Honda Racingの2025年四輪モータースポーツ活動計画についてお知らせします。
【四輪モータースポーツ活動】
2024年、FIA※1フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)において、HondaはOracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング、以下RBR)およびVisa Cash App RB Formula One Team(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラ・ワン・チーム)に対し、チームパートナーとして技術支援やマーケティング協力を実施。技術支援として、株式会社ホンダ・レーシング(以下、HRC)がパワーユニット(以下、PU)のESS※2以外のコンポーネントを製造し、Red Bull Powertrains(レッドブル・パワートレインズ)※3への供給とシーズンを通したPU運用のサポートを実施。RBRのマックス・フェルスタッペン選手が、ドライバーズタイトル4連覇という偉業を達成しました。1988年に樹立した16戦15勝を自ら塗り替える22戦21勝など、歴史的な成果を収めたレッドブルとHondaのパートナーシップも最終年を迎えます。最終年もチャンピオン獲得を目指して、チームとともに全力で戦います。また、F1参戦5年目を迎える角田裕毅(つのだゆうき)選手の活動も引き続き支援していきます。
国内レースでは、全日本スーパーフォーミュラ選手権(以下、スーパーフォーミュラ)で、牧野任祐(まきのただすけ)選手と太田格之進(おおたかくのしん)選手が所属するDOCOMO TEAM DANDELION RACINGが4勝を挙げ、チームチャンピオンを獲得しました。2025年もドライバーチャンピオン含めた頂点を目指して戦います。SUPER GTシリーズ※4においては、今季GT500クラスにCIVIC TYPE Rをベースとした「CIVIC TYPE R-GT(シビック タイプアール ジーティー)」を新たに投入して戦い、STANLEY TEAM KUNIMITSU(スタンレー・チーム・クニミツ) 山本尚貴選手/牧野任祐選手組が年間2位の成績を収めました。来季チャンピオンを獲得すべく挑戦を続けます。また、スーパーフォーミュラ・ライツ選手権でチャンピオンを獲得した小出峻選手が新たにAstemo REAL RACING(アステモ・リアル・レーシング)よりGT500クラスに参戦します。
北米においては、インディカー・シリーズに参戦する5チームにHRC USを通じてパワーユニットを供給します。また、IMSA※5ウェザーテック・スポーツカー選手権の最高峰GTPクラスにはHRC USが供給するAcura(アキュラ)ブランドのマシン「ARX-06」2台が参戦します。Meyer Shank Racing(メイヤー・シャンク・レーシング)とのパートナーシップにおいてHRCの役割を拡大します。2台体制のうち1台、93号車のチームオペレーションの主要部分をHRC USのエンジニアが担うことで、人材育成と技術開発の両方を加速させていきます。さらに、太田格之進選手が、デイトナ24時間レースを含む3大会に同チームより参戦します。
ドライバー育成活動では今年、フランス F4選手権で加藤大翔(かとうたいと)選手、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権では小出峻(こいでしゅん)選手、FIA-F4選手権(日本)では野村勇斗(のむらゆうと)選手がチャンピオンとなり、Honda育成ドライバーが参戦したカテゴリーすべてでチャンピオン獲得を果たしました。来シーズンは、フランス F4でチャンピオンを獲得した加藤選手が、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(FRECA)に参戦します。野村選手がスーパーフォーミュラ・ライツに参戦、ホンダ・レーシング・スクール・鈴鹿(HRS)のスカラシップを獲得した佐藤凛太郎(さとうりんたろう)選手がフランスF4に参戦します。
なお、二輪も含めたHonda全体のモータースポーツ活動計画については、追ってプレスリリースにてお報せいたします。
※1 FIA とは、Fédération Internationale de l'Automobile(国際自動車連盟)の略称
※2 Energy Storage Systemの略。回生された電気エネルギーを保管するためのバッテリーシステム
※3 Red Bull Group(レッドブル・グループ)内でF1向けPUを製造する会社。現行PUに関してESSの製造と運用を担う
※4 統括・運営:株式会社GTアソシエイション
※5 IMSAとは、International Motor Sports Association(国際モータースポーツ協会)の略称
《四輪参戦体制概要》
《日本》
◆全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 牧野 任祐 | 27 | 日本 | SF |
太田 格之進 | 25 | 日本 | SF | |
ThreeBond Racing | TBA | ― | ― | ― |
TEAM MUGEN | 岩佐 歩夢 | 23 | 日本 | SF |
野尻 智紀 | 35 | 日本 | SF | |
San-Ei Gen with B-Max | TBA | ― | ― | ― |
PONOS NAKAJIMA RACING | 佐藤 蓮 | 23 | 日本 | SF |
TBA | ― | ― | ― |
◆SUPER GT<GT500クラス>
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
ARTA | 野尻 智紀 | 35 | 日本 | GT500 |
松下 信治 | 31 | 日本 | GT500 | |
大津 弘樹 | 30 | 日本 | GT500 | |
佐藤 蓮 | 23 | 日本 | GT500 | |
Astemo REAL RACING | 塚越 広大 | 38 | 日本 | GT500 |
小出 峻 | 25 | 日本 | GT300 | |
