小川、シーズン3勝目を挙げる。氏川は3位でタイトル争いは接戦に
MFJ全日本トライアル選手権 第6戦 広島・三次灰塚大会 IASクラスは、北海道で2勝目を挙げた小川友幸(TEAM MITANI Honda)が、見事な走りを披露してシーズン3勝目をマークしました。小川のチームメート、氏川政哉は3位表彰台獲得。ランキングポイントではトップの氏川に小川が2点差と迫ることになりました。
小川と氏川のトップ争いはし烈でした。今回は、比較的減点数の少ない中での戦いとなりました。いわゆる神経戦で、大きな減点をされずに試合をまとめる強いメンタルが必要になる戦いです。最初の勝負どころは第3セクション。ヒューム管を斜めから登る前半部分と、そこから急峻なヒルクライムを駆け上がる2つの要素からなる難セクションです。ここを小川が1点で抜け、氏川は5点となり、この日の流れを決める最初の布石となりました。
第6セクションで氏川が大岩から降りる際に激しい前転をしてしまいます。背中と首にダメージを負い、しばし休息を取らざるを得なくなった氏川でしたが、なんとか1ラップ目の時間内に全セクションを走って2ラップ目に。1ラップ目、氏川の減点は2つの5点のみで計10点でした。小川は第3でついた1点を守りきり、減点1点のトップで2ラップ目に入ります。
2ラップ目、氏川は、クラッシュのダメージで厳しい走りを強いられることになりましたが、気持ちはしっかり勝利に向かいました。1ラップ目に5点減点された第3では、1点の減点以外はすべてクリーンで走りぬけ、2ラップを終えた氏川は、2ラップトータルで減点11点となりました。
小川は1ラップ目を減点1点でまとめています。2ラップ目はこれを上回って、オールクリーンを狙いたいところ。しかし氏川がクラッシュした第6で、今度は小川が大岩を攻略しきれず5点。それ以外の9セクションはすべてクリーンでしたが、小川の2ラップトータルは6点でした。
この2人に割って入って、ヤマハの黒山健一が9点で2番手。優勝の可能性は小川、黒山、氏川に柴田暁(TRRS)を加えた4名にありました。SSは第1が昨年同様、タイヤやブロックを組み合わせた人工のもので、SS第2は最終第11セクションを大改造し、さらに壁を登ってフィニッシュというもの。攻略は難しいと思われていましたが、トップクラスはほとんどがクリーンとなり、改めてトップグループの高いパフォーマンスが証明されて大会は終了となりました。
優勝の小川は減点6点。2位に黒山で9点。氏川は2ラップ目の追い上げも届かず、減点11点で3位となりました。
結果、ここまでのシーズン6戦のうち、小川が3勝、氏川が2勝で、氏川の獲得ポイントが126ポイント、小川が124ポイントと、両者の差はわずか2ポイントに。チャンピオン争いは大接戦となって、残す戦いは2戦のみとなりました。次の戦いは10月22日、宮城・SUGO大会となります。
決勝リザルト
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 小川 友幸 | Honda | 6 | 20 |
2 | 2 | 黒山 健一 | ヤマハ | 9 | 18 |
3 | 3 | 氏川 政哉 | Honda | 11 | 19 |
4 | 5 | 柴田 暁 | TRRS | 13 | 16 |
5 | 4 | 野崎 史高 | ヤマハ | 20 | 15 |
6 | 6 | 小川 毅士 | Beta | 23 | 13 |
7 | 9 | 久岡 孝二 | Honda | 41 | 11 |
8 | 8 | 武井 誠也 | Honda | 67 | 6 |
11 | 19 | 田中 善弘 | Honda | 74 | 2 |
IAS ポイントランキング
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | 氏川政哉 | Honda | 126 |
2 | 1 | 小川友幸 | Honda | 124 |
3 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 91 |
4 | 4 | 野崎史高 | ヤマハ | 85 |
5 | 5 | 柴田暁 | TRRS | 77 |
6 | 6 | 小川毅士 | Beta | 66 |
7 | 9 | 久岡孝二 | Honda | 53 |
8 | 8 | 武井誠也 | Honda | 34 |
10 | 19 | 田中善弘 | Honda | 32 |