WTCRフィナーレでジロラミがランキング2位を飾る
FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)第9戦サウジアラビア大会にて、ネストール・ジロラミ(ALL-INKL.COM Münnich Motorsport)が健闘を経てドライバーズランキング2位を獲得しました。
レース1・2ともに最後尾からのスタートとなったベブ(ジロラミ)でしたが、2レースでのトップ10入りを目指して果敢にレースに挑みました。慎重に臨んだレース1ではオープニングラップで順位を4つ上げて11番手に浮上し、チームメートのエステバン・グエリエリが譲り10番手となると、その後はジロラミが重要な8ポイントを獲得するためにフォーメーションを維持して走行しました。
レース2はさらなる混乱がありましたが、ジロラミは前方のトラブルを回避し、前半で8番手まで順位を上げました。しっかりとした守りでポジションをキープしていたところ、前方のクラッシュでライバルがリタイアとなり、セーフティカーが導入されたことで、ジロラミは自己ベストランキングでのフィニッシュが確実となりました。
優勝2回、ポールポジション3回を記録したランキング2位獲得は、Honda勢でのベストフィニッシュとなりました。
エステバン・グエリエリは、レース2では首位を狙っていたものの第1コーナーでオーバーシュートし、レース1・2共に11位でフィニッシュしました。最終戦で輝かしい記録を重ねるチャンスは逃したものの、5シーズン通算で優勝10回、表彰台15回という記録を残しました。
今年グエリエリとジロラミが残した成果は、2020年に達成したチームランキング2位に並びます。
フィナーレをポールポジションからスタートしたアッティラ・タッシ(LIQUI MOLY Team Engstler)は惜しくもリタイアとなりました。部分的なリバースグリッドによりポールポジションからのスタートとなったタッシはいい走り出しで、2周目でも固い守りを見せました。しかし、3周目の第1コーナーで強気に攻める3番手のマシンに追突され、ピットインとなりました。
レース1のスタートではクラッチにトラブルがあり、2回のピットインによって14位でフィニッシュ。タッシにとっては苦いファイナルレースとなりました。
チームメートのティアゴ・モンテイロはマシンの性能を最大限に引き出すべく今回も格闘を続けましたが、2ポイント獲得して2022年を締めくくりました。
WTCRで2回の優勝経験を持つモンテイロはレース1を13位でフィニッシュし、レース2はジロラミの直後に9位でフィニッシュしました。
Civic Type R TCRがシリーズの成果に大いなる役割を果たして、WTCRは幕を閉じました。5シーズンすべてで優勝を勝ち取った唯一のマシンであり、トータルで22回の勝利を挙げました。