Modulo Nakajima Racing | 伊沢 拓也 | 40 | 日本 | GT500 |
大草 りき | 25 | 日本 | GT500 | |
STANLEY TEAM KUNIMITSU | 山本 尚貴 | 36 | 日本 | GT500 |
牧野 任祐 | 27 | 日本 | GT500 |
◆スーパー耐久シリーズ<ST-Qクラス>
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
Team HRC | TBA | ― | ― | ― |
TBA | ― | ― | ― | |
TBA | ― | ― | ― |
《北米》
◆インディカー・シリーズ
チーム名 | No. | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|---|
Chip Ganassi Racing | 8 | Kyffin Simpson | 20 | バルバドス | インディカー |
9 | Scott Dixon | 44 | ニュージーランド | インディカー | |
10 | Alex Palou | 27 | スペイン | インディカー | |
Andretti Global | 26 | Colton Herta | 24 | 米国 | インディカー |
27 | Kyle Kirkwood | 26 | 米国 | インディカー | |
28 | Marcus Ericsson | 34 | スウェーデン | インディカー | |
Meyer Shank Racing
| 60 | Felix Rosenqvist | 33 | スウェーデン | インディカー |
66 | Marcus Armstrong | 24 | ニュージーランド | インディカー | |
Rahal Letterman | 15 | Graham Rahal | 35 | 米国 | インディカー |
30 | TBA | ― | ― | ― | |
45 | Louis Foster | 21 | 英国 | インディNXT | |
Dale Coyne Racing | 18 | TBA | ― | ― | ― |
51 | TBA | ― | ― | ― | |
TBA | TBA | 佐藤 琢磨 | 47 | 日本 | Indy500 |
◆IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権
チーム名 | No. | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|---|
Acura Meyer Shank Racing | 60 | Colin Braun | 36 | 米国 | インディカー |
Tom Blomqvist | 31 | 英国 | インディカー | ||
Felix Rosenqvist* | 33 | スウェーデン | インディカー | ||
Scott Dixon* | 44 | ニュージーランド | インディカー | ||
93 | Nick Yelloly | 34 | 英国 | IMSA GTP | |
Renger van der Zande | 38 | オランダ | IMSA GTP | ||
Alex Palou* | 27 | スペイン | インディカー | ||
太田 格之進* | 25 | 日本 | SF |
*6時間以上のレースに出場するエンデュランス・ドライバー
《ドライバー育成》
「モータースポーツで世界に通用する選手を育成する」ことを目的として、1992年に二輪の「鈴鹿サーキット・レーシングスクール ジュニア」を設立。1993年に「鈴鹿サーキット・レーシングスクール カート(SRS-Kart)」、1995年には「鈴鹿サーキット・レーシングスクール フォーミュラ(SRS-Formula)」を開校し、二輪・四輪ともに世界のトップカテゴリーで活躍できるライダー・ドライバーの育成に取り組んできました。その結果、これまでに数多くの卒業生が国内外の二輪・四輪それぞれのカテゴリーで活躍しています。また、2022年よりHRCが従来以上にライダー・ドライバー育成へ意志を入れ、名称を「ホンダ・レーシング・スクール・鈴鹿(HRS)」に変更。国内外で活躍するライダー、ドライバーを講師に迎えて運営しています。
四輪においては、HRSの次のステップとして、Hondaのドライバー育成プログラム「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」を展開し、欧州のジュニアフォーミュラカテゴリーや日本のFIA-F4、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権などへの挑戦の場を提供し、選手の成長とステップアップのための環境を整えています。
◆フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ by アルピーヌ(FRECA)
◆フォーミュラ・リージョナル・ミドルイースト・チャンピオンシップ(FRMEC)
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
ART Grand Prix | 加藤 大翔 | 17 | 日本 | フランスF4 |
◆フランス F4選手権
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
― | 佐藤 凛太郎 | 18 | 日本 | HRS Formulaクラス |
◆全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
HFDP with B-Max Racing Team | 野村 勇斗 | 19 | 日本 | FIA-F4(日本) |
◆FIA-F4選手権(日本)
チーム名 | ドライバー | 年齢 | 国籍 | 2024年戦績 |
---|---|---|---|---|
HFDP with B-Max Racing Team | 新原 光太郎 | 20 | 日本 | HRS Formulaクラス |
百瀬 翔 | 17 | 日本 | HRS Formulaクラス |