが、そうできるようになるまでに少々時間がかかり過ぎていましたね。13位は望んでいた結果ではありません。しかし、チームは2回ともすばらしいピットストップをしてくれたし、この勢いを保ってインディGPとINDY500を迎えられるのを楽しみにしています


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