ファクトリーライダーのイケル・レクオーナは、土曜日のスーパーポールで左足を骨折するアクシデントに見舞われ、残念ながらレースに参加することができませんでした。そのため、この日のスーパーポールレースとスーパーバイクレース2では、チャビ・ビエルゲがチーム唯一の代表として戦うことになりました。

午前中に短いウォームアップを終えたビエルゲは、午後の早い時間にドライコンディションで行われることになったスーパーポールレースに向けて意識を集中させました。12番グリッドから好スタートを切ると、すぐに9番手までポジションをアップ。良いリズムに乗り始めた矢先、不当なロングラップペナルティを科されてしまいます。6周目にこのペナルティを消化した後、13番手まで後退。残り4周を切り、懸命に挽回を試みましたが、順位を上げることは叶わず、そのまま13位でフィニッシュしました。レース後にレースディレクションがこのペナルティを不当と判断し、最終レースタイムを3秒短縮する裁定を下しました。これによりビエルゲは11位に順位を上げましたが、不当なペナルティによって乱されたレース展開の影響を完全に補償することはできず、レース2でより有利なグリッドポジション（9位以内）を獲得するには至りませんでした。

前日と同様に、20周のスーパーバイクレースではレース途中でのタイヤ交換が義務付けられていました。この週末の最終レースを14番グリッドからスタートしたビエルゲは、レース序盤のコーナーで12位に浮上。またも接戦となったこのレース、序盤は7～8名のライダーが追走グループを形成する展開となり、ビエルゲはその中団につけていました。タイヤ交換のためにピットインした時点では13位でしたが、コース復帰時には12位の状態でレース後半に突入しました。安定したペースを維持しようと最後までベストを尽くし、最終ラップでエガーターを抜き去って11位でフィニッシュしました。今大会で獲得したポイントにより、ビエルゲはシーズン開幕戦終了時点でランキング11位（10ポイント）となっています。

Honda HRCチームは、3月14日～15日にポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで2日間のテストセッションを実施。その後、同サーキットで3月28日～30日に開催されるWSBK第2戦に挑みます。レクオーナはこれからスペインへ戻り、回復に専念する予定です。