復帰2戦目の第16戦日本GPはウエットコンディションでポールポジションを獲得しましたが、今大会はドライコンディションの中、フリー走行で首位、予選で2番手と完全復活に向けて大きなステップを刻んだことを感じさせる走りでした。
マルク・マルケスがMotoGPクラスにデビューした2013年の大会でマークした、1分28秒108のベストレースラップは現在まで破られていません。今年はマルク・マルケス自身が、9年前にマークした自身の記録のブレイクに挑みます。
過去、フィリップアイランドでは、15年、17年、19年と3度優勝を果たしています。今年は右腕の再手術前も表彰台に立っておらず、今季初表彰台、初優勝の期待が膨らみます。
マルク・マルケスの弟のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、第5戦ポルトガルGP以来、13戦ぶりのQ2進出を果たし、11番グリッドを獲得しました。初日のフリー走行で14番手とまずまずのスタートを切ったアレックスは、FP3で大きくタイムを更新して7番手に浮上。ダイレクトで進出したQ2では、フリー走行でマークした1分28秒765をブレイク。1分28秒733で11番グリッドを獲得しました。第5戦ポルトガルGPの7番グリッドという今季ベストを更新できませんでしたが、決勝ではポルトガルGPの7位という今季ベストを更新し、2年ぶりの表彰台獲得に挑みます。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、初日3番手と好調なスタートを切りましたが、大接戦となったFP3で15番手にポジションを落とし、Q1では3番手。2番手のアレックス・リンス(スズキ)とは、わずか0.045秒差でQ2進出を逃しました。決勝は13番グリッドからのスタートになりますが、Moto2クラス時代にはフィリップアイランドで2度の優勝を達成しています。今大会も好調な走りを見せているだけに、追い上げのレースが期待されます。
中上貴晶の代役として2戦目を迎える長島哲太(LCR Honda IDEMITSU)は24番手でした。長島は、初日から着実にタイムを短縮し、FP1からFP3に掛けて実に約4.3秒タイムを短縮しました。初日と順位は変わりませんが、大きな進化を感じさせる2日間でした。また、予選を前に行われたFP4では、安定したラップを刻み、24台中22番手。予選を終えて、Q1トップとのタイム差を1.492秒まで縮めており、決勝の追い上げに注目されます。