IA1 ヒート1・2
IA1 2021
Round 2

最後はドラマチックな展開で、山本鯨が3年連続4度目のチャンピオン! 有終の美を飾る

jp 世羅グリーンパーク弘楽園

当初5月に予定されていた第2戦が延期され、最終戦として行われたこの中国大会において、Hondaは3クラス制覇という快挙を達成しました。今回は異例の11月開催とあって、日照時間との兼ね合いから各レースタイムを5分ずつ短縮。IA1・IA2=25分+1周、IBオープン=15分+1周、レディス=10分+1周(2ヒート制)という変則的なスケジュールで実施されました。

最後はドラマチックな展開で、山本鯨が3年連続4度目のチャンピオン! 有終の美を飾る

●IA1 ヒート1

わずか1点リードのランキングトップで今大会を迎えた山本鯨(Honda Dream Racing Bells)がホールショット。富田俊樹(ヤマハ)と渡辺祐介(ヤマハ)と能塚智寛(カワサキ)が続きました。小方誠(Honda Dream Racing HAMMER)は大きく出遅れ、1周目12番手。それでも次周からは9番手、8番手、6番手と順位を上げました。

レース前半、山本と富田と渡辺と能塚の4台が、後続を大きく引き離しながらトップグループを形成。4台の間隔は、周回ごとに1~3秒ほどの範囲内で拡大と縮小を繰り返しました。そして10周目に、山本はチャンピオン争いの相手である2番手の富田に、1秒以内まで迫られました。

レース終盤、山本と富田、13周目に渡辺をパスした能塚が、三つ巴のトップ争いを展開。15周目のファイナルラップに突入する直前、山本は富田の逆転を許してしまいます。しかし最終ラップで山本が再びトップ。最後は富田を抜いた能塚に迫られましたが、山本が0.11秒差で逃げきって優勝しました。小方は5位でゴールしています。

●IA1 ヒート2

ヒート1の結果により、ランキング2番手の富田に対する山本のポイントリードは10点に拡大。スタート直後から、山本と富田は激しいトップ争いを演じると、左180度ターンの出口付近で富田と山本が接触して、山本が転倒。これにより山本は、1周目21番手とほぼ最後尾からのレースとなりました。

富田が優勝した場合、山本がチャンピオンを決める条件は3位以内。しかし1周目3番手の渡辺とは、すでに12秒以上のギャップがありました。それでも山本は、2周目に12番手、3周目に8番手、4周目には5番手と驚異的な追い上げを披露。あきらめることなく年間タイトル獲得に向けて激走を続けました。

そして7周目には、山本が小方を抜いて4番手。この段階で、3番手の渡辺は約7秒先行していました。残り4周となった12周目の段階でも、渡辺と山本は5秒近く離れていましたが、次周に能塚が富田を抜いてトップ浮上。これで山本が王者となる条件は6位以内と緩和されました。そしてレースは能塚が優勝し、富田が2位、山本が4位、小方が5位。この結果、山本が3年連続4度目のチャンピオンに輝きました。

なお山本はレース後、今季限りで現役から引退する意志を表明しました。


山本 鯨
山本 鯨 1
Honda Dream Racing Bells
ヒート2は、何があっても絶対に最後まであきらめないと誓って走りました。最終的には、周囲で自分を支えてくれた方々の力で手繰り寄せてもらったチャンピオンだと思っています。4月ごろから自分の中では決意していたものの、皆さんには報告できていなかったのですが、今シーズンをもって現役を引退します。26年間、モトクロスライダーとして人生を歩んできました。起きてから寝るまですべての時間をモトクロスに使える日々を過ごせたことは本当に幸せでしたが、30歳になる節目の年に、新たなキャリアを築くべく違う道に進みます。これまでライダーとして活動してきた以上にモトクロスやバイクの業界に貢献できる人間になりたいですし、それによってこれまでお世話になった方々に恩返ししていきたいと思っています。応援してくださった皆さん、ありがとうございました!

小方 誠
小方 誠 4
Honda Dream Racing HAMMER
ヒート1は、スタートそのものはそれほど悪くなかったのですが、1周目の混戦で他車に接触され、バンクに押し出されて出遅れました。そこから必死に追い上げたのですが、5番手まで浮上した段階でトップ4にはかなり逃げられてしまっていて、それ以上は追い上げることができませんでした。ヒート2は、スタートで2番手のポジションを確保できたのですが、その後に速いラインを見つけることができず、ペースが悪くて再び上位4台に大きく離されてしまいました。かつて相性が良かった世羅グリーンパーク弘楽園でのレースということもあり、万全の準備を進めてきたのですが、それを結果につなげられず悔しいです

IA1 ヒート1

Pos. Num. ライダー マシン タイム / 差
1 1 山本鯨 Honda 26'52.06
2 5 能塚智寛 カワサキ +0.11
3 2 富田俊樹 ヤマハ +1.22
4 3 渡辺祐介 ヤマハ +7.17
5 4 小方誠 Honda +33.90
6 8 星野優位 ヤマハ +44.44
7 7 大塚豪太 Honda +48.56
11 6 小島庸平 Honda +1'00.67
13 14 道脇右京 Honda +1'21.20
14 10 横澤拓夢 Honda +1'28.69
15 38 田中教世 Honda +1'37.14
16 18 道脇白龍 Honda +1'38.36
20 11 池谷優太 Honda +1Lap
21 34 竹野拓実 Honda +1Lap

IA1 ヒート2

Pos. Num. ライダー マシン タイム / 差
1 5 能塚智寛 カワサキ 27'01.17
2 2 富田俊樹 ヤマハ +1.00
3 3 渡辺祐介 ヤマハ +3.93
4 1 山本鯨 Honda +14.71
5 4 小方誠 Honda +27.88
6 11 池谷優太 Honda +59.82
9 7 大塚豪太 Honda +1'04.56
11 14 道脇右京 Honda +1'22.65
12 10 横澤拓夢 Honda +1'28.65
17 18 道脇白龍 Honda +1Lap
18 34 竹野拓実 Honda +1Lap
23 6 小島庸平 Honda +2Laps
DNF 38 田中教世 Honda DNF

IA1 ポイントランキング

Pos.

Num.

ライダー

マシン

総合ポイント

1

1

山本鯨

Honda

264
2

2

富田俊樹

ヤマハ

261
3

5

能塚智寛

カワサキ

239

3

渡辺祐介

ヤマハ

237
5

4

小方誠

Honda

196
6

6

小島庸平

Honda

108
7

7

大塚豪太

Honda

102

8

星野優位

ヤマハ

97
9

10

横澤拓夢

Honda

91
10

19

安原志

カワサキ

87

14

14

道脇右京

Honda

67
17 11 池谷優太 Honda 19 
19

29

小野千成

Honda

3
20

18

道脇白龍

Honda

2

21

38

田中教世

Honda


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