IAS 決勝
IAS 2023
Round 1

氏川政哉、堂々たる開幕戦勝利。小川友幸が2位でワンツーフィニッシュ

jp キョウセイドライバーランド

2023年の開幕戦は愛知・岡崎大会と銘打って、愛知県岡崎市のキョウセイドライバーランドで開催されました。大会概要はこれまで同様で、用意された12のセクションのうち、国際A、国際Aスーパー(IAS)のみのセクションが2つ、国際B、レディースのみのセクションが2つ用意されていて、すべてのクラスがそれぞれ10セクションずつ2ラップで戦い、IASに限ってはその後に2セクションのSS(スペシャル・セクション)を走って勝負を決します。

氏川政哉、堂々たる開幕戦勝利。小川友幸が2位でワンツーフィニッシュ

当初は雨予報でしたが、天気予報はいい方に外れて、土曜日は暑いくらいのいい天気、日曜日は晴れ間ののぞく絶好のトライアル日和となりました。ただし午後には天気が崩れるおそれがあるという予報もあって、油断ができない緊張感を保ちつつ試合が始まります。

序盤から好調をアピールしたのが氏川政哉(TEAM MITANI Honda)でした。第1セクションをクリーンで抜けたのは氏川の他に武井誠也(HRCクラブ関東SWまるやまwith Fine motor school)だけで、他はほとんどが5点。早くもアドバンテージを作った氏川は、第2セクションを1点で抜けて、リードを徐々に確実なものにしていきました。

10のセクションを走り終えて、氏川の1ラップ目の減点は22点。黒山健一(ヤマハ)をわずか1点差ながらリードしてトップで試合を折り返しました。

2ラップ目、氏川の好調は変わりません。1ラップ目よりわずかに減点を増やしたものの、24点はやはりトップ。2ラップを終えて、氏川のリードは8点。2番手で氏川を追うのは、11連覇を狙うチャンピオン、チームメートの小川友幸でした。

小川は1ラップ目の第1セクションを5点となり、以後10セクション中4セクションで5点を取るなど、いつものパーフェクトなライディングとは異なる印象。1ラップ目を終えて小川は4番手のポジションでした。しかし減点は27点でトップの氏川と5点差、3番手とは1点差で、ばん回のチャンスもありました。

2ラップ目、ここから小川が踏ん張ります。10分ほど、激しい雨に見舞われて岩の表面などがつるつるに滑りはじめましたが、トップグループはよく減点を抑えてきました。小川は氏川にこそ届かなかったものの、2ラップ目に全体2番目のスコアをマークし、2ラップを通じて2番手、トップの氏川に8点差、3番手の黒山にも8点差で、最後のSSを待つことになりました。

いったん晴れ間が見えていた空から、また雨粒が落ちてきたのがSSの直前でした。それでもSSの設定は変えられることなく、かなり難度が高いSSとなりました。

SS第1はほとんどが5点。滑る岩に行く手を阻まれ、小川が5点となりました。氏川も5点となりましたが、小川が5点となった時点で氏川の勝利が決定。残るはSS第2をどれほど美しく走破して今日の試合を締めくくるかというテーマとなりました。

SS第2は1分半の時間設定がぎりぎり、もちろん難度も高く、セクション入口の大岩への飛びつきなど、ダイナミックな設定でした。しかしこちらの方が抜け出る選手がいて、3点、2点と徐々にクリーンの可能性が見えてきたところで、まずは小川のトライ。多くの選手がアクセル全開で挑む入口の大岩を、必要にして十分なだけのアクセルできっちりクリアした小川は、その後も足をつかずにセクションを走り進めていきます。そして最後まで足をつかないままこのセクションを走破。SS第2での初めてクリーン達成です。

そうなると、優勝の決まっている氏川としても、同様にクリーンして勝利に華を添えたいところ。小川とは走りのスタイルが異なる氏川ですが、要所要所をきっちりまとめて足をつかずに走り進める点は変わりません。氏川も、SS第2で見事にクリーンを達成して、開幕戦勝利の舞台を完ぺきに演じきりました。

TEAM MITANI Hondaのワンツーフィニッシュはこれで3度目ですが、過去2度は小川優勝で氏川が2位のワンツーでした。氏川優勝で小川2位のワンツーはこれが初めて。氏川のこの勝利は昨年の第7戦近畿大会に続く、自身2勝目となりました。

次なる戦いは4月23日、熊本県山鹿市の矢谷渓谷キャンプ場での開催となります。シリーズをリードしたTEAM MITANI Hondaの2人のライダーの、さらなる飛躍が期待されます。

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氏川 政哉
氏川 政哉 3
TEAM MITANI Honda
1ラップ目から好調で、トップを譲ることなく勝つことができました。いろいろな人の協力や助けをもらって、ようやくここまで来られました。最後のSSは勝利も決まっていて、その上でクリーンができて、最高に気持ちいいトライになりました。ただ、成績はよかったのですが、事前に想定していたよりもたくさんの減点をとってしまい、それが不本意で悔しいところです。そこは次の課題にして、もっともっと技術を磨いて強いライダーになって、また勝利に向かって走りたいと思います。

小川 友幸
小川 友幸 1
TEAM MITANI Honda
今日はまれに見る不調で、今までにない失敗がいくつもありました。ただそんな中でも、1ラップ目のスコアを聞いて、まだばん回のチャンスがあるということだったので、それで2ラップ目にがんばることができました。不調の克服には至りませんでしたが、2位に入ることができて、シリーズポイントの戦いの上でもよい結果を得ることができました。この状況でこの結果を得たのは、自分にとっては大きな収穫でもありました。結局、昨年と同じような滑り出しになってしまいましたが、同様にここから盛り返していきたいです。

決勝リザルト

Pos. Num. ライダー マシン 総減点 クリーン数
1 3 氏川政哉 Honda 51 8
2 1 小川友幸 Honda 59 8
3 4 野崎史高 ヤマハ 68 4
4 5 柴田暁 TRRS 68 2
5 2 黒山健一 ヤマハ 69 6
6 6 小川毅士 Beta 76 5
7 8 武井誠也 Honda 90 2
8 9 久岡孝二 Honda 96 1
10 19 田中善弘 Honda 104 0

IAS ポイントランキング

Pos. Num. ライダー マシン 総合ポイント
1 3 氏川政哉 Honda 25
2 1 小川友幸 Honda 20
3 4 野崎史高 ヤマハ 16
4 5 柴田暁 TRRS 13
5 2 黒山健一 ヤマハ 11
6 6 小川毅士 Beta 10
7 9 武井誠也 Honda 9
8 9 久岡孝二 Honda 8
10 19 田中善弘 Honda 6


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