MXGP 2026
Honda HRC PETRONAS

CRF450RW

Honda CRF450RWは、Honda HRCのエンジニアと、Honda Racing Corporationおよび日本のHonda R&D部門が誇る技術力を結集して開発されたワークスマシンです。

CRF450RW

Honda CRF450RWは、Honda HRCのエンジニアと、Honda Racing Corporationおよび日本のHonda R&D部門が誇る技術力を結集して開発されたワークスマシンです。効率性とパフォーマンスを極限まで追求した、まさにエンジニアリングの結晶といえる一台です。2019年型のマシンでモトクロス世界選手権(MXGP)を制した後、Hondaはマシンを全面的に再設計。その成果はすぐに実を結び、ティム・ガイザーが新型CRF450Rで2020年に自身4度目となる世界タイトルを獲得しました。さらに2022年には5度目のタイトルを手にし、その完成度と競争力の高さを証明しています。現行モデルもまた、その設計思想とパフォーマンスを受け継ぎながら、さらなるMXGP世界タイトル獲得を目指して幾千時間にも及ぶ開発の積み重ねによって磨き上げられてきました。そして、その成果をコース上で示す使命を託されたのが、ルーベン・フェルナンデス、トム・ヴィアル、ジェフリー・ハーリングスというチームの厚い信頼を受ける3名のライダーです。

2014年、HRCがMXGPへファクトリーチームとして復帰すると、CRF450Rの開発はマシンのスピードに匹敵する勢いで進められ、シーズン終盤の4勝を含む計5勝を挙げました。翌2015年には、冬季の集中的な開発プログラムを経て、CRF450Rは再び勝利を収め、世界選手権で2位と3位を獲得しました。そして2016年、HRCの3年間の開発計画が結実し、ティム・ガイザーがCRF450Rを駆り世界選手権タイトルを獲得しました。これは、Hondaにとって16年ぶりのMXGPタイトルとなりました。さらに、2016年シーズン終了時には、新型2017年モデルのCRF450Rが初めて披露され、エフゲニー・ボブリシェフがシーズン最終2戦で投入。その後、ガイザーがSMXライダーズカップにて新型マシンで初のモト勝利を記録しました。

2017年のMXGPシーズンでは、ティム・ガイザーが新型マシンで活躍を継続し、アルゼンチン、メキシコ、スウェーデンでのグランプリ優勝を含む8回のモト勝利を収めました。また、チームメイトのエフゲニー・ボブリシェフとともに、シーズン合計9回の表彰台を獲得しました。

2年後の2019年、ガイザーは再びHondaの記録を塗り替えることになります。7大会連続で総合優勝を飾り、最終的に202ポイントという大差でタイトルを獲得しました。これはHonda CRF450Rの圧倒的なパワーとパフォーマンスを証明する偉業となりました。

2020年は世界的なパンデミックの影響を大きく受けた波乱のシーズンとなりましたが、ガイザーはその状況に動じることなく、他のどのライダーより多い5回の表彰台最上段を獲得。また、最多レース勝利(15回)、最多表彰台(14回)、最多周回リード(226周)、最多ファステストラップ(11回)、最多予選ファーストピック(8回)、最多レッドプレート獲得(10回)を達成するなど、多くの部門で最多記録を樹立し、Honda史上最も成功したライダーとしての地位を確立しました。ゼッケン243のガイザーが、様々なコンディションのコースで、これほどまでに速く、そして素晴らしい走りを披露できたことは、ライダーとマシン双方の実力を証明するものでした。そして2021年には、またしてもシーズンを通して優れたパフォーマンスを見せ、前年に迫る成功を収めることができました。

2021年は、わずか21ポイント差でタイトルを逃しましたが、2022年には開幕7戦のうち6戦を制し、最後までレッドプレート(チャンピオンシップリーダーの証)を手放すことはありませんでした。その圧倒的な強さで、シーズン2戦を残して5度目のタイトル(MXGPクラスでは4度目)を獲得しました。数々の記録が、近年最も成功したライダーとしての彼の地位を裏付けることとなりました。

2023年、ガイザーはプレシーズンでの怪我により順調なスタートを切ることができませんでした。しかし、新たにチームに加わったルーベン・フェルナンデスが見事な活躍を見せ、モトクロス世界選手権の開幕戦、パタゴニア・アルゼンチンGPで優勝を飾りました。その後も何度も表彰台に立つ活躍を見せ、チームに貢献しました。シーズン終盤に復帰したガイザーは最後の3戦で2勝を挙げ、その実力の高さを見せつけるとともに、2024年シーズンに向けて大きな自信を得る結果となりました。

2024年シーズン、ガイザーは4度の優勝を果たし、シリーズの大半をリードしていましたが、惜しくも6度目のタイトル獲得は叶わず、ランキング2位でシーズンを終えました。しかし、シーズンの最終イベントとなるモトクロス・オブ・ネイションズでは、チームメイトのルーベン・フェルナンデス、そしてHonda USのジェット・ローレンス、ハンター・ローレンス兄弟と共に、Honda CRF450Rを駆り圧倒的な強さを披露。全3モトで勝利を収め、さらに2つのモトでは2位も獲得しました。加えて、大会優勝を果たしたチーム・オーストラリアの3名全員がCRF450Rを使用しており、マシンの圧倒的なパフォーマンスを改めて証明しました。

2025年は好調なスタートを切り、ガイザーは開幕5戦中3勝を挙げ、約40ポイント差でシリーズをリードしました。しかし不運にも負傷に見舞われ、さらなるタイトル獲得には至りませんでした。フェルナンデスは安定した走りで表彰台を重ね、総合ランキング4位でシーズンを終えました。迎える2026年シーズン、さらなる飛躍を目指すフェルナンデスと共に、5度の世界王者ジェフリー・ハーリングスと2度の世界王者トム・ヴィアルが新体制に名を連ねます。これは勝利を狙うHonda HRCの明確な意思を示す布陣です。3名はアルゼンチンのバリローチェでシーズンをスタートします。新加入の2人にとってCRF450RWへの適応期間は限られていますが、今季MXGPシリーズへの期待は大いに高まっています。

かつてクラス最軽量を誇った標準仕様マシンの特性は、モトクロスのレース仕様にも受け継がれています。Hondaの「質量集中化」という設計思想のもと、軽量性と軽快な操縦性、そして扱いやすいパワーデリバリーを高次元で両立しています。スリムな車体は緻密に磨き上げられた空力性能を備え、低重心設計と相まって空中でのコントロール性を高めています。

ファクトリーバージョンにはピレリ製タイヤを装着し、ビレットチタン製フットペグや軽量化のためのチタンボルト、ファクトリー仕様のシリンダーヘッドおよびカムシャフト、特注のUSヨシムラ製エキゾーストなど、多数の高性能パーツを採用しています。

Honda CRFは輝かしいモータースポーツの系譜を受け継ぐマシンであり、あらゆるオフロードカテゴリーにおいて圧倒的な存在感を放っています。


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