今大会、オープニングラップ4番手につけたマルケスは、3番手のジャック・ミラー(ドゥカティ)をマーク、後方にいるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)と3位争いのグループを形成しました。
3人のバトルは終盤まで続き、マルケスは21周目にミラーを抜いて3番手に浮上。その後、スタンドの大きな歓声を受けながらミラー(ドゥカティ)を引き離そうとしましたが、最終コーナーの立ち上がりで転倒寸前のスライドでタイムロス。その間隙を縫って5番手にいたアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が3番手に浮上、ミラー(ドゥカティ)が4番手。マルケスは5番手へとポジションを落としました。
しかし、最終ラップ(25周目)にマルケスはミラー(ドゥカティ)を抜き返し、4位でフィニッシュ。ヘレスのスタンドと山々に詰めかけたファンを喜ばせました。
今大会のマルケスは、フリー走行、予選でセットアップに苦戦しましたが、決勝では表彰台争いができるまでリカバリーを果たしました。月曜日には公式テストが行われます。この数戦、抱えている課題の解消に取り組みます。
予選7番手から好スタートを切った中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、オープニングラップ6番手、2周目にはジョアン・ミル(スズキ)に抜かれ7番手へとポジションを落としましたが、それからはミルを追撃。25周のレースを今季ベストとなる7位でフィニッシュしました。
ヘレスを得意とする中上は初日のフリー走行で5番手、2日目には3番手へとポジションを上げてダイレクトでQ2進出を果たしました。予選では気温と路面温度が上昇しフロントロー獲得は果たせませんでしたが、決勝では、7番グリッドから緊迫した戦いの中でしっかりとポジションをキープしました。
予選13番手から決勝に挑んだポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、序盤は12番手、後半に入ると11番手までポジションを上げました。序盤はエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)を追撃、後半はブラッド・ビンダー(KTM)を追う展開となり11位でした。決勝は、気温が27℃まで上昇、レースウイークでもっとも暑い日となり、リアのグリップに苦戦しました。
予選22番手のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、オープニングに16番手までポジションを上げると2周目にフランコ・モルビデリ(ヤマハ)を抜いて15番手へ浮上しました。その後、転倒者があったことなどで13番手まで順位を上げ、中盤以降はミゲル・オリベイラ(KTM)を追撃して13位でフィニッシュしました。
今大会ワイルドカードで出場のステファン・ブラドル(TeamHRC)は2度の転倒でリタイアとなりました。1回目は13コーナーで転倒し、再スタートを切ると今度は1コーナーで転倒、リタイアとなりました。フリー走行、予選と、マシン開発で大きな収穫を得たブラドルですが、決勝では完走を果たすことができませんでした。月曜日に行われる公式テストでは、今大会で得たデータの検証と比較テストに挑みます。