土曜日はフリープラクティスでスタート。ワークスライダーのイケル・レクオーナとチャビ・ビエルゲは、セッション中に大きな進展を見せました。レクオーナはセッションの中盤で初めて1分30秒を切り、総合6位に浮上。残り3分でレクオーナは1分29秒100という驚異的なタイムを記録し、総合3位に飛び込みました。ビエルゲも小さな技術調整を行い、最終段階で1分29秒593をマークし、FP2のタイムから0.8秒短縮し、チームメイトとの差を0.4秒まで縮めました。
その後、午前中に再びコースに戻り、スーパーポール予選が行われました。ビエルゲは序盤に速いタイムを記録しましたが、残念ながらイエローフラッグのため取り消されてしまいました。ビエルゲのベストラップは、タイヤ交換のためピットインした後の終盤に訪れました。残り3分の時点で1分28秒752を記録しトップ5に入るも、最終的には7位で予選を終えました。チームメイトのレクオーナも同様に1分28秒811という印象的なタイムを記録しましたが、こちらもイエローフラッグにより取り消されました。セッション中盤に7コースで転倒し、貴重な時間を失いましたが、セッション終了間際に有効なタイムを刻み、最終的に1分28秒845で8位に入りました。この結果により、Team HRCの2人は午後のレース1で3列目からのスタートを確保しました。
レース1は現地時間午後2時に暖かく晴れたコンディションの中で行われました。レース番号97のビエルゲは、今日がSBKの記念すべき97戦目です。ビエルゲとレクオーナは共に良いスタートを切り、最初のコーナーまでそれぞれのポジションをキープ。2周目に6位に浮上したビエルゲは、すぐに良いリズムに乗り、チームメイトのレクオーナもそのペースに食らいつきました。9周目にはそれぞれ5位と6位に上がったビエルゲとレクオーナは、その後順位を入れ替えますが、アレックス・ロ―ズの転倒でさらに1ポジション上がりました。12周目にはレクオーナがロカテリを抜いて3位に浮上し、そこから4周にわたりそのポジションを守りましたが、後方から猛スピードで追い上げてきたバウティスタを、レクオーナもビエルゲも最終的に抑えきることはできませんでした。レクオーナが4位に後退した直後、技術的な問題でレースは17周目に赤旗中断となりました。最終結果では、レクオーナは4位でフィニッシュし、わずか1秒余りという僅差で表彰台を逃しました。続いてビエルゲが2秒遅れの6位でフィニッシュし、バッサーニにはわずか0.086秒差で敗れ5位を逃しました。Team HRCは今シーズン最高の結果を達成しました。