予選9番手から決勝に挑んだマルク・マルケスは、スタートでトラブルが発生し1コーナーでは最後尾にダウン。しかし、そこからマルク・マルケスは猛列に追い上げました。1周目を終えた時点ですでに18番手に浮上。3周目には14番手、7周目には10番手へとポジションを上げます。そして、混戦を抜け出した中盤になると2分3秒台のハイペースで連続ラップを重ねてポジションを上げると、終盤はファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)を抜いて6位でチェッカーを受けました。
マルク・マルケスは1大会で4回転倒したインドネシアGPを、自身のキャリアで最悪のレースだったとコメントしていますが、今大会は表彰台にこそ立てませんでしたが、マルク・マルケスらしいすばらしい追い上げでCOTAに集まったファンを喜ばせました。
マルク・マルケスが2022年型RC213Vでレースをするのは今大会で2回目となります。これまで7回優勝している得意のCOTAを走ったことで、マシンの方向性もクリアになり、リザルト以上に大きな収穫を得るレースになりました。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、胃の調子が悪く、レースウイークを通して、体力的に非常に厳しい戦いを強いられました。特にCOTAは、ハイスピードコーナーでの切り返しが多く、ライダーにとって体力的にとても厳しいサーキットとなります。それだけに今大会は、予選12番手から追い上げることができず、13位でチェッカーを受けました。
昨日は体調がかなり回復したとコメントしていましたが、決勝レースは、周回が進むにつれて体調が悪化したとのこと。一時はピットに戻ってリタイアすることも考えるほどの状況でしたが、力を振りしぼって13位でチェッカーを受けました。次戦ポルトガルGPに向けてエスパルガロは、1週間のインターバルを利用して、しっかり休養を取り、万全の体調で挑む予定です。
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、予選10番手から14位でフィニッシュしました。今大会、中上はフロントのフィーリングに苦しみ、その改善に全力を注ぎました。しかし、フロントがよくなるとリアのトラクションが不足するという状況が続き、ベストなバランスを見つけることができませんでした。フラストレーションを抱えるレースとなりましたが、次戦ポルトガルGPからのヨーロッパラウンドでの巻き返しに挑みます。
中上のチームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)もマシンのセットアップに苦しみ、スタートから6周目に転倒を喫し、リタイアとなりました。今大会、マシンのセットアップに苦しんだアレックス・マルケスですが、決勝日朝のウォームアップでは、改善の兆しを感じさせる走りとなり手応えをつかみました。今大会は、その手応えを完全に検証することはできませんでしたが、次戦ポルトガルGPでは、課題を解消し、本来のパフォーマンスを発揮する意気込みです。