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MotoGP 2022
Round 13

Honda勢、アルプスの冒険に向け準備は万全

at Red Bull Ring - Spielberg

第13戦オーストリアGPが、8月19日から21日の3日間、レッドブル・リンクで開催されます。過去2年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大幅に開催日程が変更され、レッドブル・リンクでは、2年連続でスティリアGP&オーストリアGPの2連戦が行われました。今年はやっと正常なスケジュールに戻り、オーストリアGPだけの開催となり、オーストリアGP(スティリアGPを含む)としてはこれが33回目の開催。サーキットの名称がレッドブル・リンクになってからは9回目の開催となります。

Honda勢、アルプスの冒険に向け準備は万全

今年はこれまで12戦を戦い終え、Honda勢は苦戦のレースが続いています。Repsol Honda Teamで2年目のシーズン。レッドブル・リンクで3回目の大会となるポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、開幕戦カタールGPで3位になりましたが、それ以降、転倒やケガなどもあり苦戦が続いています。

前戦イギリスGPでもフリー走行、予選のフィーリングのよさがなかなかタイムにつながらず予選19番手。一つ繰り上がり18番グリッドから決勝に挑みましたが、大接戦の中で14位がやっとでした。

レッドブル・リンクでは、イギリスGPの反省点を生かす、予選で上位のグリッドを目指し、追い上げのレースにする意気込みです。ポル・エスパルガロは、20年のスティリアGPで3位表彰台に立っています。今大会はRC213Vのパフォーマンスとポル・エスパルガロ自身の実力をしっかり引き出し、今季2回目の表彰台獲得を目指します。

右腕上腕の手術のためレースを欠場しているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として、第9戦カタルニアGPから代役として出場しているステファン・ブラドルは5戦連続、その他ワイルドカードの出場を含め、今季7回目の参戦となります。

今季はこれまでポイント獲得圏内に迫るレースが続いていますが、まだポイント獲得はなく、厳しい戦いが続いています。マシン開発という重責の中で実戦に挑んでいるブラドルですが、マシン開発に大きく貢献しています。昨年はレッドブル・リンクで出場の機会はありませんでしたが、19年の大会では13位、20年の2大会では17位&18位という結果でした。今大会は今季ベストとポイント獲得に挑みます。

12戦を終えて総合16位の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は今季ベストに挑みます。今年は思うような走りができず、予選、決勝ともに苦戦しています。今季これまでのベストは第7戦フランスGPと第8戦イタリアGPの7位ですが、シーズン中盤戦に入ってからは、Honda勢全体が苦戦する中でHonda勢の首位でゴールしています。

過去レッドブル・リンクでは、20年のスティリアGPで予選2番手。決勝は7位でしたが、赤旗中断がなければ確実に表彰台に立てたレースでした。昨年の大会もスティリアGPでもし烈な4位争いの中、5位でフィニッシュしています。今年は今季ベストを目指します。

アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、12戦を終えて総合18位。第5戦ポルトガルGPの7位を最高位に苦戦が続いています。前戦イギリスGPでは予選、決勝ともに17位。決勝は電子制御にトラブルがありタイムをロスしましたが、今大会はその雪辱に挑みます。昨年の大会では、これまで課題になっているタイヤのパフォーマンスをうまく引き出し、スティリアGP、オーストリアGPともに9位でフィニッシュしています。今大会はポルトガルGPの7位をしのぐリザルトと2年ぶりの表彰台獲得に挑みます。

また、復帰に向けて右腕上腕のリハビリを行っているマルク・マルケスがレッドブル・リンクを訪れる予定です。チームスタッフや2022年型RC213Vの性能向上に励んでいるホンダのエンジニアと久しぶりに会い、情報交換をする予定です。


Pol Espargaro
Pol Espargaro 44
Repsol Honda Team
オーストリアで行われるレースはいつもとてもドラマチックで、いい週末になります。とてもハードなブレーキングポイントが多く、コーナーの少ない独特なレイアウトです。どのようなパフォーマンスができるか楽しみです。Repsol Honda TeamとHRCは今の状況を改善するために一生懸命取り組んでいます。このサーキットは全体的にストップ&ゴーですが、新設されるシケインが楽しみです。丘の上までの登りはこれまでかなりの高速セクションだったので大きな変化です。目標はスムーズな走りをして、予選でいい走りをすることです。それが決勝に向けて重要です

Stefan Bradl
Stefan Bradl 6
Repsol Honda Team
再びオーストリアでレースができることをうれしく思います。オーストリアのファンはいつも温かく歓迎してくれます。ここ数年はこのサーキットでいい経験をしてきました。そのためトラックを思い出すところから始まったシルバーストーンのようにはならないと思います。レッドブル・リンクのような距離が短いサーキットでは、MotoGPのギャップはさらに小さくなるので、0.1秒ずつ詰めていく仕事をしなければなりません。なぜならそれがプラクティスとグリッドポジションに大きな差を生むからです

Takaaki Nakagami
Takaaki Nakagami 30
IDEMITSU Honda LCR
オーストリアGPがとても楽しみです。次に、新しいレイアウトがどんな感じなのかとても興味深いです。木曜日に新しいシケインをチームと一緒にチェックしますが、これがとても重要です。いつものようにチームと一生懸命仕事に取り組み、限界までプッシュし続けます

Alex Marquez
Alex Marquez 73
LCR Honda CASTROL
今週末はみんなにとってたいへんな週末になります。なぜならレイアウトが変わり、新しいコーナーが2か所あるからです。2コーナーと3コーナーは新しいシケインなので、素早く攻略してマシンをすべてにおいて完ぺきにしなければなりません。特にライディングスタイルを調整し、うまくまとめなければなりません。そして最速になれるようにがんばらなければなりません。シルバーストーンはポジティブな週末でした。レースでミスをしてしまい、ベストな形で終えることはできませんでしたが、今大会に向けて強くなることができました。このサーキットはとても楽しく、とてもいいサーキットです。昨年はとてもポジティブな走りができました。最初から100%でがんばります。天候が変わりやすいところなので、準備を整えなければなりません

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