IAS 決勝
IAS 2023
Round 5

小川友幸、逆転でシーズン2勝目。氏川政哉とともに1-2フィニッシュ

jp わっさむサーキット

TEAM MITANI Hondaの小川友幸と氏川政哉が今シーズン3度目の1-2フィニッシュを飾りました。小川優勝、氏川が2位での1-2は今シーズン2度目で、2勝目を挙げた小川は勝利数で氏川と並びました。

小川友幸、逆転でシーズン2勝目。氏川政哉とともに1-2フィニッシュ

チームメート同士でランキング1位を争うTEAM MITANI Hondaの氏川と小川、ここまでのランキングポイントは氏川が90ポイント、小川が74ポイント。若い氏川が16ポイントのリードをとって第5戦の北海道・和寒大会を迎えました。

シーズンの残りは3戦。氏川はここで勝利してチャンピオンシップを圧倒的に持ち込みたいところ。一方小川は、ここで戦況を改善して終盤戦に望みをつなぎたいところ。どちらもこの1戦がシリーズの流れを決定づける大事な一戦です。

土曜日は日中から雨が降っていましたが、夜になってさらに強い降雨に見舞われて、厳しい設定のセクションはさらに難度を高めていました。第1セクションから多くの5点が出て、激しい勝負が繰り広げられる予感。1ラップ目、10セクションを走り終えてトップの減点が28点、氏川は31点で2位、小川は34点で3位となって2ラップ目に向かいます。

2ラップ目、序盤6セクションをクリーンして調子を上げてきたのが小川でした。しかし第7から3連続5点を喫し、2ラップを終えて52点。一方氏川はクリーン数こそ小川に及ばないものの、1分のタイムオーバーを含んで2ラップ目の減点が20点、2ラップトータルでは51点と、小川にわずか1点のリード、そして1ラップ目にトップだった柴田暁(TRRS)は2ラップ目に減点を増やしてしまったため、氏川は全体の暫定トップとなっていました。

3番手は黒山健一(ヤマハ)で61点。氏川に遅れること10点で、優勝争いは氏川と小川に絞られてSSを迎えることになりました。

SS第1は第1セクション、SS第2は最終セクションの難度をそれぞれ上げて設定されていました。どちらもダイナミックかつ難度の高いもので、抜けられるかどうかは微妙です。トライ順は2ラップ終了時の成績によって決められるため、小川が先、氏川が後からトライすることになります。

SS第1は小川の前まで全員が5点。この状況で小川は丁寧にマシンを運び、最後にそびえ立つ大岩の頂点にぴたりとマシンを乗せ、このセクションを初めて走破、そしてたったの1点で抜け出ることに成功しました。

これが大きなプレッシャーとなったか、氏川は最後の大岩に向けて、わずかにラインを乱して後輪を滑らせ、ゲートマーカー接触で5点。トップは小川となり、3点差でSS第2を迎えました。

泣いても笑っても最後の勝負となるSS第2は、よりラインをせばめられ、正確なライディングが要求されるようになっていました。スタート順は変わらず小川が先。ここまでのクリーン数は小川が8、氏川が5なので、小川がSS第2で3点の減点を喫したとして、両者は同点、クリーン数で小川の勝利となる計算です。つまり小川は、5点にならなければセクションをアウトした時点で事実上優勝が決まることになります。

SS第2のベースとなった最終セクションの小川のスコアは5点と3点、しかしSSで、小川はこの走りを上回るパフォーマンスを見せ、ちょんちょんと2回の足つきのみでセクションアウト。この時点で、氏川のトライを待たずに小川の勝利が決定しました。

最後の最後に逆転を許して勝利を奪われた氏川は、ここで唯一のクリーンをしてそのパフォーマンスをアピールしたいところでしたが、氏川のスコアは3点。結局、小川が氏川に4点差をつけて、今シーズン2勝目を挙げることになりました。

TEAM MITANI Hondaの2人は3位に10点近い点差をつけて1位と2位を独占。その強さをアピールしたのでした。

次なる戦いは8月27日、広島・三次灰塚大会。2023年シーズンのIASクラスの戦いも、残り3戦となりました。


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小川 友幸
小川 友幸 1
TEAM MITANI Honda
なんとかSSで逆転して勝利をつかむことができました。2ラップ目に追い上げができたので、本当はもっと点差を開いてSSに望みたいところでしたが、2ラップ目後半に減点を多く出してしまいました。SSでの逆転を期すことになりましたが、勝利を得られてよかったです。しかしまだまだ氏川選手とのポイント差があるので、チャンピオンを取るために、残り3戦、一つも落とせない戦いを続ける必要があります。いろいろ難しい問題も抱えていますが、残りの戦いもしっかり勝ちたいと思っています

氏川 政哉
氏川 政哉 3
TEAM MITANI Honda
とにかく悔しいです。優勝まであと一歩のところまで来ていながら、SS第1でほんのわずかに後輪のラインを外してしまって、カードを飛ばすというミスで自ら勝利を逃してしまいました。今回は絶対に勝って、最終戦を待たないでチャンピオンを決めたいと思っていたのですが、それができず、悔しさいっぱいです。この悔しさをバネに、残りの試合をしっかり勝ち抜いていきたいと思います

決勝リザルト

Pos. Num. ライダー マシン 総減点 クリーン数
1 1 小川 友幸 Honda 55 8
2 3 氏川 政哉 Honda 59 5
3 2 黒山 健一 ヤマハ 67 4
4 5 柴田 暁 TRRS 72 5
5 4 野崎 史高 ヤマハ 77 3
6 6 小川 毅士 Beta 79 3
7 19 田中 善弘 Honda 83 3
8 9 久岡 孝二 Honda 91 3
15 8 武井 誠也 Honda 100 0

IAS ポイントランキング

Pos. Num. ライダー マシン 総合ポイント
1 3 氏川政哉 Honda 110
2 1 小川友幸 Honda 99
3 4 野崎史高 ヤマハ 74
4 2 黒山健一 ヤマハ 71
5 5 柴田暁 TRRS 64
6 6 小川毅士 Beta 56
7 9 久岡孝二 Honda 44
9 19 田中善弘 Honda 27
10 8 武井誠也 Honda 26


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