Test Session 5
EWC 2023
Round 3

Team HRC with 日本郵便はロングランで2分7秒台のタイムをマークし、順調に直前テストを終える

jp Suzuka Circuit

真夏の祭典「鈴鹿8時間耐久ロードレース」(鈴鹿8耐)のレースウイークに入りました。2日(水)はテスト日となり、エントリーしている全50チームが参加。晴天となり、強い日差しが照り付ける中での走行となりました。

Team HRC with 日本郵便はロングランで2分7秒台のタイムをマークし、順調に直前テストを終える

テストは5つのセッションに分けられ、午前中に90分と75分、午後には60分、90分、90分のセッションを実施。トータル7時間近いテスト走行が行われました。3日(木)は走行スケジュールがないため、今日は各チームともに、4日(金)から行われる予選、トップ10トライアル、決勝に向けての最終調整を行いました。

HRCのワークスチーム「Team HRC with 日本郵便」は、ラインアップとして正式に決まった長島哲太と高橋巧、チャビ・ビエルゲがそろいました。世界耐久選手権(EWC)にフル参戦している「F.C.C. TSR Honda France」は、ジョシュ・フック、マイク・ディ・メリオ、アラン・テシェのレギュラーライダーでの参戦を予定していましたが、フックが直前のトレーニングで負傷。藤井正和監督は「EWC最終戦ボルドールに備え、ケガの治療に専念してもらう」とフックの鈴鹿8耐参戦をキャンセル。代役として、HRCリザーブライダーのタラン・マッケンジーが加わることになり、2日からチームに合流しました。

鈴鹿8耐優勝の実績のあるハルク・プロが母体の「SDG Honda Racing」は、名越哲平、浦本修充に加え、ケガで欠場となった國井勇輝の代役である埜口遥希が、この8耐テストから参加しました。
「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」は、従来通りのラインアップで、モハメド・ザクワン・ビン・ザイディと、アンディ・ファリド・イズディハール、ナカリン・アティラプワパが走行しました。

午前中に行われたセッション1-2では、1番手のYART - Yamaha Official Team EWC(ヤマハ)が唯一の2分7秒台で、以下は2分8秒台で並びます。2番手はTeam HRC with日本郵便、3番手にF.C.C. TSR Honda France、4番手にAstemo Honda Dream SI Racing、5番手にHonda Asia-Dream Racing with SHOWA、7番手にHonda Dream RT SAKURAI Hondaが入り、トップ10までに5台のHonda勢が名を連ねました。

午後の3セッションの走行では、YART - Yamaha Official Team EWC(ヤマハ)がベストラップを2分6秒778に更新し、トップタイムを記録します。2番手は2分7秒205でTeam HRC with 日本郵便。3番手のYoshimura SERT Motul (スズキ)、4番手のBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM(BMW)までが7秒台のタイムをマークしました。
5番手には2分8秒221でF.C.C. TSR Honda France。7番手にAstemo Honda Dream SI Racingが2分8秒446でつけます。10番手はSDG Honda Racingで、2分8秒701を記録しています。

「Team HRC with 日本郵便」は、先週末に行われたスーパーバイク世界選手権(WSBK)に参戦したビエルゲがスムーズに耐久マシンへ乗り換えられるよう、多くの走行時間を割きました。高橋は午前中のセッションを主に走行し、午後の最後に確認で数周走行。長島はセッション3を走り、マシンの確認を行いました。長島は2分7秒205、高橋は2分8秒060、ビエルゲは2分7秒774をそれぞれベストタイムとしました。
Honda Asia-Dream Racing with SHOWAのイズディハールは転倒を喫し、左耳の後ろを縫うケガを負ってその後の走行をキャンセルしましたが、予選への出場には問題ありません。玉田誠監督は「3人とも今日の走行でロングランができ、燃費の確認もできました。初参戦のナカリンもタイムを上げてきているので、いいテストができました」と話しました。

代役メンバーの加入となったF.C.C. TSR Honda FranceとSDG Honda Racingも、確実に走行を重ねてテストを終えています。


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Takumi Takahashi
Takumi Takahashi 33
Team HRC with Japan Post
哲太選手が加わってくれた安心感は大きいです。哲太選手ではなくWSBKの2人と組むことになったなら、鈴鹿8耐の経験が多い自分がしっかりしなければとさらに責任を感じることになったと思うので、気持ち的にはずいぶんと楽になりました。午前中のセッションでタイヤ選択のために必要な走行ができ、データも確認して、選択を絞り込めました。このテストのおかげで、決勝に向けての準備を進めることができたと思います。タイム的には8秒フラットがベストでしたが、タイムアタックはしていないので、あまり気にしていません。しっかりと準備の時間が取れて、いいテストになりました 

Tetsuta Nagashima
Tetsuta Nagashima 33
Team HRC with Japan Post
鈴鹿8耐参戦のために、ケガの治療に励んでいたので、参戦が決まり、こうして走り出せていることが正直にうれしいです。ケガの回復は100%とは言えませんが、60から70%は回復していて、走行に問題はありません。問題があれば、ここにはいられないわけですから、心配をかけましたけど大丈夫です。今日のテストでは、1セッションのみの走行でしたが、路面温度が上がった時間を走行して、7秒台をキープして走ることができました。マシンの確認もでき、順調に走行をこなせたと思います。ライバルを見ても、自分たちのチームが一番安定していると思います。予選、決勝へと、この調子を維持していきます 

