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CR ELECTRIC PROTO、デビュー週末の埼玉大会でトップペースを披露

10月29日(日)、全日本モトクロス選手権第8戦の決勝がオフロードヴィレッジで行われました。前日の予選で好調な滑り出しとなったTeam HRCは、日曜日の決勝では混戦となったものの、CR ELECTRIC PROTOがトップレベルのペースで戦えることを証明しました。

CR ELECTRIC PROTO、デビュー週末の埼玉大会でトップペースを披露

午前中のプラクティスセッションでは、トレイ・カナードが土曜日のハイペースを維持し、ゼッケン41の電動モトクロッサーのデビュー戦で、戦闘力を証明する2番手タイムを記録しました。

Hondaの新しいプロトタイプマシンにとって、初めてのレースとなる第8戦のヒート1がスタート。好調なスタートを切ったカナードは、リズムをつかみ2位でゴール。レースウイークを通じて、学習、開発、そしてペースが向上するにつれ、カナードはファステストラップからわずか0.7秒差まで詰め寄る速さをみせました。

ヒート2でもカナードは好スタートを切り、この週末の勢いをさらに加速させるかと思われましたが、ヒート1のライバル、ジェイ・ウィルソン(ヤマハ)と序盤で接触し、クラッシュ。そのままリタイアとなりました。

ヒート3では、カナードは電動特有の瞬間トルクを最大限に活かし、再び力強いスタートを切って第1コーナー立ち上がりでトップに浮上。カナードはCR ELECTRIC PROTOで3回のホールショットのうち2回を奪取しました。

週末ずっとライバルとして戦ったウィルソンからリードを広げ始めたカナードが、CR ELECTRIC PROTOのデビュー戦を初優勝で飾り、この週末の集大成となるはずでしたが、残念ながら、コースはわだちが多くなっていたこともあり、カナードは15分間のレースの残り12分半の時点で転倒しました。

レースを通じてプロトタイプマシンのテスト、開発を進め、初めての実戦でその力を証明する機会を得たことで、CR ELECTRIC PROTOのデビュー戦は成功。Hondaのフル電動モトクロス構想の継続的な開発に貴重なデータを得る週末となりました。

トレイ・カナード #41 CR ELECTRIC PROTO
「この週末は自分にとって大きなチャレンジでしたが、開発にとってはすばらしいレースでした。コースに出るたびにCR ELECTRIC PROTOを改良し、チームもチャレンジに応えてくれました。
戦闘力を特に証明できたのは、スタートで、3回のホールショットのうち2回が決まりました。また、コース上には印象的なセクションもいくつかあり、このマシンの将来が楽しみです。
チームががんばってくれたのに、全ヒートを完走できなかったことは残念ですが、デビュー戦にも関わらず大きなポテンシャルがあることは証明できたと思います。この開発に参加できたことに感謝していますし、懸命に働いてくれた一人ひとりを誇りに思います」

本田太一 Team HRC テクニカルダイレクター
「まず、CR ELECTRIC PROTOをこのような短期間で、参戦できるように準備をしてくれた開発チームと関係者の皆さまに感謝します。
また、数回のテストしかしていないにも関わらず、ポテンシャルを見せてくれたトレイ・カナード選手にも感謝します。
今日は初めて3ヒートを行いましたが、それぞれのレースから学んだことをCR ELECTRICプロジェクトの開発にフィードバックしていきたいと思います」



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