終日、強い風が吹き、舞い上がった砂がコース上にふきつけるコンディションとなりましたが、マルク・マルケスは大きく進化したRC213Vのパフォーマンスをさらに引き出すことに成功。FP3ではタイムを更新できませんでしたが、FP4では1分54秒台で連続ラップを刻みました。
その後に行われたQ2では、気温が下がり、一段と風が強まる中で大接戦が繰り広げられ、Q1からQ2に進出した2台を含めた12台すべてが1分53秒台をマークする大接戦となりました。その中でマルク・マルケスはトップから0.272秒差の3番手と決勝に向けて好グリッドを獲得しました。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、悪コンディションの中で1分53秒803をマーク。前日の1分53秒963を更新し、9番手から6番手へとポジションを上げ、ダイレクトでQ2進出を果たしました。続く、Q2でも1分53秒346とさらにタイムを短縮。6番手をキープしました。
ポル・エスパルガロは、リアブレーキとリアタイヤを積極的に使えるようになったことで、今大会もRC213Vのパフォーマンスを確実に引き出すことに成功しました。その効果もあって、フロントロー3番手につけたマルク・マルケスとの差は、わずか、0.063秒。昨年のエミリア=ロマーニャGP以来の両選手同時表彰台獲得が期待されます。
初日12番手の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、悪コンディションの影響もあり、FP3でタイムを更新することができず13番手に後退。Q1からの予選となり、セッション開始から接触的にアタックしましたが、Q1で6番手に終わり、16番手でグリッドが確定しました。今大会の課題は新品タイヤでタイムを出せないこと。日曜日のウォームアップでさらにセットアップに挑みます。
チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)もコンディションの悪化でタイムを更新することができず、FP3では一つポジションを落とし17番手へと後退。Q1では8番手に終わり、18番グリッドが確定しました。
中上貴晶、アレックス・マルケスともに、走りの内容はグリッドの数字以上のもので、決勝では追い上げのレースに期待されます。