WTCR

ティアゴ・モンテイロ プレシーズンインタビュー

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR) 2022年シーズンは、当初予定されていたアウトドローモ・モスト戦が、チェコ国内で宣言された非常事態を受けて開催見送りとなり、5月7日から8日に行われるフランス・ポー市街地コースでのレースが開幕戦となります。

ティアゴ・モンテイロ プレシーズンインタビュー

早くサーキットへ戻ることを熱望しているドライバー、Honda Racingのティアゴ・モンテイロは、2021シーズン開幕戦でALL-INKL.DE Münnich MotorsportチームのCivic Type R TCRを見事に優勝に導きましたが、シーズン後半には細菌性胸部感染症の影響で、最終戦への出場を見送ることとなりました。

完全に復活したモンテイロに、自身の回復について、引き続きHonda Racingドライバーとして果たす役割と、アッティラ・タッシとともに移籍する、新たにHonda Racingカスタマーチームとなったリキモリ・チーム・エングストラーについて聞きました。

・・・2021年WTCR最終戦への参戦を見送ってから4カ月経ちました。その後の回復はいかがですか?

順調に回復しています。12月はずっと休み、できるだけリラックスしてゆっくり回復することに努めました。1月には少しずつ動きはじめ、限界を探ることができるようになりました。普段よりは疲れましたが、その程度です。2月半ばには完全に回復しました。レースに出られないことはうれしくありませんが、シーズン終盤に体調を崩したことは、オフシーズン期間にしっかり回復することができたので、不幸中の幸いかもしれません。もしシーズンの前半だったら、シーズンがすべて台無しです。でも、もう回復しました。



・・・アッティラ・タッシとチームを組み、4年目になります。タッシとの相性は?

タッシと引き続きチームを組めて、うれしく思います。最初から仲良くでき、仕事の相性は非常にいいと思います。2台体制に戻ることはいいことですが、タッシとチームを続けられることもプラスです。タッシの成長は加速しています。元からスピードはありましたが、当初は若さから少しラフな面もありました。今は、ほぼ完ぺきです。彼には、自分の限界が常に試されますが、これはいいことです。いいライバルです。

・・・チームメートは同じですが、チームは今年からリキモリ・チーム・エングストラーです。今の時点で分かったことはありますか?

リキモリ・チーム・エングストラーがHonda Racingファミリーの一員となり、一緒に活動を始められたことをうれしく思います。新しいチームが、メーカーを変えることはたいへんで、この時期に手伝えることはたいへんうれしいことです。自分としても、彼らがHondaにスピーディーに慣れることに貢献できるので、ベストフィットだと思います。私もHondaドライバーになってから、さまざまなチームに関わってきました。最初は、JASとFIA世界ツーリングカー選手権。そこから Boutsen Ginion Racing、KCMG、ALL-INKL.DE Münnich Motorsportを経て、リキモリ・チーム・エングストラー。すばらしいチャレンジです。エングストラーチームは長年、レースやそれ以外の活動でも実績を積んできました。非常に強く、プロフェッショナルなチームです。WTCCでは、自分が2007年にデビューしてからフランツをライバルとして張り合ってきました。彼はプロ意識が高く、紳士です。そこからフランツは、いいチームオーナーになりましたので、直接一緒に仕事ができることをうれしく思います。繰り返しになりますが、リキモリ・チーム・エングストラーがHonda Racingファミリーの一員となったことを歓迎し、新たなチャレンジに向かうことをうれしく思います。



・・・タッシと同様にCivic Type R TCRへの高い経験値が、今後どのように重要になりますか?

正直、かなり重要です。必須と言っても過言ではありません。WTCRに、ドライバーとしてもエンジニアとしても、タッグを組むメーカーとの経験値なく参戦することは不可能です。あまりにもレベルが高く、ライバルも強く、勝負できるレベルに到達する時間もありません。最初から勝負できるレベルにいなければなりません。リキモリ・チーム・エングストラーはプロ意識も経験値も高いのですが、新たなクルマも細かいところまでは分かり得ないので、自分とタッシ、そしてJAS Motorsportによって、エンジニアがとにかく早くHondaに慣れることができるようにサポートをしています。このプレシーズンテスと期間は、とても重要です。我々の準備の大きな部分を占めていますので、開幕戦には完全に準備が完了していると信じています。

・・・新チームと最初のテストを行いましたが、いかがでしたか?

モストで2日間にわたって行われたテストは非常によく、建設的でした。初めて会うメンバーもいて、たいへん有意義でした。タッシとチェルヴェジーナでJAS Motorsportのテストを行いましたが、レースが中止になってもモストでフルテストを行う意義はありました。今の状況、チェコが避難民を受け入れている状況を考えると、当然だと思います。サーキットに出て、プレシーズン中に調子を上げていけてよかったと思います。もうすぐ、更なるテストを重ね、シーズン開幕に備え微調整を続けます。


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