5月下旬の第8戦イタリアGPを終えて、2020年のスペインGPで骨折した右腕上腕の再手術を行い、7戦ぶりに復帰したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は8番手でした。FP1は前後ミディアムを選択し、マシンと右腕の状態を確認する走行に徹しました。気温が25℃まで上昇した午後のFP2では、フロントにハード、リアはFP1から同じミディアムを使用して着実に周回を重ねると、セッション終盤にはフロントにハード、リアにソフトの前後新品タイヤを装着し、トップから0.359秒差の1分47秒761をマークしました。
昨年の大会ではフランチェスコ・バニャイア(Ducati Lenovo Team)とし烈なバトルを繰り広げて2位になり地元ファンを喜ばせました。右腕の再手術から3か月半。骨はしっかり回復し固定されていますが、腕の筋力が完全ではないため、まだ完全なアタックモードで走ることはできません。腕の回復に合わせ、今シーズン残り6戦は、着実にペースを上げていく予定です。
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は11番手でした。FP1は、フロントにソフト、リアにミディアムを装着、4番手タイムをマークして好調なスタートを切りました。午後のFP2はフロントにハード、リアはミディアムを選択し、順調に周回を重ねると、セッション終盤にはフロントにミディアム、リアにソフトを選択し、1分47秒911で11番手につけました。初日はタイヤテストをこなすなど多忙な一日となりましたが、2日目に向けて多くのデータを収集しました。2年前のテルエルGPでは初PPを獲得しています。2日目のFP3と予選では、タイム短縮とポジションアップに挑みます。
過去2戦、Honda勢トップでフィニッシュしているアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、FP1で18番手、FP2も18番手と苦戦の一日となりました。その要因は、ベースのセッティングの調整に時間がかかったためで、FP2ではFP1から0.969秒タイムを短縮、2日目に向けて大きく前進しました。2年前のアラゴンGPでは2位表彰台に立っています。初日は出遅れましたが、FP3と予選でポジションを上げて、決勝では今季ベストを目指します。
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は初日23番手と出遅れました。FP1は19番手、FP2は0.772秒タイムを短縮しましたが、全体的にグリップ不足に苦戦しました。また、アタックラップではミスも多く、最終的に23番手へとポジションを落としました。2日目のFP3と予選では、タイム短縮とポジションアップに挑みます。