1st Qualifying Session
EWC 2023
Round 3

鈴鹿8耐予選1回目。Team HRC with 日本郵便の長島哲太がトップタイムをマーク

jp Suzuka Circuit

真夏の祭典「鈴鹿8時間耐久ロードレース」(鈴鹿8耐)はいよいよ予選の日を迎えました。4日(金)は8時30分から10時にかけテスト走行のセッション6が行われ、その後11時30分からフリープラクティスセッション1を実施。14時45分から、ブルーライダー、イエローライダー、レッドライダーの順に、それぞれ20分間の予選(1回目)が行われました。

鈴鹿8耐予選1回目。Team HRC with 日本郵便の長島哲太がトップタイムをマーク

FIM世界耐久選手権(EWC)の予選は、チーム内上位2名のベストラップの平均タイムで争われます。5日(土)の午前中に予選2回目が行われ、その結果を踏まえて、上位10チームの各2名が午後から行われるトップ10トライアルに出走します。この結果で、1~10番手までのグリッドが決定。11番手以降は予選結果をもとに決まります。

朝から行われたセッション6は、強い日差しが照りつける中スタートしました。
トップタイムはYART Yamaha Official EWC TEAM(ヤマハ)で2分6秒424を記録。2番手にはTeam HRC with 日本郵便(高橋巧、長島哲太、チャビ・ビエルゲ)が続き、2分7秒569。3番手はF.C.C. TSR Honda France(タラン・マッケンジー、マイク・ディ・メリオ、アラン・テシェ)で2分7秒708となりました。
続く4番手はSDG Honda Racing(名越哲平、浦本修充、埜口遥希)、6番手はTTSRacing MurayamaUnso HondaDream(秋吉耕佑、今野由寛、長谷川聖)、9番手はAstemo Honda Dream SI Racing(作本輝介、水野涼、渡辺一馬)、12番手はTOHO Racing(清成龍一、國峰啄磨、榎戸育寛)、13番手はTeam ATJ(岩田悟、高橋裕紀、小山知良)で、ここまでは2分8秒台を記録します。
Honda Asia-Dream Racing with SHOWA(モハメド・ザクワン・ビン・ザイディ、アンディ・ファリド・イズディハール、ナカリン・アティラプワパ)は17番手、2分9秒842となりました。 

続いて行われたフリープラクティスセッション1は、転倒者が多く、最後は赤旗中断でそのまま終了となりました。
ここではTeam HRC with 日本郵便が2分6秒458でトップタイム。2番手にはTOHO Racing、3番手にSDG Honda Racing、4番手にF.C.C. TSR Honda France、6番手にTeam ATJが入り、8番手までが2分7秒台を記録。10番手にAstemo Honda Dream SI Racing、11番手にHonda Dream RT 桜井ホンダ(伊藤和輝、日浦大治朗、荒川晃大)がつけました。

午後には、予選1回目の走行がブルーライダーからスタートしました。
走行開始後、Honda Dream RT 桜井ホンダの伊藤が転倒、Team Kawasaki Webike Trickstar(カワサキ)のランディ・ド・プニエもそれに続き、波乱のスタートとなりました。
Astemo Honda Dream SI Racingの水野は2分7秒048のトップタイムをマークするとピットイン。その直後に赤旗が提示されます。
予選が再開されると、真っ先にTeam HRC with 日本郵便の長島が飛び出します。YART Yamaha Official EWC TEAM(ヤマハ)のニッコロ・カネパが2分6秒513を記録して1番手となった直後に、長島が2分5秒722のトップタイムとなり首位に立ちます。水野は4番手。5番手にはF.C.C. TSR Honda Franceのディ・メリオとなりました。

続いて、イエローライダーのアタックがスタート。こちらも走行開始直後にF.C.C. TSR Honda Franceのアラン・テシェとS-PULSE DREAM RACING-ITEC(スズキ)のジョシュ・ウォータースがスプーンカーブで接触転倒。TSRのマシンから火が出て赤旗中断となります。その後一時再開されますが、再び赤旗が提示されました。
残り時間6分23秒でアタックが再開。トップタイムはYART Yamaha Official EWC TEAMのマーヴィン・フリッツで2分7秒084、続く2番手はTeam HRC with 日本郵便の高橋で2分7秒158となりました。Astemo Honda Dream SI Racingの渡辺は4番手となりました。

レッドライダーの予選1回目の走行も、コースイン直後に赤旗が提示されます。再開後、すぐにTeam HRC with 日本郵便のビエルゲが2分6秒121のトップタイムを記録してピットイン、スタッフの祝福を受けました。
SDG Honda Racingの埜口が2分7秒594で2番手に浮上。そのタイムをF.C.C. TSR Honda Franceのマッケンジーが2分7秒486と上回り2番手となります。YART Yamaha Official EWC TEAM(ヤマハ)のカレル・ハニカが2分6秒009とタイムアップしてトップとなり、ビエルゲが2番手。TOHO Racingの榎戸が2分7秒317とタイムアップして3番手に浮上します。しかし、その直後のスプーンカーブで転倒。予選終了間際に赤旗が提示され、そのまま終了となりました。 

この日は予選走行のあとに、18時30分から19時30分まで、ナイトセッションが行われました。トップタイムはYART Yamaha Official EWC TEAM(ヤマハ)で2分7秒669を記録、2番手はTeam HRC with 日本郵便で2分7秒967と上位2チームが2分7秒台となりました。
F.C.C. TSR Honda Franceが2分8秒572で3番手につけました。SDG Honda Racingは16番手。Honda Asia-Dream Racing with SHOWAは18番手で走行を終えました。 

