今週は台風の接近で雨天が続くことが予想されました。フリー走行初日は、雲が多く断続的に小雨が降りましたが、ドライコンディションで行われ、復帰2戦目のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番手、チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が7番手と両選手ともにまずまずのスタートを切りました。
前戦アラゴンGPで7戦ぶりに復帰したマルク・マルケスは、フリー走行、予選とまずまずのスタートを切りましたが、決勝レースはオープニングラップに他車と接触するアクシデントで、一周を終えてリタイア。その接触事故の影響で大きく遅れたポル・エスパルガロは15位に終わりましたが、連戦となった日本GPは、Repsol Honda Teamとしては、久しぶりに両選手がトップ10で終えるスタートとなりました。
走り出しからフィーリングがよかったというマルク・マルケスは、土曜日が雨になることが予想されるためにトップ10入りを目標に走行。チームメートのポル・エスパルガロも、マルク・マルケスと同じようにトップ10を目指して7番手タイムをマークし、土曜日が雨になった場合にはダイレクトでQ2進出を果たせる位置につけました。
今大会は、両選手ともに路面とタイヤのマッチングがよく順調にタイムを短縮。75分間のFP1を有意義に使うことができました。土曜日のフリー走行、予選でRepsol Honda Teamの2人がどんな走りをするのか。3年ぶりの日本GPを楽しみにしていた日本のファンの期待に応える意気込みです。
前戦アラゴンGPで転倒し、右手小指と薬指を負傷した中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、月曜日にバルセロナ市内で手術を行い、予定より一日遅れの水曜日に帰国しました。そして、痛みを押して挑んだフリー走行では12番手。惜しくもトップ10を逃しましたが、思っていた以上のパフォーマンスに手応えを感じ取っていました。
過去2年、大会がキャンセルされたため、MotoGPクラスで3年目のシーズンを迎えるアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、RC213Vでもてぎを走るのは初めての経験でした。そのため、もてぎを攻略するために75分間を費やすことになり20番手に終わりました。初日のフリー走行の課題はフロントのフィーリングで、2日目に行われるFP2とFP3と予選では、セットアップの改善につとめます。
今大会、ワイルドカードでMotoGPクラスにデビューとなった長島哲太(Team HRC)は22番手でした。昨年からRC213Vの開発ライダーとしてもてぎを走行してきた長島ですが、3年ぶりの大会でも好ペースを見せるレギュラーライダーの順応性に驚くことになりました。長島もテストとほぼ同じタイムで周回しましたが、2日目のフリー走行と予選では、テストでマークしている自己ベストを更新する意気込み。今大会の経験は、マシンの開発に大きく役立つことは間違いありません。