マンダリカでスーパーバイク世界選手権が開催されるのは21年大会に続き2回目。昨年は悪天候のため日曜日に決勝レース1&レース2を行なう変則スケジュールとなりましたが、今年は好天に恵まれ、35℃前後という熱帯の猛暑の中で行われました。
その中で、マンダリカ初体験となるビエルゲは、10月下旬に開催された前戦アルゼンチン大会を終えてダイレクトでインドネシアを訪れ、トレーニングなどを行い準備を整えました。そして、11日に行われたフリー走行は7番手とまずまずのスタートを切りました。この日のFP3では総合11番手でしたが、SPで7番手へとポジションを上げると、決勝では好スタートから5位争いの集団に加わりました。
前半は6台に膨れあがった集団の中で好バトルを見せると、後半はその集団の中からマイケル・ルーベン・リナルディ(ドゥカティ)が抜け出したことで、5位争いの集団は6位争いへと変化。激しいバトルになりましたが、その戦いを制したビエルゲがグループトップの6位でフィニッシュ。ギャレット・ゲルロフ(ヤマハ)、アクセル・バッサーニ(ドゥカティ)、アレックス・ローズ(カワサキ)と続き、グループで戦ったマイケル・ファン・デル・マーク(BMW)は転倒リタイアでした。
チームメートのイケル・レクオーナ(Team HRC)にとっても、マンダリカは初体験のサーキットですが、初日のフリー走行では、レース1で優勝したトプラク・ラツカトリィオグル(ヤマハ)と0.189秒の僅差で2番手と好スタートを切りました。しかし、FP2で転倒を喫し、背中を痛め今大会を欠場することになりました。
レクオーナは、FP2のセッション序盤、3コーナーでハイサイドを喫し、背中を強打しました。すぐに、サーキットのメディカルセンターに運ばれ診察を受けると、ロンボク島内マタラムにある病院にヘリコプターで緊急搬送されました。CTとMRIによる診断の結果、椎骨(T12)と仙骨の骨折が確認されました。しかし、手術の必要はなく、レクオーナは退院してスペインに戻り、再度検査と治療を受ける予定です。