Track Report
MotoGP 2022
Round 1

Repsol Honda Team 現場レポート2022 - Vol.247

qa Lusail International Circuit

2022年の開幕戦カタールGPは3月6日、ルサイル・インターナショナル・サーキットで決勝レースが行われ、Repsol Honda Team2年目のポル・エスパルガロが、予選6番手から3位表彰台を獲得。これまで最高峰クラスで6回のタイトルを獲得しているマルク・マルケスが、予選3番手から5位でフィニッシュしました。

Repsol Honda Team 現場レポート2022 - Vol.247

開幕戦で表彰台を獲得したポル・エスパルガロは、好スタートを切って17周目までトップを快走しました。その後、後方から追い上げてきたエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)とブラッド・ビンダー(KTM)に抜かれ3位へとポジションを落としましたが、トップの2人を追撃して3位でチェッカーを受けました。

マルク・マルケスも好スタートからポル・エスパルガロをピタリとマーク。前半はRepsol Honda Teamのランデブー走行となりましたが、フロントのフィーリングに課題を抱えたマルケスは、2位争いのグループの中でラップを重ね、終盤はややポジションを落とし、5位でチェッカーを受けました。

両選手ともに優勝は果たせませんでしたが、2014年以来のカタールGP制覇にあと一歩に迫り、レースファンを喜ばせました。今大会をHRCのアルベルト・プーチ監督が振り返ります。

・・・2022年最初のレースの感想をお聞かせください。

「いろいろな意味で、とてもいいスタートが切れたと思います。というのも、数カ月前にはマルク・マルケスがカタールGPに出場できるかどうかも分かりませんでしたからね。次に、ポル・エスパルガロが開幕戦で表彰台を獲得しました。2021年の終盤戦に見せたすばらしいパフォーマンスを継続させています。彼はマシンのパフォーマンスだけでなく、彼の能力も証明しました。エスパルガロはレースウイークを通して安定していました。この結果をとてもうれしく思います」



・・・マルク・マルケスが5位というのは予想外でした。彼は万全なオフシーズンを過ごしておらず、加えて、カタールはこれまでHondaと相性のいいトラックではないですから…。

「マルクのソフトタイヤの選択は正しかったと思います。残念ながら、フロントのグリップが少し足りなかったようです。彼はリスクを避けるためにプッシュするのをやめる決断をしました。正直、彼はクレバーなレースをしたと思います。彼は必要なことを分かっています。あの状況では、5位でポイントを獲得することが最善の決断だと分かっていました。もちろんマシンのフィーリングが違っていたら、もっとアタックしたでしょう。それが彼の性格です。今日の彼の結果は私たちにとってもいい結果でした。彼は私たちとともにレースを戦っています。全体的にいいフィーリングがあります。そして次のレースへ向けて準備をしています。今年は21レースあり、MotoGPの歴史の中で最も長いシーズンになります」



・・・今大会、これまでホンダが得意ではなかったカタールでダブルトップ5を達成したことは、マシンの進化を示すものでしょうか?

「新しいマシンで開幕戦でポイントを獲得しました。私たちはいいスタートを切りました。ライダーたちも喜んでいます。過去の結果と比べても、とてもうれしく思います。ライダーたちの準備はできていますし、新しいマシンを手にしたことは重要なことです。このマシンは発展し続けます。もちろんHRCで働く人々、そしてRepsol Honda Teamも引き続き前進していきます。ポジティブなシーズンのスタートになりました。モチベーションはとても上がっています」



・・・ポジティブな点とネガティブな点は?

「ポジティブなことはマルクが普通のレースに復帰したことと、ポルがトップライダーであり、安定して上位争いができることが確認されたことです。ネガティブなことについては、ここでは触れません」

・・・次のレースはインドネシアです。20数年ぶりにこの地にレースが戻ってきます。Honda、そしてHRCはこの特別な瞬間にどう挑みますか?

「1カ月前のポジティブなテストを終えて、私たちの期待は上がっています。インドネシアに戻ることは、とてもうれしいです。なぜなら、インドネシアはHondaをとてもサポートしてくれるHondaの国だからです。ファンがたくさんいます。たくさんの人がHondaのマシンに乗っています。ロンボク島で、MotoGPライダーたちのすばらしいショーを楽しんでくれることを願っています」

コロナ禍で3年目のシーズンを迎えたロードレース世界選手権ですが、2週間後の3月20日には、第2戦インドネシアGPがロンボク島のマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで開催されます。アジアでグランプリが開催されるのは、19年以来3年ぶりとなります。インドネシアGPは、1996年、97年にジャカルタ郊外のセントゥールで開催され、ミック・ドゥーハン、岡田忠之とHondaが2連勝を達成しています。25年ぶりとなるインドネシアGP。サーキットは変わりますがHondaは3大会連続制覇を目指します。



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