加藤が今季5勝目を飾り、シリーズチャンピオンを獲得
10月5日(土)~6日(日)、フランスのポール・リカールにてフランスF4 最終戦となる第7戦が開催され、加藤大翔がシリーズチャンピオンを獲得しました。2024年は、ホンダ・レーシング・スクール(HRS)の卒業生である加藤大翔(かとう・たいと)が、ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)からフランスF4に参戦しています。
※レース終了後、裁定待ちとなっていましたが、11月8日に正式にチャンピオンが確定しました。
フランスF4は1大会3レースというフォーマットで行われています。スターティングポジションは、レース1は予選の最速タイム順、レース2は予選のトップ10位の選手のリバースグリッド、レース3は予選のセカンドベストタイム順となります。
木曜日と金曜日朝に開催されたフリープラクティスでは、両日ともにトップタイムを記録し、公式予選へも自信を持って挑みました。予選でも早いタイミングでトップタイムをマークしましたが、セッションの最後にチャンピオン争いを行っているライバルにトップタイムを塗り替えられ、2位で終えることとなりました。しかし、セカンドベストタイムでは、加藤がライバルを上回り、レース3はポールポジションからスタートすることとなりました。
レース1は2番グリッドからいい蹴りだしでスタートし、トップで第1コーナーを通過しました。タイヤマネジメントを行いながらトップをキープし、最終的には2秒以上の差をつけてトップでチェッカーを受けました。しかし、レース序盤に2番手を走行していた選手とのバトル中に加藤がコースオフしたことに対し、3秒のペナルティーが科され、2位に後退しました。これに対して加藤は接触をよけるためのオーバーシュートであったことを説明。審議の結果、ペナルティーが撤回され、加藤は優勝に返り咲きました。
(この後、審議結果に対して再審議となったことから、正式結果が裁定待ちとなっていましたが、最終的に加藤の優勝が決定しました。)
リバースグリッドからスタートするレース2は、9番手からのスタートとなりました。レース中2セットの新品タイヤが使用できるため、加藤はポールポジションからスタートできるレース3に使用する戦略を採りました。新品タイヤを履くドライバーが有利となる展開の中、チャンピオン争いをするライバル2名よりも前となる、5位でチェッカーを受けました。
今シーズン最後となるレース3は、ウエットコンディションとなりセーフティカー先導でスタートしました。
シリーズランキングは、加藤とYani選手が最後まで争うこととなり、前でチェッカーを受けた方がチャンピオン獲得という一騎打ちの展開となりました。
セーフティカーが解除となった1周目、2番手を走るYani選手が加藤にバトルをしかけ、その後加藤は追い出される形でコースアウトし、4番手に後退しました。その後、他車との接触も発生。荒れたレース展開の中、10番手までポジションを落とし、レースを終えました。
Yani選手よりも後ろでチェッカーを受けたことになりましたが、その後、Yani選手に対し10秒ペナルティーが科され、Yani選手は11位、加藤は9位となりました。
これにより、ポイントは加藤が280pt、Yani選手が274ptとなり、シリーズランキングトップ、チャンピオンを獲得することとなりました。
加藤は、フォーミュラレースデビューイヤーとなる今シーズン、5回の優勝を含む12回の表彰台を獲得しています。