SDG Honda Racingの本田光太郎チームマネージャーは「フリー走行で名越が転倒してしまい、身体を痛めたことで予選ではタイムアップをすることが困難でしたが、鈴鹿8耐初参加の埜口がペースを上げてくれました。浦本も2分6秒台に入るスピードを持っていることは確認できています。目標とする想定タイムにはまだ少し届いていませんが、決勝にはしっかりと合わせていきたいです」と、この日のアタックを振り返りました。

Honda Asia-Dream Racing with SHOWAの玉田誠監督は「朝の走行でザクワンが転倒しましたが、ケガもなく次の走行では問題なく走ることができました。ケガをしたアンディに関しては、慎重な走行をしてもらいました。チームとしては、走行を重ねるごとに、よくなっている感触があります」と語りました。

F.C.C. TSR Honda Franceの藤井正和監督は「アランが接触転倒してしまうアクシデントがありましたが、マッケンジーは、よく健闘してくれたと思います。ディ・メリオもアベレージをキープしてくれていますね。決勝に向けて準備をしていきます」と明日の走行に向けた意気込みを話します。

Team HRC with 日本郵便は、午前中の走行ではマシンのチェックを中心に行い、決勝に向けてのセッティングを確認。午後の予選では、チームとしてのアベレージの高さを示し、長島が目標としていたトップタイムを達成しました。明日に向け調整を進めます。

明日5日(土)は午前中に予選2回目の走行、午後はフリー走行を経て16:00からトップ10トライアルが行われます。


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Takumi Takahashi
Takumi Takahashi 33
Team HRC with Japan Post
昼のフリー走行では、前半を長島選手が走り、後半を自分が走って、マシンの確認をしました。予選では、レース用の硬めのタイヤを履き、2~3ラップ周回してからアタックをしようとしていましたが、赤旗でタイミングがずれました。水曜日の走行で2分8秒台だったので、タイムアップしておきたいと6秒台を目指しましたが、また、赤旗…。それでも、余力がある中での2分7秒台だったので、ちょっと安心しました。 長島選手もチャビ選手もタイムを出しているので、トップ10には残ることができるのではと思います。誰が走るのかはチームが決めるので、それに従います 

Tetsuta Nagashima
Tetsuta Nagashima 33
Team HRC with Japan Post
朝の走行ではバイクを確認、ユーズドタイヤで20ラップくらい走行しました。ここでも2分7秒台で周回でき、最後は新品タイヤで走行確認をしました。予選は5秒台を出せたらと思っていました。路面温度が60℃以上、少しソフトめのタイヤを選択したので、それが、しっかり機能するのかは分かりませんでしたが、Moto2ではスライドするのが当たり前なので、その状況に合わせて5秒台に入れました。120%転ばないようにリスクを回避しての走行でした。高橋選手も、チャビ選手もタイムを上げていますし、トップ10には残ることができると思います。まだ、誰が走るのか分からないけど、自分が走ることができたら、ファクトリーチームとしてポールポジションを狙います 

Xavi Vierge
Xavi Vierge 33
Team HRC with Japan Post
朝の走行ではユーズドタイヤを試すなど、実践的なテストができ、午後にはソフトタイヤでアタックすることができました。赤旗が出る状況でも、いいタイムを出すことができたので、明日の予選2回目でもタイムアップして、トップ10に入りたいと思います。トップ10に挑戦できるなら、ぜひ、走りたい。でも、チームが決めることなので、楽しみに待ちます。耐久レースに出るのは初めてですし、3人で1台のバイクに乗るのも初めての経験。自分用にアジャストしたバイクとはもちろん違いますが、それでも、3人で協力して戦うことをポジティブに捉えています 

Naomichi Uramoto
Naomichi Uramoto 73
SDG Honda Racing
初日の走行から比べるとマシンセッティングや、燃費など確認作業も進み、大きく前進できたと思います。スムーズに走ることができるようになり、リズムがとりやすくなりました。それが、タイムにも表れていると思います。明日の予選2回目でもタイムアップして、トップ10トライアルに進出したいです。走れるなら、大幅にタイムアップできるように挑みたいと思っています 

Haruki Noguchi
Haruki Noguchi 73
SDG Honda Racing
朝の走行では、新品タイヤで10ラップくらいのロングを走り、自分なりにフィーリングをつかんだ上で予選に挑みました。名越選手はタイムアップすることが少し難しい状況だったので、自分がタイムアップしなければトップ10に残ることができないと少しプレッシャーもありました。結果ベストタイムを更新することができて、少しはチームに貢献できたかなと思っています。ナイトセッションは初めてなので、思ったよりも前方が見えませんでしたが、勉強だと思い取り組みました。毎日、いろいろなことを学んで、前進していきたいと思います 

Md Zaqhwan Bin Zaidi
Md Zaqhwan Bin Zaidi 88
Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
予選1回目はとても調子がよかったので、2分7秒789よりもっといいタイムが出せるはずだったし、上位10位以内にも入れるつもりだったので、とても残念です。明日の予選2回目では、より速いライダーについて行けるように積極的にプッシュしていきます。トップ10に進出できるようにがんばりたいと思います 

Andi Farid Izdihar
Andi Farid Izdihar 88
Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
今朝のフリー走行では、いくつかのセッティングを試してから予選の1回目に挑みました。コンディションは非常に暑かったので集中力を維持するのが大変でした。満足できるタイムではないので、予選2回目では自分のベストタイムを更新して、よりレースを楽しみたいと思います 

Nakarin Atiratphuvapat
Nakarin Atiratphuvapat 88
Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
ユーズドタイヤで走ったときには非常にフィーリングがよかったのですが、ニュータイヤではいいフィーリングを得ることができませんでした。なので、予選の結果は決して満足いく内容ではありませんでした。明日はいくつかのライディングスタイルを試してみて、今日以上のタイムを目指し、チームに貢献したいと思います 



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