IAS 決勝
IAS 2023
Round 8

氏川が勝利でシーズンを締めくくる。小川は2位でV13を獲得

jp 大阪

全日本トライアル選手権 第8戦 シティ・トライアル・ジャパン大会が開催され、今シーズン一躍チャンピオン候補として注目を集めた氏川政哉(TEAM MITANI Honda)が同大会初優勝。2023年全日本シリーズは勝利で幕を開け、勝利で締めくくりました。タイトルは、後半3連勝して前半戦の出遅れをカバーし最終戦を前にランキングトップに躍り出た小川友幸(TEAM MITANI Honda)が、今大会2位となって獲得。11連覇、13回目の全日本チャンピオンに輝きました。

氏川が勝利でシーズンを締めくくる。小川は2位でV13を獲得

シティ・トライアル・ジャパン大会は、大阪を舞台に開催されるスタジアムトライアルで、街の中で開催されることと、観戦無料であることが大きな特徴となっています。今回は大阪駅、大阪市役所に近い、中之島通りでの開催です。このシティ・トライアル・ジャパン大会が全日本のシリーズ戦に組み込まれたのは昨年からですが、今年は最終戦としての開催となり、タイトルを争う最終決戦としての位置づけとなりました。出場できるのは、第7戦終了時点でのランキング上位10名のIAS(国際A級スーパー)ライダーです。

用意されたセクションは4カ所。これを往復することで全8セクションとして、セミファイナル8セクション、ファイナル8セクションで勝負が決まる構成です。パレットや巨木、大きなバケットなど、構成される部材はいろいろ。セクション攻略も、一筋縄ではいきません。

セミファイナルでは、氏川が本領を発揮しました。まず前半の4セクションをすべてクリーンし、強い氏川をしっかりアピールしました。対して小川は、細かいミスが出ますが、5点を取らずに最小減点で切り抜けていきます。4セクションを終えて小川は減点5。黒山健一(ヤマハ)以下に、わずかではありますが、確実な差をつけてきます。

セミファイナル後半の4セクションが始まってすぐ、雨が降り始めました。晴れ設定だったセクションは雨の影響で滑り、リスクが高すぎる事態となりました。そこで協議が行われ、この時点で事実上決着がついていた7位から10位についてはここで順位を決定するものとし、ファイナルに進出する6名については、この時点で走り終えていた4セクションのトータルをもって、ファイナルのスタート順とすることになりました。

そしてさらに、雨の中での走破が可能なように、セクションには若干の手直しが施され、この手直しを受けた2セクションを往復することでファイナルとすることになりました。天候の急変による、やむを得ない変更でした。

ファイナル進出1番手は氏川で、2番手が小川。セミファイナルとは順序を入れ替えましたが、氏川と小川、TEAM MITANI Hondaの2名が全日本トライアルのトップ2であることに揺るぎはありません。

2人はともにファイナルの第1セクションをクリーン、続く第2では、氏川がわずかにマシンあしらいを誤り失敗。小川はここを減点3で抜けますが、セミファイナルでの5点差が3点差に迫りはしたものの、まだ氏川の優勢は変わりません。

折り返して後半、小川が最初のセクションで1点、氏川がクリーン。最後のセクションで小川が減点3を取ったところで、勝負は決しました。両者の点差が7点と開き、氏川が最後のセクションで減点5となったとしても逆転は不可能という戦況です。

最後のセクション、ライバルが慎重に足をついてマシンを運ぶ直立丸太が林立するポイントで、氏川は後輪だけで飛んでいくダニエル走法を選択します。氏川には勝算もありました。

しかし3本目の丸太は、氏川が思うよりタイヤの食いつきがよく、マシンがさお立ちになってしまい、失敗。最後は若い挑戦心をみせてくれつつ、しかし勝利はがっちりとつかんだ氏川でした。

最終戦を前に10ポイント差あったタイトル争いは、今回の結果、小川が5ポイント差をつけて逃げきり、全日本チャンピオンに輝きました。


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小川 友幸
小川 友幸 1
TEAM MITANI Honda
なんとか減点を抑えて2位に入り、タイトルを獲得することができました。優勝よりまずはタイトル獲得を念頭に置いての戦いとなりましたが、ファイナルが始まってからは、優勝したいという欲も出てきました。前半がよくなかったこともあり、最後はちょっと恥ずかしい走りで終えてしまいましたが、まずは連覇も達成し、タイトル獲得数もMFJ記録を更新できて、本当によかったです。とにかく我慢し続けた一年でした

氏川 政哉
氏川 政哉 3
TEAM MITANI Honda
昨日は調子が上がらず、今朝になっていい感じを取り戻せたので、それで前半4セクションをオールクリーンという滑り出しができました。ファイナルで5点の減点を取ったのは、私が課題としているところのミスが出てしまった結果です。ずいぶん練習をしたのですが、まだまだです。最後は優勝が決まっていたので、足をつきながら丸太を渡っていくのではなく、ポンポンと美しく跳んでいこうと思ったのですが、失敗してしまいました。でも、最後に勝ててよかったです。今年は前半戦はポイントでリードをしていましたが、最終的にはチャンピオンになれず、とても悔しい思いをしています。この悔しさをバネに、また頑張ります

セミファイナル

Pos. Num. ライダー マシン 総減点 クリーン数
1 3 氏川 政哉 Honda 0 4
2 1 小川 友幸 Honda 5 1
3 2 黒山 健一 ヤマハ 6 2
4 4 野崎 史高 ヤマハ 7 1
5 6 小川 毅士 Beta 11 0
6 5 柴田 暁 TRRS 14 0
7 8 武井 誠也 Honda 36 0
8 11 磯谷 玲 Beta 36 0
9 9 久岡 孝二 Honda 38 0
10 19 田中 善弘 Honda 38 0

ファイナル

Pos. Num. ライダー マシン 総減点 クリーン数
1 3 氏川 政哉 Honda 10 6
2 1 小川 友幸 Honda 12 2
3 4 野崎 史高 ヤマハ 16 2
4 6 小川 毅士 Beta 18 1
5 2 黒山 健一 ヤマハ 21 3
6 5 柴田 暁 TRRS 28 0

IAS ポイントランキング

Pos. Num. ライダー マシン 総合ポイント
1 1 小川友幸 Honda 169
2 3 氏川政哉 Honda 164
3 2 黒山健一 ヤマハ 118
4 4 野崎史高 ヤマハ 110
5 6 小川毅士 Beta 99
6 5 柴田暁 TRRS 98
7 9 久岡孝二 Honda 70
8 8 武井誠也 Honda 50
10 19 田中善弘 Honda 44

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