FIM JuniorGP World Championship

【2022シーズン総集編】ブーシュリが初勝利を挙げ総合9位。アディタマは終盤戦にトップ10争いに進出

これまでに多くのトップライダーを送り出してきたMotoGPの登竜門、FIM CEVレプソルMoto3ジュニア世界選手権。2022年シーズンから選手権の名称が「FIMジュニアGP Moto3ジュニア世界選手権」と変わり、全8戦が行われた。アジア圏からトップライダーの育成を目指すアジア・タレント・チームは、Honda Racing Thailandからタットチャコーン・ブーシュリ、Astra Honda Racing Teamからファディラ・アディタマがエントリーした。

【2022シーズン総集編】ブーシュリが初勝利を挙げ総合9位。アディタマは終盤戦にトップ10争いに進出

ブーシュリが開幕戦で初優勝

5月8日、開幕戦の舞台はエストリル・サーキット(ポルトガル)。ブーシュリは灼熱の路面の上で快走を見せる。予選で3番グリッドを獲得すると、決勝では終始先頭グループで健闘し、0.1秒差の2位でゴール。さらには一着選手のペナルティーにより順位が繰り上がり、自身初優勝を飾った。

アディタマにとっては今回がジュニアGPデビュー戦となった。24番手からのスタートながら速いペースを維持し、17位でフィニッシュ。ポイント圏内での争いに向けて手ごたえをつかみ、両選手にとって幸先のいい開幕戦となった。


ファディラ・アディタマ/第2戦バレンシア
ファディラ・アディタマ/第2戦バレンシア

第2戦のスペイン・バレンシア大会。ブーシュリがレース1で5位に入るも、レース2では惜しくもリタイアとなり、ランキングは4位にダウン。一方のアディタマは、レース2で15位に入り、初めてポイントを獲得した。

第3戦・第4戦では、アジア・タレント・チームにとって苦しいレースが続く。バルセロナでの第3戦、ブーシュリは予選4番手と好調ぶりを見せるも、ウォームアップ中の転倒で右手を負傷。レース1は先頭集団についていけず13位、レース2では接触もあり14位。ヘレスでの第4戦では、ブーシュリがレース2で5位になるも、両選手とも他ライダーとの接触やクラッシュに見舞われ、アディタマはノーポイントに終わった。


タットチャコーン・ブーシュリ/第5戦アルガルベ
タットチャコーン・ブーシュリ/第5戦アルガルベ

アルガルベ・サーキット(ポルトガル)で開かれた第5戦は、両選手を奮い立たせる契機となった。アディタマは23番手から完璧なスタートを披露。一時はTOP10に入る好走で、最終的に13位でフィニッシュ。ブーシュリは6位に入り、ランキング7位でサマーブレイクへと突入。ランキングトップ5入りを目指してラスト3大会へと向かった。

イタリア・ミサノでの第6戦でブーシュリは、指の負傷によりトップ5争いに苦戦するも、トップ10を死守し8位でゴール。最終戦に向けて、着々とポイントを重ねていく。ミサノ初レースのアディタマは、21番手スタートから安定のペースを保ち、15位で1ポイントを獲得した。


ファディラ・アディタマ/第7戦アラゴン
ファディラ・アディタマ/第7戦アラゴン

シーズン終盤に調子を上げたアディタマ

第7戦、アラゴンではアディタマが魅せた。予選のペナルティーにより、28番グリッドスタートとなったにもかかわらず、17人を追い抜く快進撃を披露。11位でフィニッシュし、自己ベストリザルトをマークした。

スペイン・バレンシアで迎えた最終戦、ブーシュリは両レースともに12位。最終的には85ポイントを獲得、総合9位と結果を残した。今季ジュニアGPにデビューしたアディタマは、レース2で前戦を上回る自己最高位の10位を獲得。最終結果は18P獲得で総合22位。バレンシアの地で初めてのトップ10入りを果たし、充実した結果で最終戦の幕を閉じた。



ポイントランキング

Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 JOSE ANTONIO RUEDA 99 TEAM ESTRELLA GALICIA 0,0 Honda 238
2 DAVID SALVADOR 38 LAGLISSE ACADEMY Husqvarna 162
3 FILIPPO FARIOLI 7 ASPAR JUNIOR TEAM GasGas 149
4 SYARIFUDDIN AZMAN 63 SIC RACING Honda 117
5 ÁNGEL PIQUERAS 18 TEAM ESTRELLA GALICIA 0,0 Honda 105
6 COLLIN VEIJER 95 AGR TEAM KTM 93
9 TATCHAKORN BUASRI 33 Honda Racing Thailand Honda 85
12 HARRISON VOIGHT 29 SIC 58. Honda 58
13 Edward O'SHEA 31 BRITISH TALENT TEAM Honda 36
16 FACUNDO LLAMBIAS 94 TEAM ESTRELLA GALICIA 0,0 Honda 31
17 DANIAL SHAHRIL 32 ASIA TALENT TEAM Honda 30
22 FADILLAH ARBI ADITAMA 34 Astra Honda Racing Team Honda 18
28 SOMA GÖRBE 42 ARTBOX Honda 6

投稿日