Xavi Vierge
Xavi Vierge 33
Team HRC with Japan Post
WSBKマシンから耐久マシンへの乗り換えだったので、基本的なマシンチェックを行い、ドライコンディションでのマシンコントロールを確認しました。ロングランもできました。耐久レースなので、そんなにタイムにはこだわってはいないけれど、2分7秒台をアベレージにできるように取り組みました。調子はよく、マシンの乗り換えも、WSBKではピレリ、ここではブリヂストンとタイヤメーカーが変わりますが、問題なくできています。昨年は見ているだけだったけど、今回は参加できているので、スーパーハッピーです。いいレースができるように、ウイークを過ごしたいと思っています 

Mike Di Meglio
Mike Di Meglio 1
F.C.C. TSR Honda France
今日はとてもよかったです。前回がベストだったと思いますが、少し何かが足りないのかもしれません。でも、レースに向けては、ベースとなるいいペースを見つけることができたと思います。周りのペースも僕たちよりそれほど速くはないから、もし僕たちがいいペースをキープできれば、いいポジションを確保できると思います 

Alan Techer
Alan Techer 1
F.C.C. TSR Honda France
すべてが順調でした。僕たち3人はマシンを同じように操ることができるし、レースのベースになるいいセットアップも見つけることができました。このマシンで走るのはとても楽しいし、鈴鹿のコースで走るのもとても楽しいです 

Tarran Mackenzie
Tarran Mackenzie 5
F.C.C. TSR Honda France
TSRのマシンに乗った初日は、とてもいい経験だったし、とても楽しかったです。HRCのリザーブライダーとしてこのサーキットに来たばかりだったから、この展開はかなり予想外ですね。またこのサーキットを走れるとは思ってはいなかったので、とてもうれしいです。このマシンに乗るのは本当に楽しいし、チームの皆がとてもフレンドリーに歓迎してくれました。だから初日のライディングをとても楽しめました。感謝しています 

Teppei Nagoe
Teppei Nagoe 73
SDG Honda Racing
ライダーが埜口選手に代わったので、まずは彼にマシンに慣れてもらうために、走行時間を多く取ってもらいました。その間に、自分たちのできることで調整をしました。前回のテストから約1カ月が経って、コンディションによって変化があり、ポジティブな部分もネガティブな部分も見えてきました。ネガティブな部分をしっかり改善できずに、今日の走行が終わってしまいました。自分自身のライディングも、マシンのフィーリングとタイムにずれがありました。耐久ではアベレージが大事なので、金曜日の午前中にしっかりとセッティングを詰めて、予選では自分のフィーリングとマシンが一緒になるようにしていきたいと思います 

Naomichi Uramoto
Naomichi Uramoto 73
SDG Honda Racing
今日は埜口選手に慣れてもらうことがメインだったので、金曜日の予選までにより感触をつかんでもらえればと思っています。全体のペース面では、まだアベレージが足りていないので、車体のセッティングをもう少し煮詰めないといけないと思いました。初日でネガティブな面が洗い出せたのはよかったのかもしれません。明日は走行がないので、チームやチームメートと話をして、また自分自身も冷静に考えて、レースに向けて前進していきたいと思っています。予選でトップ10に残ることも重要ですが、それ以上に決勝を見据えて、アベレージをいかに上げられるかが大事だと思っています 

Haruki Noguchi
Haruki Noguchi 73
SDG Honda Racing
今日SDG Honda Racingの8耐マシンに初めて乗り、いろいろと初物づくしでした。1000ccクラスのマシンで鈴鹿を走ったことがなかったこと、この暑さもあってとても難しい初日になりました。名越選手や浦本選手から乗る時間をもらったので、少しずつ慣れることはできたのですが、自分が思っていたところまでは行けていません。明日1日は走行がないので、しっかりと身体を休めて、まずは金曜日の練習走行でうまく走れるようにしたいと思います。とにかく1日1日を大事に走って、自分の持てるベストを尽くします 

Md Zaqhwan Bin Zaidi
Md Zaqhwan Bin Zaidi 88
Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
ロングランをこなし、燃費の確認とチームの設定したテストをこなすことができましたが、まだ自分自身がターゲットとしているタイムには届いていません。チームの目標がトップ5なので、そこに行くためにはもっとタイムを上げることが必要です。今日のベストは2分8秒台でしたが、もっとアベレージを上げなければと思っています。アンディが転倒してしまい、ケガが心配ですが、予選は走行できると聞いて安心しました。できれば3人で鈴鹿8耐に挑みたいです 

Nakarin Atiratphuvapat
Nakarin Atiratphuvapat 88
Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
本当は昨年、鈴鹿8耐に参加できるはずだったのですが、新型コロナウイルスの陽性となり出場できなかったので、とても悔しくて残念でした。鈴鹿8耐はアジアでとても有名なレースで、ここに参戦することは夢でした。レースウイークを迎え、ここにいられることがとてもうれしいです。暑い中でのレースなので、今年はしっかりと体調を整え、コツコツとトレーニングをしてきました。まだまだですが、走るごとにタイムが上がっていますし、速いライダーを見つけてついて行くことに集中して、鈴鹿の走り方も理解してきています。まだまだ努力しなればならないけど、鈴鹿8耐を走れるチャンスを活かしたいです 



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