WorldSBK

【2021シーズン総集編】勝利を目指し前進し続けたシーズン。バウティスタがランキング総合10位、ハスラムは13位

市販バイクの最高峰二輪レース、FIMスーパーバイク世界選手権(SBK)。 2021年はHondaがワークス、Team HRCとしてSBKに復帰して2シーズン目となった。CBR1000RR-R FIREBLADE SPを駆るライダーラインナップは2020年と変わらない、アルバロ・バウティスタとレオン・ハスラムの2名体制。チームマネージャーには、2020年まで現役選手だったレオン・キャミアが新たに就任した。

【2021シーズン総集編】勝利を目指し前進し続けたシーズン。バウティスタがランキング総合10位、ハスラムは13位

2020年は、第4戦レース2でバウティスタが3位につけ、Hondaに復帰後初の表彰台をもたらし、さらに、シーズン後半は両ライダーともに安定してトップ5につける成績。2021年は、Team HRCのさらなる飛躍が期待された。

ハードスケジュールの中、好走を見せた序盤戦

2021年のSBKは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、例年よりも約3カ月遅れ、5月21日~23日にモーターランドアラゴン(スペイン)で開幕。さらに翌週にはエストリル(ポルトガル)での第2戦という連戦のハードスケジュールだった。

その中で、Team HRCは、バウティスタが第2戦のレース1で18番グリッドから追い上げて8位でフィニッシュ、レースでも同じグリッドから7位まで追い上げるなど活躍。

第3戦エミリア・ロマーニャ(イタリア)ではバウティスタがレース1で6位、第4戦ドニントンパーク(イギリス)では、ハスラムがレース1で6位、さらにスーパーポールレースではシーズンのベストリザルトの4位と、両選手ともに徐々にパフォーマンスを上げて見せ、表彰台まであと一歩と迫る。


第4戦スーパーポールレースでベストリザルト4位となるレオン・ハスラム
第4戦スーパーポールレースでベストリザルト4位となるレオン・ハスラム

シーズン後半、バウティスタが表彰台争いの常連に

しかし、シーズン中盤になると、コンスタントにポイントこそ獲得するも、両選手ともに思うように力を発揮できない週末が続いた。

SBK初開催のナバラ(スペイン)での第7戦、レース1でバウティスタが転倒を喫し、レース2では、ハスラムが転倒。レース終了後のコメントで、ハスラムは「今大会は、僕とアルバロにとっては、とても厳しいものでした」と残し、フラストレーションを滲ませた。

しかし、Team HRCは困難の中でも粘り強くパフォーマンスの改善を目指し続け、迎えた第9戦カタルニア(スペイン)、スーパーポールレースで、バウティスタが3位に。この時点でのシーズンベストリザルトを獲得。さらにレース2でも4位につける好走を見せ、バウティスタはレース後、「チームとエンジニアの絶え間ない努力が報われた」と喜びを語った。

その第9戦の翌週に行われた第10戦へレス(スペイン)では、バウティスタがレース1で9番グリッドからスタートし5位。レース2では、8番グリッドからライバルを次々とパスし、3位となり表彰台獲得を果たす。


表彰台のアルバロ・バウティスタ
表彰台のアルバロ・バウティスタ

続く第11戦アルガルベ・インターナショナルサーキット(ポルトガル)では、ハスラムが予選(スーパーポール)で、3番手となり、レース1をシーズン初のフロントローでスタート。起伏に富み、ブラインドコーナーの多い難しいコースで、5位でフィニッシュした。バウティスタも予選6番手から追い上げ、3位争いの集団に加わりバトル。しかし、表彰台を目の前にした最終ラップで痛恨の転倒を喫し、無念のリタイアとなった。


第11戦フロントローを獲得したハスラム
第11戦フロントローを獲得したハスラム

ワークス復帰後2年連続未勝利に終わる

シーズン終盤の第12戦では両選手ともに課題を抱えながらも、ポイントを獲得。右肩の手術の回復のために最終戦の欠場を余儀なくされたハスラムは、このレースがTeam HRCとしての最後のレースとなってしまう。最終戦終了後のランキングで総合13位だった。

バウティスタは最終戦のインドネシアに出場。大雨の後の難しいコンディションの中で、レース1、2ともにポイントを獲得し、Team HRCとしての最後のシーズンを総合10位で終えた。

2022年のシーズンは、ライダーラインナップが一新されることが発表されている。Team HRCは二人のライダーが着実に前進させてきた勝利への道のりを、この先もさらに力強く進んでいく。


現チームで最後のレースとなったバウティスタ
現チームで最後のレースとなったバウティスタ


  • Standings
Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 Toprak RAZGATLIOĞLU 54 PATA Yamaha with BRIXX WorldSBK Yamaha 564
2 Jonathan REA 1 Kawasaki Racing Team WorldSBK Kawasaki 551
3 Scott REDDING 45 ARUBA.IT Racing – Ducati Ducati 501
4 Andrea LOCATELLI 55 PATA Yamaha with BRIXX WorldSBK Yamaha 291
5 Michael RUBEN RINALDI 21 ARUBA.IT Racing – Ducati Ducati 282
6 Michael VAN DER MARK 60 BMW Motorrad WorldSBK Team BMW 262
7 Garrett GERLOFF 31 GRT Yamaha WorldSBK Team Yamaha 228
8 Alex LOWES 22 Kawasaki Racing Team WorldSBK Kawasaki 213
9 Axel BASSANI 47 Motocorsa Racing Ducati 210
10 Álvaro BAUTISTA 19 Team HRC Honda 195
11 Tom SYKES 66 BMW Motorrad WorldSBK Team BMW 184
12 Chaz DAVIES 7 Team GoEleven Ducati 143
13 Leon HASLAM 91 Team HRC Honda 134
14 Kohta NOZANE 3 GRT Yamaha WorldSBK Team Yamaha 64
15 Loris BAZ 11 Team GoEleven Ducati 53
16 Tito RABAT 53 Kawasaki Puccetti Racing Kawasaki 53
17 Isaac VIÑALES 32 Orelac Racing VerdNatura Kawasaki 45
18 Lucas MAHIAS 44 Kawasaki Puccetti Racing Kawasaki 44
19 Eugene LAVERTY 50 BMW Motorrad WorldSBK Team BMW 40
20 Christophe PONSSON 23 Gil Motor Sport-Yamaha Yamaha 36
21 Leandro MERCADO 36 MIE Racing HONDA Team Honda 33
22 Jonas FOLGER 94 Bonovo MGM Racing BMW 21
23 Samuele CAVALIERI 76 Barni Racing Team Ducati 16
24 Marvin FRITZ 17 IXS-YART Yamaha Yamaha 6
25 Loris CRESSON 84 OUTDO TPR Team Pedercini Racing Kawasaki 3
26 Andrea MANTOVANI 9 Vince64 Kawasaki 2
27 Luke MOSSEY 12 OUTDO TPR Team Pedercini Racing Kawasaki 2

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