IAS 決勝
IAS 2024
Round 6

RTL ELECTRICを駆る藤波が21年ぶりの全日本勝利。小川が3位表彰台

jp 湯浅トライアルパーク

10月13日(日)、全日本トライアル選手権(JTR)第6戦和歌山・湯浅大会が湯浅トライアルパークで行われました。第5戦広島・三次灰塚大会が台風の影響で中止となったため、全日本選手権が行われたのは第4戦北海道・和寒大会以来およそ3カ月ぶり。国際A級スーパー(IAS)、国際A級(IA)、国際B級(IB)、レディース、そして併催イベントのオープントロフィー・オーバー50と、全部で5クラスの競技が行われました。

RTL ELECTRICを駆る藤波が21年ぶりの全日本勝利。小川が3位表彰台

今大会、HRCのワークスチーム「Team HRC」が電動トライアルバイクのプロトタイプマシン「RTL ELECTRIC」を初めて選手権に投入。ライダーは元世界チャンピオンの藤波貴久を起用しました。テストライダーとしての参戦ではあるものの、全日本選手権参戦は2003年SUGO大会以来、実に21年ぶり。世界チャンピオンとして参戦するのは今大会が初めてです。

ゼッケンは27。これは1994年、藤波が全日本選手権の最高峰クラスに初参戦した際に与えられた番号であり、96年に初めて世界選手権に参戦した時の番号でもあります。今回の新しいチャレンジにあたって、かつての2つの大きなチャレンジにまつわるゼッケンを選びました。

春に参戦が決まり、新しいマシンで本格的に練習したのは2週間ほどという藤波でしたが、出場するからには優勝を目指すという意欲を持ってこの大会に臨みました。しかし、今シーズンの実績がない藤波のスタート順は一番先頭と、ライバルの動向を把握しながら戦うには不利なもの。誰も走っていないセクションを切り拓く、厳しい戦いに挑みました。

一方、トップと5ポイント差の総合ランキング2位で、この戦いを迎えた小川友幸(TEAM MITANI Honda)は体調が万全でなかったものの、いつものように確実な走りを続けていきました。

1ラップ目、藤波は不利なスタート順をものともせず、序盤セクションから順調なスコアを重ねてトップに立ちます。小川もこれに負けじと2点差で2番手。Honda同士、古い友人同士、同じ出身地(三重県)同士のワンツーで折り返しました。

2ラップ目、藤波は1ラップ目に3連続の5点を含む17点を失った第7~第11セクションを7点でまとめました。2ラップ目の藤波のスコアは14点。小川は34点で3番手にポジションダウンしました。藤波の好スコアにライバルは手も足も出ず、2セクションで行われるSS(スペシャルセクション)を前に勝利は確定的となりました。

SSでは藤波、小川の両ライダーにミスが出てしまい、2セクションともに5点。しかし順位に変動はなく藤波が勝利し、小川は3位表彰台を獲得。Team HRCとしては新開発の電動マシンのデビュー戦を勝利で飾ることとなり、藤波にとっては21年ぶりの全日本での勝利となりました。

接戦の総合ランキング争いでは、小川はトップの黒山健一(ヤマハ)と4ポイント差。残るは10月27日(日)開催の第7戦宮城・SUGO大会と、その時点での総合ランキング10位までの選手が出場する第8戦City Trial Japan大会です。藤波は今回の勝利で25ポイントを獲得して、総合ランキング12位。宮城・SUGO大会で再び上位入賞してランキング10位以上となれば、City Trial Japan大会でもその雄姿を披露できます。シリーズ戦終盤のチャンピオン争いと並んで、大きな話題と期待が膨らみます。


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藤波 貴久
藤波 貴久 27
Team HRC
本当に久々の大会参戦で、21年ぶりの全日本選手権でした。勝たなければいけないプレッシャーの中、短期間できっちり勝てるマシンにしてくれた開発陣のおかげで、大事な、そして歴史的な戦いで勝利できました。1ラップ目の後半やSSなどでミスをしてしまい、ライダーの出来としては情けない思いもありますが、まずは勝ててよかったです。次の宮城・SUGO大会まで2週間、さらにマシンを仕上げて再び全力で勝利に向かいます。全日本の舞台で、ファンの皆さんと再会できたこともありがたく、幸せです。皆さんの応援に後押ししてもらって、勝利をつかむことができました。ありがとうございました。

小川 友幸
小川 友幸 1
TEAM MITANI Honda
3位という結果でしたが、ずっと抱えていたものとは違うフィジカルの問題があって、うまく走れないだろうという前提でスタートしたので、結果として3位表彰台を獲得できてとてもよかったです。1ラップ目に藤波選手と2点差だったというのは試合中には知りませんでした。2ラップ目に減点を重ねてしまい、順位を守れませんでしたが、2戦を残して総合ランキングトップと4ポイント差のところにつけられました。今回はまずまずの戦いができたと思います。

IAS 決勝リザルト

Pos.

Num.

ライダー

マシン

総減点

クリーン数

1

27

藤波 貴久

Honda

48

7

2

3

黒山 健一

ヤマハ

58

4

3

1

小川 友幸

Honda

70

5

4

6

柴田 暁

TRRS

78

4

5

2

氏川 政哉

ヤマハ

78

4

6

5

小川 毅士

Beta

80

1

8

7

久岡 孝二

Honda

91

2

10

10

田中 善弘

Honda

101

0

11

8

武井 誠也

Honda

94

0

13

20

浦山 瑞希

Honda

98

0


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