Race2
SUPER GT 2025
Round 4

シリーズ初のスプリントレース。牧野がレース1で7位、大草がレース2で8位入賞

jp Fuji Speedway

8月2日(土)、3日(日)、富士スピードウェイ(静岡県)で2025年SUPER GTシリーズ第4戦FUJI GT SPRINT RACEが開催されました。

シリーズ初のスプリントレース。牧野がレース1で7位、大草がレース2で8位入賞

今大会は土曜にレース1、日曜にレース2それぞれの予選と決勝が行われ、各レースを1人のドライバーが走りきる特別フォーマットです。レース1はGT500クラスとGT300クラスが混走する35周(約160km)で、レース2は各クラスがそれぞれ50分間ずつのレースを行います。ピットインの義務はなく、ここまでの累積サクセスウエイトも全車がゼロの状態で臨み、選手権ポイントはレースごとに通常大会の半分が走行しないペアドライバーにも与えられます。

■レース1

2日(土)は台風9号の接近が予想されていたものの、早朝から好天となりました。レース1(混走/35周)の出場ドライバーは以下の通りです。

8号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 野尻智紀
16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 大津弘樹
17号車 Astemo CIVIC TYPE R-GT 小出峻
64号車 Modulo CIVIC TYPE R-GT 伊沢拓也
100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT 牧野任祐

午前中の公式練習を経て、12時10分からGT500クラスの公式予選が行われました。気温33℃、路面温度54℃に達した10分間のセッションの結果、CIVIC TYPE R-GT勢は牧野が7番手、小出、野尻、大津、伊沢が12~15番手となりました。

レース1決勝が15時15分にスタート。7番グリッドの牧野は1周目途中で14号車 GR Supraと接触しながらもポジションを守ります。しかしその後、14号車がアウト側のウォールにクラッシュして停止したため、セーフティカー(SC)が導入されます。小出はスタートで12番手から10番手へ順位を上げ、レース再開に備えます。

6周目にレースが再開されると、牧野は37号車 GR Supraの先行を許して8番手へ後退。その後、7番手に下がった3号車 Z NISMOを追走し、0秒3を切るまで肉薄しますがオーバーテイクには至らず、レース折り返し辺りになると2台の間隔は徐々に開き始めました。一方、レース再開時点で10番手にポジションアップしていた小出が1台を、12番手の野尻が2台をオーバーテイクして9、10番手へと順位を上げました。

これ以降大きな順位変動は起こらないまま35周でレース終了。牧野は8位でチェッカーとなりましたが、上位車がタイムペナルティーを受けたため正式結果は7位となり、9位の小出、10位の野尻とともに選手権ポイントを獲得しました。また大津と伊沢は13、14位完走となりました。

■レース2

3日(日)、GT500クラス単独で競われたレース2(50分間)には、以下のドライバーが参戦しました。

8号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 松下信治
16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 佐藤蓮
17号車 Astemo CIVIC TYPE R-GT 塚越広大
64号車 Modulo CIVIC TYPE R-GT 大草りき
100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT 山本尚貴

午前中の予選は、6番手に大草、10番手に松下、12~14番手に塚越、山本、佐藤という結果でした。

決勝スタート時間が近づくにつれ黒い雲が広がり、前日より気温、路面温度とも大きく下がる中、16時50分にレース開始となりました。オープニングラップで大草がオーバーテイクされ7番手に後退する一方で、松下が2つポジションを上げ前を走る大草に迫ります。ここで大草はタイヤのウォームアップ性能が違うためペース差があると判断し、松下の後ろで反撃のチャンスをうかがう作戦を選びました。

松下と大草の2台は、ペースに苦しむ19号車 GR Supraをオーバーテイクし、6、7番手にポジションアップします。しかしペースの速い上位5台には追いつけず、上位勢との間隔は周回を重ねるごとに拡大していきました。その後6番手を守り続ける松下に対し、大草は12周目、14周目と続けて後方からペースを上げてきた車両にオーバーテイクされ、17周目には10番手まで後退します。

なんとか6番手を守っていた松下もタイヤの消耗が進んでペースが落ち、19~21周目に続けて後続に先行され、大草の前である9番手までポジションダウンします。一方で大草は28周目にペースの下がった松下をオーバーテイクし9番手を奪回すると、そのまま50分(34周)を走りきり入賞となりました。

