Practice
MotoGP 2022
Round 19

マルク・マルケスが初日3番手と好調なスタートを切る

my Sepang International Circuit

オーストラリアGPからの連戦となった第18戦マレーシアGPは、午前中は雲が多く、午後は、Moto2クラスのFP2が始まった直後に激しいスコールとなり、セッションは赤旗中断となりました。このスコールでMoto2クラスは約1時間の中断を経て再開され、MotoGPクラスのFP2も約1時間遅れでスタートすることになり、予定より約1時間遅れの午後5時前に終了しました。

マルク・マルケスが初日3番手と好調なスタートを切る

シーズン終盤戦に入って、日本GP、タイGP、オーストラリアGPと不安定な天候に選手やチームは苦しめられましたが、マレーシアGPもFP1がドライ、FP2がウエットという難しい一日でした。

その状況の中で、前戦オーストラリアGPで右腕の再手術から復帰4戦目にして2位表彰台に立ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、順調にタイムを短縮して3番手。午後のセッションがウエットになったため、3番手で初日を終えました。

FP1でマルケスは、フロントにソフト、リアにミディアムを装着してコースイン。2分00秒台まで着実にタイムを短縮しました。そしてセッション終盤には、フロントにミディアム、リアにソフトを入れてアタックを行い、1分59秒台を2周連続でマークしました。このセッションでは、トップから3番手のマルケスまでが、わずか、0.144秒差。予想通り、大接戦となりました。

午後のセッションでは、さらにタイム短縮とタイムが接近することが予想されましたが、激しいスコールのため予定より約1時間遅れでFP2が開始され、タイムを更新することはできませんでした。このセッションは、終盤にかけて路面が乾き始め、スリックタイヤで走行した選手が上位につけましたが、マルケスはレインタイヤで走行を続け、こうしたコンディションでレインタイヤがどのくらいもつのかを検証し、不安定な天候になったレースの準備も進めました。

アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が初日13番手とまずまずのスタートを切りました。しかし、セッション中はタイヤのグリップに苦戦し、FP1を終えて大きくセッティングを変更しましたが、FP2がウエットコンディションになったことで変更したセッティングを確認することはできませんでした。しかし、ウエットセッティングでは快調にラップを刻み、セッション終盤にはスリックタイヤを入れてセッション3番手に浮上しました。2日目のフリー走行では、今日できなかったドライセッティングの変更の確認を行い、ダイレクトでのQ2進出を目指します。

ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、午前中のFP1では2分01秒200で16番手でした。そのため、午後のFP2では、タイム短縮とポジションアップに挑む予定でしたが、ウエットコンディションのためにそれを果たすことはできませんでした。しかし、ウエットセッティングでは好調でセッション終盤までレインタイヤで連続周回をこなし、不安定な天候が予想される決勝日に向けて、マルケス同様、タイヤテストに取り組みました。そしてセッション終盤にはスリックタイヤに変更してコースインするなど、あらゆる状況でどのタイヤが適しているかを確認しました。このセッションでは基準タイムをクリアできませんでしたが、FP1のタイムで16番手。2日目のFP3ではダイレクトでのQ2進出を目指します。

ポル・エスパルガロはFP1でスロー走行を行い、他のライダーを危険な状態にしたということで3グリッド降格のペナルティーを受けました。

右手を負傷している中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)の代役として3戦目を迎える長島哲太は、24番手でした。ドライコンディションとなったFP1は24番手でしたが、ウエットになったFP2では20番手と着実にタイムを上げることに成功しました。長島は、今大会もRC213Vでセパンを走るのが初めてですが、ドライ&ウエットで着実にタイムを更新しました。

マレーシアGPの舞台となるセパンは、今年2月に2日間の公式テストが行われました。そのためレギュラーライダーは約8か月ぶりの走行でしたが、長島はMoto2クラスで出場した19年大会以来3年ぶりの走行でした。それを考慮すれば、まずまず順調な一日でした。2日目のFP3と予選では、さらにタイム短縮とポジションアップを目指します。


Marc Márquez
Marc Márquez 93
Repsol Honda Team
今日はトップ3でフィニッシュすることができました。これは戦略のおかげでした。FP1はすぐにソフトタイヤを使いました。なぜならここではトップ10に入ることがとても重要だったからです。でも正直フィーリングはベストではありませんでした。もっと快適に走行するために改善しなければならないことがあります。FP2は2回目のコースインで少し前進できたので、明日の目標はこの調子で進むことです。トップ3に入ることができてうれしいですが、やらなければならない仕事は残っています

Alex Márquez
Alex Márquez 73
LCR Honda CASTROL
午前中のFP1は、セットアップがちょっと違う感じでフィーリングもあまりよくありませんでした。そのため、午後は大きな変更をしたのですが、残念ながらウエットになってしまい試すことができませんでした。明日は引き続き、ドライでのセッティングを改善し、グリップを高める必要があります。今日はグリップが1番の問題で、コーナーの進入、ターン、コーナーの立ち上がりでリアのグリップが全くありませんでした。でもウエットでは、路面コンディションがどんどん変わりましたが、マシンのフィーリングはとてもよかったです。週末はこの状態が続きそうなので、とても重要なことだと思います

Pol Espargaro
Pol Espargaro 44
Repsol Honda Team
今日はあまりいい日ではありませんでした。FP1でペナルティーを受けることになり、残念でした。レースディレクションに状況を説明しに行きましたが、裁定はくつがえりませんでした。さらに複雑な週末になってしまったのは残念です。とにかくFP1はたくさんのライダーがソフトタイヤを使っている中で、僕たちはミディアムで前進することができました。午後のFP2はできる限りいろいろなことにトライしましたが、セッション終盤にかけて路面温度が上がり、あまりできることがありませんでした。明日もがんばります

Tetsuta Nagashima
Tetsuta Nagashima 45
LCR Honda IDEMITSU
今日のフィーリングは悪くありませんでした。このサーキットでは、すべてのライダーが2月にテストをしていたのを知っていますし、それもあり、彼らは最初からとても速かったです。でも僕のラップタイムも悪くありませんでした。FP1は自分のライディングに集中して取り組み、FP2ではもう少しプッシュしようと思っていましたが、雨が降ってしまい、セッション終盤に向けてドライになりました。このようなコンディションは好きではありませんが、いい経験になりました。そしてどうすればプッシュできるか学ぶことができました。明日、何ができるか考えたいと思います



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