厳しい結果に終わったカタルニアGPについて。そして、前戦イタリアGPを終えて渡米し、2020年に骨折した右腕上腕の再手術を行ったマルク・マルケスの近況について、アルベルト・プーチ監督に語ってもらいました。

・・・マルク・マルケス選手の近況を教えてください。

「手術はうまくいきました。サンチェス・ソテロ医師はとても喜んでいましたし、マルクはすでにスペインに帰国しています。医者の指示に従いながら彼はゆっくりリハビリをしていきます。家に帰った彼が、右腕上腕骨のリハビリのことを考え始めることができることを、私たちはとてもうれしく思っています。病院からすぐに家に戻ることができてよかったです。

・・・回復にかかる時間の目安はあるのでしょうか？

「マルクはスペインのサミュエル・アントゥーナ医師と一緒に定期的にチェックしながら、一歩一歩リハビリを進めなければいけないと医師から言われています。メディカルチームは密接に連携しており、これはとても重要なことです。約2、3週間後には状況を把握できるでしょう。今優先すべきことは骨を治し、重大な合併症を避けることです」

・・・バルセロナではステファン・ブラドルが代役を務めました。続く、ザクセンリンクとアッセンにも再び参加する予定になっています。

「これは簡単なことではありません。ステファンのようなテストライダーが突然レースするときは、メンタルを切り替えなければなりません。再びMotoGPライダーになるために、特定の仕事をして、特定のマシンで、特定のトレーニングをしなければならないのです。ライダーとしてすべてのことを同時にこなさなければなりません。3日間を通して数時間で自分の力をすべて発揮しなければならないのです。そのために考え方を合わせなければなりません。これがステファンが今週末やったことです。残念ながら彼は転倒してしまい、ヒザに痛みがあります。しかし、月曜日のテストでは仕事をこなし、新しいパーツに取り組みHondaを助けてくれました」

・・・ステファンがRepsol Honda Teamに残留した場合、テストチームはどうするのか?

「今は何ができるかを考えるのは難しいです。なぜならレースでステファンが必要だからです」

・・・他のHondaライダーも、厳しい週末を過ごすことになりました。

「中上貴晶の転倒は大きな転倒でした。彼は運がよかったといえます。病院へ行き、24時間ICUで検査をしています。彼はすでにそこから移動し、火曜日には家に帰るでしょう。アクシデントに巻き込まれた(アレックス)リンスと(フランチェスコ)バニャイアには申し訳なく思っています。

ポル・エスパルガロはレースで問題を抱えていました。彼はとてもいいスタートを切り、1周目で4番手を走行していましたが、その前の日までに比べるとグリップが足りませんでした。そのためいいパフォーマンスができなくなりました。とても残念です。バランスがよくありませんでした。

それに対して、アレックス・マルケスはいいレースをしました。土曜日に大きな転倒がありましたが、それを乗り越え10位でフィニッシュし、ポイントを獲得しました」

カタルニアGPを終えて、1週間のインターバルを経て、第10戦ドイツGP、第11戦オランダGPの2連戦が行われます。シーズン前半の締めくくりの2戦で、Honda勢は巻き返しに挑みます。