レース後、上位車両1台に5秒加算ペナルティーが科せられたため、大草は8位へ繰り上がり、塚越も5秒加算ペナルティーを受けたため、CIVIC TYPE R-GT勢の最終順位は11位松下、12位山本、13位塚越、14位佐藤となりました。

第4戦を終えてチームランキングは、山本/牧野組が5点を加えて、CIVIC TYPE R-GT勢最上位の5位につけています。



Masahiro Saiki
Masahiro Saiki
スプリントフォーマットでは予選順位が重要になると考えていましたが、全体的にパフォーマンスが発揮できず、2日間を通して上位進出ができませんでした。近年を振り返っても、かなり厳しいレースになってしまったものの、今回のデータを持ち帰って解析し、シリーズ後半戦につなげたいと思います。

Tadasuke Makino
Tadasuke Makino 100
STANLEY TEAM KUNIMITSU
持ち込みタイヤがコンディションに合わなかったように感じました。スタートから厳しいレースになると覚悟はしていましたが、走り出したらやはりペースが悪くて、ストレートスピードもかなり低く、さらにオーバーテイクは難しく、後ろにつかれると抜かれやすい状況でした。スタート直後の接触は、大嶋選手のマシンが私の左リアにちょっと当たったかなという程度でしたが、多少影響はあったように思います。それでも、そのまま走り続けることができました。

Riki Okusa
Riki Okusa 64
Modulo Nakajima Racing
CIVIC TYPE R-GT勢が苦戦していたので、思いきってセッティングを大きく変えたら、それがうまくはまってくれました。コンディションが私たちのタイヤに味方してくれた面もあったと思います。予選はヘアピンの立ち上がりでミスをしなければ、3番手くらいにはいけたかもしれません。決勝ではGR Supra勢に比べるとペースが足りず、序盤は防戦一方でした。しかし、周りのタイヤがタレだしても、私たちはあまりタレが目立たなかったので、追い上げることができました。ただ、ベストラップを比べると明らかに遅いので、次回の鈴鹿に向けて足りない点をしっかり見直して、少しでも前で走れるように頑張ります。

GT500 Race2 Result

Pos.

No.

Team

Driver

Time/Gap

1

14

TGR TEAM ENEOS ROOKIE

Nirei Fukuzumi

50'22.936

2

1

TGR TEAM au TOM'S

Kenta Yamashita

+0.728

3

38

TGR TEAM KeePer CERUMO

Hiroaki Ishiura

+20.508

4

39

TGR TEAM SARD

Yuhi Sekiguchi

+33.636

5

12

TEAM IMPUL

Kazuki Hiramine

+44.733

6

3

NISMO NDDP

Atsushi Miyake

+49.279

8

64

Modulo Nakajima Racing

Riki Okusa

+50.137

11

8

ARTA #8

Nobuharu Matsushita

+57.478

12

100

STANLEY TEAM KUNIMITSU

Naoki Yamamoto

+57.800

13

17

Astemo REAL RACING

Koudai Tsukakoshi

+59.811

14

16

ARTA #16

Ren Sato

+1 Lap


GT500 Team Ranking

Pos.

No.

Team

Driver

Pts

1

1

TGR TEAM au TOM’S

Sho Tsuboi / Kenta Yamashita

68.5

2

37

TGR TEAM Deloitte TOM’S

Ukyo Sasahara / Giuliano Alesi

49.5

3

38

TGR TEAM KeePer CERUMO

Hiroaki Ishiura / Toshiki Oyu

45

4

14

TGR TEAM ENEOS ROOKIE

Kazuya Oshima / Nirei Fukuzumi

42.5

5

100

STANLEY TEAM KUNIMITSU

Naoki Yamamoto / Tadasuke Makino

38

6

39

TGR TEAM SARD

Sacha Fenestraz / Yuhi Sekiguchi

36

7

8

ARTA #8

Tomoki Nojiri / Nobuharu Matsushita

33.5

9

17

Astemo REAL RACING

Koudai Tsukakoshi / Syun Koide

22

13

64

Modulo Nakajima Racing

Takuya Izawa / Riki Okusa

14.5

14

16

ARTA #16

Hiroki Otsu / Ren Sato

8.5


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レポート公開日
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