小川友幸が初のオールクリーン。4連勝で9連覇、V11を達成
東北大会から2週間後に行われている最終戦中部大会は、土曜日が延期となった第3戦、そして日曜日には第8戦がシーズン途中で新たに加えられてのスケジュールで、2日間連続で開催されることになりました。
土曜日と日曜日、会場は同一ですが、セクションの設定やセクション配置が異なり、また土曜日は10セクション2ラップでスペシャルセクション(SS)なしという、いつもの全日本に比べてやや変則的な試合形態となっています。
下見をした段階で小川友幸(TEAM MITANI Honda)の予測では、オールクリーンが可能なセクション設定ではあるものの、なかなかそれがむずかしい設定でもあり、ミスをいかに減らしていくかという、やはりむずかしい戦いになるのではないかということでした。オールクリーンを目指すより、まずはしっかりタイトルを獲得することが小川に課せられた使命でした。
SSのない分、いつもより少しだけ朝が遅いスタート。予想に反して、序盤から各選手にミスが出て、第2セクションの時点で、早くも減点なしは小川だけになりました。小川は、一つ一つのセクションに全力でトライしていきます。
そしてそのまま、小川は10セクションをすべてクリーンして1ラップを走り終えました。2番手は小川の若きチームメイト、氏川政哉(TEAM MITANI Honda)で減点9点。2番手以降は点差が迫っているため油断はできませんが、小川はトップを独走します。
1ラップ目をオールクリーンして、2ラップ目。小川はますます絶好調でした。黒山健一、野崎史高も2ラップ目に調子を上げてきたのですが、小川の好調ぶりにはかないません。そしてついに、小川は2ラップ目もオールクリーン。これだけ完璧な走りの前に、ライバルはなす術がありません。2位黒山は減点16点。見事な圧勝で、小川はトライアル人生初のオールクリーン達成となりました。
この勝利で、小川のランキングポイントはちょうど100点。ランキング2位の黒山に28点差をつけて、9連覇を達成しました。今シーズンは昨年にまして、大会スケジュールのキャンセルや延期・変更が相次ぎましたが、そんな中、終始冷静に試合をコントロールした小川が勝利しました。
決勝リザルト
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 小川友幸 | Honda | 0 | 20 |
2 | 3 | 黒山健一 | ヤマハ | 16 | 13 |
3 | 2 | 野崎史高 | ヤマハ | 20 | 14 |
4 | 5 | 氏川政哉 | Honda | 21 | 12 |
5 | 4 | 小川毅士 | Beta | 22 | 12 |
6 | 6 | 柴田暁 | ヴェルティゴ | 24 | 10 |
8 | 10 | 斎藤晶夫 | Honda | 49 | 2 |
10 | 9 | 武井誠也 | Honda | 55 | 6 |
11 | 12 | 藤原慎也 | Honda | 67 | 4 |