Race 2
WorldSBK 2022
Round 12

ビエルゲSPレース8位でポイント獲得。代役出場の長島哲太は、レース2を9位でフィニッシュしてポイントを獲得する

au Phillip Island

今大会、土曜日に行われたレース1は、ウエットからドライへと路面コンディションが変化する今季初の”フラッグ・トゥ・フラッグ”となりました。日曜日になってもフィリップアイランドは、風が強く雲の動きが速く、依然として天候は不安定で、午後1時にスタートが切られたSPレースは、ウエットコンディション。午後4時にスタートが切られたレース2はドライコンディションでしたが、時折小雨がぱらつく不安定な天候の中で行われました。

ビエルゲSPレース8位でポイント獲得。代役出場の長島哲太は、レース2を9位でフィニッシュしてポイントを獲得する

今季初の”フラッグ・トゥ・フラッグ”となった前日のレース1では8位でフィニッシュしたチャビ・ビエルゲ(Team HRC)は、ウエットコンディションのSPレースでは、フロントにレインタイヤ、リアにインターミディエイトを選択、徐々に路面が乾いて行く難しいコンディションの中、8位でフィニッシュしました。

ビエルゲは、オープニングラップに7番手にポジションを上げるとレース折り返し点の5周目には6番手までポジションを上げます。しかし、後半は路面が乾き始めたことから8番手へとポジションを落としましたが、ポイントを獲得。さらに、レース2に向けて絶好のポジションをキープしました。

ドライコンディションになったレース2では、レース1&SPレースの8位以上を目指し、好スタートを切りましたが、2コーナーで後続のギャレット・ガーロフ(ヤマハ)に追突され、コースアウトを喫し、転倒しました。再スタートを切ったビエルゲは、転倒したマシンの確認と修復のためにピットに戻り再スタートします。その理由は、このレースでビエルゲはセットアップを変更しており、その確認のための走行でした。シーズン最後のレースは、悔しい結果となりましたが、来季に向けて再スタートを切ったビエルゲは、12ラップを走行してピットに戻り、今シーズン最後のレースを締めくくりました。

前戦インドネシア大会で負傷したイケル・レクオーナ(Team HRC)の代役として急きょ、出場。WSBKデビュー戦となった前日のレース1では10位でフィニッシュした長島哲太は、SPレースは19位でしたが、レース2では9位でフィニッシュ。レース1に続きポイントを獲得しました。

グリッドについたときはウエットコンディションでしたが、ところどころ青空が広がったSPレースでは、タイヤ選択がリザルトに大きく影響しました。タイヤ選択はスリック、インターミディエイト、レインなど、さまざまでしたが、スーパーバイク世界選手権に初出場の長島は、ピレリタイヤのインターミディエイトの経験がなかったことから、前後レインを選択。路面が濡れている序盤は6番手までポジションを上げましたが、その後、路面はどんどん乾いたことから19番手までポジションを落としました。

このレースで優勝したアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)は前後スリック。2位のトプラク・ラツカトリィオグル(ヤマハ)と3位のジョナサン・レイ(カワサキ)はフロントにレイン、リアにインターミディエイトという選択でした。

タイヤ選択で悔しい結果に終わった長島は、ドライコンディションで行われたレース2ではベストリザルトの9位でフィニッシュしました。長島は、12番グリッドから序盤に16番手までポジションを落としますが、その後リズムをつかみ、シャビ・フォレス(ドゥカティ)、ルーカス・マヒアス(カワサキ)、ロリス・バズ(BMW)、マイケル・ファン・デル・マーク(BMW)らを次々にパスしてレース中盤には10番手まで浮上。15周目にはアクセル・バッサーニ(ドゥカティ)をパスして9番手へとポジションを上げました。

その後、1コーナーで2人のライダーが絡むアクシデントが発生し、レースは赤旗中断。22周のレースでしたが、17周を終えた時点のリザルトでレースは成立しました。

これで2022年シーズンはすべての日程を終了しました。今大会、レース1とSPレースでポイントを獲得したビエルゲは、164ポイントを獲得して総合10位。前戦インドネシア大会と今大会を欠場したイケル・レクオーナは、189点を獲得して総合9位でした。また、最終戦オーストラリア大会に代役出場してレース1とレース2でポイントを獲得した長島は、13点を獲得して総合21位でした。

最終戦を終えたチームHRCは、タイトル奪取を目指す2023年シーズンに向けて、12月中旬からテストを開始する予定です。


Tetsuta Nagashima
Tetsuta Nagashima 49
Team HRC
楽しくておもしろいレースでしたが、厳しい1日でした。SPレースは少し残念でした。なぜならインターミディエイトタイヤを試したことがなかったので、フロントとリアにレインを選択しましたが、2、3周を終えてすでに消耗してしまいました。でもこれがレースです。でも経験を積むことができました。レース2は悪くありませんでした。ペースには十分満足していましたが、スタートがよくありませんでした。もっとスタートの練習が必要です。でもペースはよかったし、昨日よりマシンのフィーリングもよくなっていました。もう少し時間があり、天気が安定していたら、どんなレースができたのか興味があります。例えばFP3ではジョナサンについて行っているときに転倒してしまいました。なぜならピレリタイヤの限界をまだ理解していなかったからです。学ばなければならないことがもっとあることは確かですが、全体的にとても楽しい経験になりました。このような機会を与えてくれたHondaとチームに感謝しています。僕の仕事と集めたデータで引き続き前進できることを願っています。来年のチームの活躍を期待しています

Xavi Vierge
Xavi Vierge 97
Team HRC
今日も難しい天候となり、とても難しい一日になりました。SPレースでは、リアにインターミディエイトを選んだのは正しい判断だったと思います。そのおかげでレース2へ向けてポジションを上げることができました。レース2はとてもいいスタートを切りましたが、残念ながらほかのライダーに当てられてしまい1周目に転倒してしまいました。泥がたくさんついてしまい、ハンドルバーやほかの部分の状態がわからなかったので、マシンに飛び乗り、ピットに戻ることにしました。そのあとレースにまた戻りました。なぜならセットアップを変更しており、マシンのフィーリングを確かめることが重要だったからです。リタイヤという結果は残念ですが、マシンのフィーリングはよかったし、ポテンシャルは高かったと思います。レースウイーク中で一番速く走行することができました。これがレースで唯一ポジティブなことでした。チームとHRC、そしてシーズン中ずっと仕事にかかわってくれたすべての人にもう一度感謝したいと思います。望んでいたような結果はまだ達成できていませんが、多くのことを学ぶことができました。そして、たくさんの経験を積むことができました。来シーズンの準備のためにすぐにトラックに戻ってきます

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