Honda勢トップの11番手につけたポル・エスパルガロは、気温26℃、路面温度36℃の中で行われたFP1では安定した走りで5番手につけました。しかし、気温も路面も上がったFP2では約0.496秒タイムを短縮したものの、11番手へとポジションを落としました。
ヨーロッパラウンドに入ってHonda勢は、高い気温と路面温度でタイヤのパフォーマンスをうまく引き出せず苦戦してきました。今大会もその対策にトライしていますが、ライバル勢に比べてソフトタイヤでのタイムの上げ幅が少なかったことから、FP1の好調をキープすることができませんでした。
しかし、トップからポル・エスパルガロまでのタイム差は0.835秒。レースタイヤではトップグループに引けを取らない走りをしているだけに、土曜日のFP3ではダイレクトでQ2進出となるトップ10を目指し、予選では地元ファンの声援を追い風にさらに上位を目指します。
過去3戦、シングルフィニッシュを続ける中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、FP1では6番手とエスパルガロ同様にまずまずのスタートを切りましたが、FP2では12番手へとポジションを落としました。過去2戦、高い気温と路面温度でタイヤのパフォーマンスを引き出せず苦戦してきました。今大会もFP2で0.612秒タイムを短縮しましたが十分ではありませんでした。今大会はニューパーツにもトライするなどさまざまな取り組みを行い、2日目はさらに上位を目指す意気込みです。
チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、FP1では、エスパルガロ、中上に続いて7番手でしたが、気温と路面温度が上がったFP2ではわずかに0.087秒しかタイムを短縮できず、18番手へとポジションを落としました。ホームGPとなるカタルニアはシーズンを通してもっとも得意とするサーキットの一つですが、初日はFP1、FP2ともに旋回性に苦しみました。明日は地元ファンの声援を背に上位グリッドを目指します。
前戦イタリアGPを終えて、2020年7月に骨折した右腕上腕の再手術を行うことになったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、5月31日に米国ミネソタ州ロチェスターのマヨイヨー・クリニックに向けて出発し、6月2日(現地時間)に3時間に及ぶ手術を受け、無事に成功しました。
マルク・マルケスの代役として今大会からRepsol Honda Teamに加わったテストライダー、ステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、FP1は1分41秒882、FP2は1分41秒074と着実にタイムを更新し23番手でした。