
昨シーズンはAMAプロフェッショナル3冠を獲得。ジェット・ローレンスが再びチームを率い、驚異的なペースでタイトル獲得を狙います。
過去7年間でAMAプロフェッショナル選手権を16回制してきたHonda HRC Progressive。この成功の勢いを背景に、2026年シーズンでもさらなる飛躍を目指します。2026年シーズンは、1月10日にカリフォルニア州アナハイムで開幕する全17戦のAMAスーパークロス選手権(AMA-SX)を皮切りに、全11戦のAMAプロモトクロス選手権(AMA-MX)、そして全3戦のスーパーモトクロス選手権(AMA-SMX)プレーオフへと続きます。
American Hondaのワークスチームは、過去2年間と同じ強力なライダー陣で臨みます。その中心となるのが、驚異的な活躍を見せるジェット・ローレンスです。わずか22歳にしてこのオーストラリア人ライダーは、すでにAMAプロフェッショナル選手権10冠を達成しており、その中には2025年のAMAプロモトクロスとスーパーモトクロスのタイトルも含まれます。負傷により2024年のAMAスーパークロス王座の防衛は果たせませんでしたが、ジェットはダートバイクレースの世界最高峰とされるこのタイトルの奪還に燃えています。
ジェットと共にもう1台のファクトリーマシンCRF450RWEを駆るのは、兄のハンター・ローレンス。2024年の450クラス昇格以降、シリーズ総合2位を4回記録するなど、トップライダーの一角として確固たる地位を築いています。また、ローレンス兄弟は、過去2年連続でオーストラリアチームをモトクロス・オブ・ネイションズ優勝へと導いており、2人とも2026年のAMAタイトル獲得の有力候補に挙がっています。
Honda HRC Progressiveの250クラスプログラムは、再びチャンス・ハイマスと下田丈の2名で構成され、両者ともファクトリーマシンCRF250RWEで参戦します。ハイマスは、過去1年においても万全な状態であれば印象的なスピードを見せており、インドアとアウトドアの両方で勝利を記録しています。昨夏に受けた前十字じん帯手術から完全に回復したこのアイダホ出身のライダーに、AMAスーパークロス250ウエストでの活躍が期待されます。
一方、下田はAMA全3シリーズでレース優勝を記録し、250スーパーモトクロスチャンピオンになるなど、キャリア最高のシーズンを終えました。しかし残念なことに、オフシーズン中に背中を負傷し、復帰時期はまだ未定となっています。

Honda HRC Progressiveのライダーラインアップと同様に、主要スタッフ陣も安定した体制を維持しており、ブランドン・ウィルソンが引き続きAmerican Hondaのレーシング部門を統括し、チームマネージャーとして5年目を迎えるラース・リンドストロームを、それぞれ450と250のクルーチーフであるグラント・ハッチソンとシェーン・ドリューがサポートします。450ライダーのジェット・ローレンスとハンター・ローレンスのメカニックをクリスチャン・ドゥシャームとキャメロン・カメラが、250ライダーのハイマスと下田のメカニックをトーマス・ハリスとベン・グリフィスが引き続き担当します。
「昨シーズン3つのチャンピオンシップを獲得したにもかかわらず、こう言うのはおかしく聞こえるかもしれませんが、2026年はリベンジの年だと思っています」と、American Hondaのレーシング&アドバタイジング・マネージャー、ブランドン・ウィルソンは語ります。「2025年シーズンでは、2023年と2024年に獲得したプレミアクラスのAMAスーパークロス王座を失いました。だからこそ、私たちはインドアでの成功に飢えています。私たちにはすばらしいチームと、信じられないほど才能あふれるライダー陣、そして極めて高い競争力が証明されたレースバイクがあります。これらすべてとスポンサーの支援があれば、シーズンを通して成功を収められると確信しています」と、その自信を示しました。
Honda HRC Progressiveのチームマネージャー、ラース・リンドストロームも「新しいレースシーズンに向け、私たちは常に楽観的ですが、今回はいつも以上に自信につながる理由があると感じています」と付け加え、「私たちは、シーズン開幕時に実績のあるプラットフォームを持つ数少ないチームの一つであり、昨年よりも成熟した同じライダー陣を擁しています。正直なところ、開幕が待ち遠しくてたまりません」と意気込みを語りました。















