今大会は台風接近の影響などで不安定な天候とコンディションが続きましたが、MotoGPクラスは金曜日、土曜日のセッションは運良くドライコンディションでした。しかし、決勝レースはMotoGPクラスにとっては今大会初のウエットコンディションとなり、予選8番手から好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が5位でフィニッシュしました。
マルク・マルケスは、オープニングラップに5番手に浮上すると、中盤はフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)を追走して4位を走行。後半はその2人の戦いにヨハン・ザルコ(ドゥカティ)が加わり、3台によるし烈な3位争いとなりました。しかし、終盤になるとバニャイアがリードを広げ、マルク・マルケスはザルコと4位争いを繰り広げ、最終的に5位でチェッカーを受けました。これでマルク・マルケスは、前戦日本GPの4位に続き、2戦連続で上位フィニッシュしました。
マルク・マルケスは、これまで表彰台に99回立っています。100回目の表彰台獲得達成が、ますます楽しみになるレースでした。このレースを終えたマルク・マルケスはスペインに戻り、再手術をした右腕上腕のチェックとリハビリを行います。
マルク・マルケスの弟、アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が8位でフィニッシュしました。今季ここまでのベストリザルトとなっている第5戦ポルトガルGPの7位を更新できませんでしたが、久しぶりの好走でした。アレックス・マルケスは、予選20番手からオープニングラップに14番手、2周目に10番手へと浮上。中盤に入ると一時6番手までポジションを上げますが、追い上げてきたザルコ(ドゥカティ)とエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)に抜かれ8位でした。アレックス・マルケスは、これで4戦連続ポイントを獲得、今季4回目のトップ10フィニッシュでした。
今大会、リアのグリップ不足に苦戦したポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、19番グリッドからスタートして、14位でフィニッシュしました。ドライコンディション同様、ウエットコンディションでもタイヤのエッジグリップをうまく引き出せず、思うようなペースで走ることができませんでした。苦しい戦いが続いていますが、ポル・エスパルガロは今大会の14位で今季10回目のポイント獲得となりました。
右手小指と薬指の負傷で今大会を欠場した中上貴晶の代役として出場した長島哲太(LCR Honda IDEMITSU)は、22位でした。ウエットコンディションの中で長島は、序盤は手探りの走りでしたが、徐々にペースを上げてダリン・ビンダー(ヤマハ)との差を縮めてフィニッシュしました。
MotoGPクラスのデビュー戦となった前戦日本GPは転倒リタイアでした。今大会はフリー走行と予選、決勝とさまざまなコンディションを経験し、これからのMotoGPマシンの開発に向けて大きな収穫となりました。