ポルトガル南部に位置するアルガルベは、サーキットが完成した2008年に第1回大会が行われ、今年で14回目(16年は開催されず)の開催となります。アルガルベは、1周4.592km。起伏に富み、ブラインドコーナーの多い難コースとして知られます。そして、バリエーション豊かなコーナーが連続するテクニカルコースであり、毎年、熱戦が繰り広げられます。
連日、好天に恵まれた今大会は、フリー走行からレベルの高い走りとなり、Team HRCの両選手も順調にセットアップを進めました。すでに2月にテストを行っているTeam HRCですが、MotoGP時代からこのサーキットが「大好きだった」というレクオーナは、初日6番手、2日目のフリー走行でも大接戦の中で8番手。そしてスーパーポール(SP)では10番手となりました。
チームメートのビエルゲも、ポルティマオはMoto2クラスで知り尽くしているサーキット。前戦バルセロナ大会で「マシンの開発の方向が分かった」と語り、今大会を楽しみにしていました。そして、初日のフリー走行では12番手でしたが、2日目のフリー走行では9番手、SPでは13番手。「レースペースにしっかり取り組むことができた」と決勝に向けて手応えをアピールしました。
迎えた決勝レース1は、先に行われたスーパースポーツSS300のレース中に事故が発生しレース序盤に赤旗中断となりました。このことでドクターヘリが出動し、ドクターヘリがサーキットに戻るまでスタートができず、予定より1時間15分遅れの午後3時15分にスタートが切られました。
スタート時間が遅れたことから20周のレースは14周に短縮されました。スーパーポール(SP)で13番手になったビエルゲは、オープニングラップ10番手からロリス・バズ(BMW)を追撃。中盤まではバズを先頭にビエルゲ、序盤ポジションを落としたチームメートのレクオーナとともに9位争いを繰り広げました。後半は、バズを抜いて9番手に浮上。さらに、最終ラップには、7番手を走行していたスコット・レディング(BMW)が転倒したことで8位でフィニッシュしました。
チームメートのレクオーナは、10番グリッドからスタートしますが、オープニングラップに13番手までポジションを落とします。その後、追い上げてチームメートのビエルゲを追走する形で11番手まで追い上げますが、9周目にミスをして大きくタイムロス。ポジションを再び13番手へと落としますが、最終ラップにルーカス・マヒアス(カワサキ)を抜いて12番手へ。7番手を走行していたスコット・レディング(BMW)の転倒で11位でチェッカーを受けました。