開幕直前、インディアナポリスでのオープンテストで佐藤琢磨、スコット・ディクソン、グレアム・レイホールが好走
2021年シーズンの開幕が1週間後に迫っているインディカー・シリーズが、2日間に渡るオープンテストをインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催しました。5月に予定されている世界最大のレース、インディ500に向けた準備を行なえることもあって、今回のテストには32台ものマシンが集まり、全長2.5マイルの高速オーバルコースで周回を重ねました。
モータースポーツファンが待ち望んでいたシーズン開幕。ワクチン接種も連日300万人以上が行なっているアメリカですが、1カ月と少しで行なわれるインディ500を前に感染が拡大させるようなことがないよう、慎重を期してテストは無観客とされました。
1日目は日中に雨が降って走行中断もありましたが、2日目は終日好天に恵まれ、参加したチームとドライバーたちは、今年からの新しい空力レギュレーションに合わせた最適なマシンセッティングを見つけるべく走行を繰り返しました。クルーたちのピットワークなど、さまざまな項目の最終確認も出場チームは行なっていました。
Hondaドライバーは17人が参加し、その中から昨年のインディ500で二度目の優勝を飾った佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)が2日間の総合で2番手につけるスピードを出し、このコースでの強さを改めて印象づけました。テスト2日目の佐藤は電気系トラブルなどがあり貴重な走行時間が削られ、20番手より後方につけるスピードしか出すことができずにいました。しかし、プラクティス終了間際にコースインし、平均時速226.396mphのラップで一気に総合2番手にまでポジションを上げたのでした。
昨年のシリーズチャンピオンであるスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は。総合4番手でテストを終えました。2020年に自身6度目となるシリーズタイトル獲得を果たし、インディ500でも2位フィニッシュという好成績を残したディクソンは、今回のテストでも安定した速さを維持し続け、ベストラップの平均時速は225.906mphでした。
また、佐藤のチームメートのグレアム・レイホールが、2日間の総合で5番手につける225.644mphのラップを刻み、ドラフティングなしの単独走行としては最速となる平均時速221.949mphを記録しました。
この2日間でインディカーシリーズの開幕前テストは終了。週末にはアラバマ州バーミンガム郊外のツィスティでテクニカルなロードコース、バーバー・モータースポーツ・パークでのHondaグランプリオブアラバマ(4月18日決勝)が開催されます。